皆さん、おはようございます。
体外受精が2割を超え、なかなか子どもに恵まれない夫婦が多くなる一方で、子どもの虐待事案や子育てに絡むトラブルが増加しています。
本来、子育てほど楽しいことはありません。
「教師の子供は育たない」と言われた時代もありましたが、 今、多くの学校の先生方は、教育のプロとして、自分の子供をしっかり育てています。
将来、目の前の子どもたちが親になる前に、子育ての大切さ・面白さ・こつを教えておくことも、教師の仕事のひとつだと思います。
「大きな耳、小さな口、優しい目」
元プロ野球打撃コーチの高畠 導宏さん。7つのプロ球団を渡り歩き、ロッテの落合 博満選手、ダイエーの小久保 裕紀選手、中日の山崎 武司選手、オリックスのイチロー選手・田口 壮選手をはじめ、30人以上のタイトルホルダーを育てた名伯楽は、還暦間近の2003年、福岡県太宰府市にある筑紫台高校の教師になり、高校野球の監督を目指しましたが、僅か1年で膵臓癌のため60歳で亡くなられました。
作家の門田 隆将氏が、「甲子園への遺言―伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯」という本で、高畠 導宏さんの生涯を詳しく書いています。
さて、「大きな耳、小さな口、優しい目」という言葉は、高畠さんが打撃コーチをしていた時に、指導者として肝に銘じていた言葉の言葉だそうです。
選手の悩みを聞いてあげる「大きな耳」を持つこと,上から目線で指導したり、余計な口出しをしない「小さな口」でいること,いつも遠くで温かく見守る「優しい目」を持つこと,これは、子育てをする親にも捧げたい言葉です。
なお、高畠導宏さんが高校教師になってからの実話は、2008年、NHKの土曜ドラマ「フルスイング」全6話でも紹介されていました。
我が家では許さない。
「子育て徒然草」というブログに、「眉剃り騒動」という話が出ていました。
中学2年生の娘が自分で眉を剃っていました。それを見た妻がカンカンになって怒っています。
「高校なんぞ行かなくてもよろしい。大好きなバレエもやめてもらいます。」
しょげ返って泣きじゃくる娘と1対1で話し合いました。
じっくりと話を聞くと、ほとんどの子が眉を剃っているようです。
「今の貴方たちにとって、”時間”が今一番大切なはずです。
勉強だけではなく、自分自身を育てるための時間が与えられています。
そのために時間を有効に使うことは、権利を与えられた人間の義務として当然のことなのですよ。
浅はかで薄っぺらい”もの”や”格好”にうつつを抜かして、それで貴方が本当に心から”生まれてよかった”と思う時が来ると信じることができますか。
与えられた責任をそれで果たせますか。
そんなことにしか時間を使う方法を知らない周りの友達も本当に可哀想に思います。
他の家庭では怒られないのかもしれません。
しかし、貧乏ですが我が家は”人”としての”品格”を最も重んじています。
それが我が家の教育方針です。
快楽は本当の歓びには決してなりません。その瞬間だけのものです。
しかし、貴方が苦しい思いで身に付けたこととその歓びは消えることはありません。
貴方の血となり貴方の財産となるのです。
一歩の小さな後退は必ず例外なく百歩の後退に繋がります。
牛歩の歩みでもかけがえの無い財産を築いて行く人と、一歩の後退で財産どころか百歩の後退をする人の差を想像してごらんなさい。
このような時代でも必ず、貴方の周りには確実に自分を育て上げている人がいるのです。
将来、そういう人を見て、自分がヌクヌクと過ごしてきたことを棚に上げ、妬んだり批判したりするような見苦しい人にだけはならないでください。
従って、貴方の大切な未来の為に、ふしだらさの第一歩を認めることは、我が家では断じて許すことは出来ません。」
子育てに正解などありません。しかし、不正解な子育てだけはあります。
『よそが許していることでも、我が家では許さない。』・・・そういう我が家の教育方針をきちんと実践することが、親としての務めだと思います。
「教師の子は育たない」などという方もおられますが、教師は『プロの教育者』なのですから、自分の子もしっかり育てないといけません。
子育てのこつ①
○乳児期は愛する。
・・・スキンシップが大切。
○幼児期はしつける。
・・・いたずらっ子・反抗(口応え)は成長の証し
○少年期は教える。
・・・「なぜ」という問いに答える。
○思春期は考えさせる。
・・・構造化する。
子育てのこつ②
乳児はしっかり 肌を離すな
幼児は肌を離せ 手を離すな
少年は手を離せ 目を離すな
青年は目を離せ 心を離すな
母親の心構え「あ・い・う・え・お」
あ:愛情を持って接する。
い:意欲をもたせる。
う:美しい言葉・優しい言葉がけ
え:笑顔を忘れずに。
お:思いやり・やさしさ
子どもを伸ばす親・ダメにする親
精神科医で児童学研究会の会長であられた平井 信義先生は、「子どもを伸ばす親・ダメにする親-間違いだらけの教育常識-」という著書の中で、本当のよい子とは、①からだの発育のよい子,②情緒の豊かな子,③自発性のある子,④適応能力のある子,⑤知的能力のある子,⑥正しい性意識を持っている子,をあげており、その中で、情緒の豊かな子とは「思いやり」のある子であり、自発性のある子とは自分で考えて自分のすることを見つけだし(自己課題の発見)、自分で行動する力(自己実現)を持っている子であり、適応能力のある子は自分の欲望を抑え、社会の中で約束やきまりを守れる子だと説いています。
大人にとって扱いやすい子が、よい子ではありません。
思春期に入るまでに、子どもが、特に情緒面、自発性、適応能力面で、順調に育っているか、点検をすることをしてみてください。
また、平井先生は、子どもの育て方で、様々な提案をされていますので、紹介しておきましょう。
(1)からだの面での育て方
・・・やせっぽのすすめ,チビのすすめ,病気のすすめ
(2)情緒の豊での育て方
・・・甘えのすすめ,遊びのすすめ,団らんのすすめ
(3)自発性の面での育て方
