重大事故への対応3原則
(1)緊急性・重大性を考慮し、優先順位を決め、迅速に(素早く)対応する。
(2)誠意をもって、慎重に、長期・短期の時系列対応を行う。
(3)最悪の場面を想定しながらも、組織的な対応・マニュアルに沿った対応をし、解決像・収拾策を共有する。
危機管理対応の流れ
1.的確な状況把握と迅速な初期対応
①情報収集
事件や事故の起きた現場を確認し、調査・面接を迅速に行う。
②学校状況把握
児童生徒の状況、教職員の組織・指導態勢、地域・保護者の状況を瞬時に把握する。
③誠意ある丁寧な対応
・冷静に、共感的態度で、クレームを4W1Hで『傾聴』する。
・≠Why(「なぜ」と問わない。)
・「困った親」ではなく、「困っている親」だという認識が必要
2.緊急対応
(1)安全措置
「生命」と「健康」を最優先する。
①病院への搬送手配
②応急措置・二次災害防止
③加害者へのケア
(2)事故の発生状況の報告・連絡・相談と記録
①学校長への報告・連絡・相談。
・指示を仰ぐとともに、意見を具申する。
・不在時の代理・代行
②保護者への第一報
・普段から緊急防災カード、保健調査票、生徒指導資料などの管理を徹底しておく。
・謝罪やケアのための家庭訪問
③担任・顧問への連絡・指導・助言
・場合により暫定的な処遇の決定をする。
④養護教諭との連絡・指示
⑤教育委員会へ報告・連絡・相談
⑥関係機関(警察,警備会社,消防,医療・福祉・司法関係,カウンセラー,児相,PTA)への連絡
(3)マスコミ・法的責任への対応
①窓口の一本化・・・メモ係・電話応対係・誘導係なども決定
②守秘義務(子どもの人権尊重)と原則公開に注意する。
③説明責任。緊急保護者会の開催
④法的責任への対応
・刑事責任・・・告訴・告発・捜査協力
・民事責任・・・損害賠償
・行政責任・・・懲戒手続き関係
3.中・長期対応
(1)再発防止
①事故再発防止対策
②緊急対応マニュアルの見直し
③教職員組織・指導態勢の見直し
・「一人の十人力より十人の一歩」,報・連・相の習慣化
・アンテナを高くし、早期発見&早期対応
⇒校内巡視・チャンス指導・家庭訪問・校区内巡視
・組織の危機管理意識の向上
・教職員の経営参画意識向上
④共通理解事項の浸透
⑤カウンセリングマインド
⑥お礼(行き届いた配慮)
(2)日常の予防管理
①人間尊重教育・心の教育の推進・「楽しい学校」づくり ←体育,道徳,集団活動
②「開かれた学校・信頼される学校」づくり ←情報発信,学校評議員・保護者協力
③教育環境向上・・・施設設備,言語・掲示環境,清掃活動 ←校内巡視・安全点検
④確かな学力・・・・生活習慣「早寝・早起き・朝ごはん」 + 分かる授業
⑤明るく話しやすく、風通しのよい職場づくり・温かくも厳しく、良好な人間関係
(3)職員研修
(R=Reserach)PDCAマネジメントサイクルを活用し、「人間性豊かな教師集団」を組織する。
「さしすせそ」
危機管理対応の「さしすせそ」
さ・・・最初のひとこと
し・・・慎重な応答
す・・・推察の危険
せ・・・誠意ある態度
そ・・・組織一丸の姿勢
緊急対応の「さしすせそ」
さ・・・最悪のことを考えて
し・・・慎重に
す・・・素早く
せ・・・誠意を持って
そ・・・相談して
予防の「さしすせそ」
さ・・・些細なことでも記録
し・・・情報の収集・活用
す・・・すでに起きた事例の共有化
せ・・・精通すべき法律知識
そ・・・組織の危機管理意識向上
不審者対応
1.登下校の際は、安全な通学路を通り、一人での登下校は避ける。
2.一人での外出はしない。
3.人気のない所へは行かない。
4.不審な人に出会ったら、大きな声で助けを求めるか、近くの家に逃げ込む。
5.不審な人を見かけたら、地域の交番に連絡する。
6.知らない人に声をかけられても、ついて行かない。
また、知らない人の車にも乗らない。
7.不審な電話を受けた時には、大人に知らせる。
きょ→不振な人や車との間は、きょりを取る。
う →自分のうしろに注意(一人歩きは避ける。)
は →家にははやめに帰る。(夜間の外出は避ける。)
いか→危険なところへ、いかない。
の →知らない人の車にのらない。
お →「助けて」と、おお声を出す。(近くの家やお店などに助けを求める。)
す →知らない人の声かけや誘いには応じず、すぐ逃げる。
し →家の人や警察に、しらせる。すぐ110番。