・・・いたずらのすすめ,反抗のすすめ,けんかのすすめ,冒険のすすめ,探検のすすめ,ケガのすすめ,不潔のすすめ,だらしなさのすすめ,忘れ物のすすめ,なまけのすすめ,ふまじめのすすめ,エッチのすすめ,野しょんのすすめ,
(4)適応能力の面での育て方
・・・つらい体験のすすめ,不自由のすすめ,働くことのすすめ
(5)知的能力の面での育て方
責任感のある子どもを育てる親の対応10のポイント
「教育・子育て・進路を考え、父母・教師のコミュニケーションと相互理解を実践する仲間の会」やまびこの会代表の山田 暁生氏が、責任感のある子どもの育て方10のポイントを提案しています。
1.年齢相応の責任を持つ仕事を継続的にさせる。
不相応の責任を持たせ、やれないことを責めない。
2.責任を果たしたことを認め、きちんと子どもにそれを認識させる。
「きちんとやって良かった」という気持ちを植え付ける。
3.頼んだ仕事をやり遂げた子どもに対し、感謝の言葉を伝える。
当然のことと片付け、無視しない。感謝は再度のやる木を引き出す。
4.集団の一員としての自覚を促す。
一人はみんなのために…の意識が集団の中での責任感を培う。
5.成長に応じて、小さな責任から大きな責任へと発展させる。
いきなり大きな責任を持たせても、投げ出させるだけ。
6.互助の心を養う。
助け合いの生活の中から、自他への責任感が生まれ、育つ。
7.完成、完遂、成就の喜びを味わわせる。
やり遂げ、成し遂げ、果たすと、ヤッターの充実感を生む。
8.相手の立場を考える態度を事あるたびに求める。
いい加減にすると相手が困るだろうの思いやりが責任感を生む。
9.自分の行動のために他人が迷惑を受けないか意識するよう指導する。
協力の精神そのものが責任を果たす行為となる。
10.責任ある行動のひとつひとつが、信頼され、必要とされる人間に高めていくのだということを事あるごとに説き、親もその生き方を実践して見せる。
責任感ある行動の有無がその人の社会の中での評価となる。
『子どもが生まれたら絶対に伝えたい「あかさたなはまやらわ」の法則』
田口久人(You Tuber:yumekanau2)
【あ】挨拶は自分からすること
【い】いつも良いところを見ること
【う】運に頼らずに努力すること
【え】遠慮しすぎないこと
【お】お金に振り回されないこと
【か】感謝の気持ちを忘れないこと
【き】今日するべきことを決めること
【く】苦しいときこそ笑顔でいること
【け】結果がでない時こそ続けること
【こ】言葉よりも行動で伝えること
【さ】最初からあきらめないこと
【し】集中できなければ止めること
【す】睡眠を大切にすること
【せ】急かさないこと
【そ】外の世界を知ること
【た】大切な人を大切にすること
【ち】小さなことで騒がないこと
【つ】次の人のことを考えること
【て】できる理由を探すこと
【と】得意なことに取り組むこと
【な】泣きたい時は泣くこと
【に】人間として正しいことをすること
【ぬ】抜からないこと
【ね】寝る前に体に感謝すること
【の】残された時間を数えること
【は】歯磨きは欠かさないこと
【ひ】ひらめきを文字に残すこと
【ふ】深く呼吸すること
【へ】返事は早くすること
【ほ】本気で取り組むこと
【ま】迷ったらすぐに選ぶこと
【み】水を起床後に飲むこと
【む】無理して食べないこと
【め】目を頻繁に休めること
【も】文句は後回しにすること
【や】やりたいことに取り組むこと
【ゆ】夢はできるだけ大きく持つこと
【よ】よく知らないのに批判しないこと
【ら】ライバルと競い合うこと
【り】流行を追いかけないこと
【る】ルールのなかで工夫すること
【れ】礼儀正しく振る舞うこと
【ろ】ロマンを持つこと
【わ】わかったふりをしないこと
子は親の鏡
ドロシー・ロー・ノルト「子どもが育つ魔法の言葉」
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる。
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる。
不安な気持ちで育てると、子どもは不安になる。
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる。
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる。
親が他人を羨んでばかりいると。子どもも人を羨むようになる。
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう。
励ましてあげれば、子どもは自信を持つようになる。
広い心で接すれば、キレる子にはならない。
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ。
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ。
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる。
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる。
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ。
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る。
子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ。
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ。
守ってあげれば、子どもは強い子に育つ。
和気あいあいとした家庭に育てば、
子どもは、この世はいいところだと思えるようになる。
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