温泉の効能
皆さん、おはようございます。
私が温泉について興味・関心を持ったのは、結婚してなかなか子どもに恵まれず、ある方から、「和歌山県の湯の峰温泉のつぼ湯に夫婦で入りなされ」と言われた時からです。
一般のお風呂でも、温熱効果・水圧効果・浮力効果などの物理効果や発汗の効果が得られますが、温泉には、これらに加え、転地効果(心理効果)や薬理効果があります。
特に、昔から名高い「有馬温泉」(兵庫県)、「龍神温泉」(奈良県)、「玉造温泉」(島根県)などは、非常に効能が高いと感じています。
火山国である日本には多くの温泉があります。現在、宿泊施設を伴う温泉地数は3,000ヵ所を超え、源泉総数は約2万8,000あります。いずれも世界一です。
47 都道府県全てに温泉があり、温泉地数を都道府県別にみると、最も多いのは北海道、次いで長野県で、いずれも205カ所を超えています。東日本が上位を占めており、最も少ないのは沖縄県の11カ所です。
また、温泉が湧き出る源泉数が多いのは大分県で、その数は5,000ヶ所以上です。次いで、鹿児島県が多く、全国至るところに温泉があるのす。
これまで私が行ったことのある温泉は約300カ所に過ぎませんが、効能を感じる温泉には何度も行くようにしています。
今回は、特に効能を肌で感じた温泉11選を紹介します。
効能の高い温泉11選
湯の峰温泉
和歌山県田辺市にある湯ノ峰温泉の天然温泉の岩風呂「つぼ湯」は、一日に7回も湯の色が変化するとの言い伝えがあり、「夫婦で一緒に入ると子宝に恵まれる」と言われています。
周りを板で囲っただけの、2~3人が入るといっぱいになる、この「つぼ湯」は、「日本最古の共同浴場」とも言われ、温泉としては初の世界遺産にも登録されています。
湯の峰温泉に行った時、「昔は武士が刀傷を治しにきていた湯」だと教えていただきました。リウマチ性疾患、神経痛、皮膚病、糖尿病などに効能があるといわれており、半信半疑で湯につかっていると、たまたましていた切り傷が翌日には治っているのです。温泉の効能を初めて感じました。また、その後すぐに、子どもを授かりました。
花山温泉
「一度入ると忘れられない」和歌山市内にある「花山温泉」は、「末期ガンが治る奇跡の湯」と言われる秋田県の玉川温泉と同じくらい成分の濃い炭酸温泉なのだそうです。玉川温泉はpH1.2の強酸性なので、口に含むことができませんが、花山温泉はpH6.4の中性で、肌に優しく、飲泉としても利用できる高濃度炭酸温泉です。「杖をついてやってきたおじいさんが杖を忘れて帰る」といわれるくらい、元気の出る温泉です。
この湯に入ってびっくりしたのは、3日間くらい、体のしんがあったかい感じがするのです。ガンは体を冷やすとなりやすいと言われますから、体を温めることで効能があるのだと思います。
三朝(みささ)温泉
鳥取県東伯郡三朝町に「日本一危険な国宝」といわれる三徳山三佛寺があります。「投入堂」は、断崖絶壁に建つため、険しい山道を登って参拝しなくてはいけません。まさに命がけの巡礼旅です。この巡礼では、略式の法衣である「輪袈裟」を首から掛けて修行の身だしなみを整えます。その輪袈裟には、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」の文字が書かれています。
「六根」とは、「見る」「聞く」「嗅ぐ」「味わう」「触れる」の五感に「思う」を足したもので、「六根清浄」とは、「五感と心を研ぎ澄ませ、修行に集中し、力を発揮できますように」と祈る言葉です。すなわち、「眼」で不浄を見ず、「耳」で不浄を聞かず、「鼻」で不浄を嗅がず、「舌」で不浄を味わわず、「身」で不浄に触れず、「意」で不浄を思わず、身も心も無垢清浄になろうという祈りの言葉です。富士山への登拝中、「六根清浄お山は晴天」と歌うと、高山病にかかりにくくする効果があるそうです。また、この言葉から、「どっこいしょ」という言葉が転じて使われています。
その三徳山三佛寺への登山口から車で10分ほどのところには、世界屈指の放射能泉である三朝温泉があります。高濃度のラドン含有量を誇っており、「三たび朝を迎えると元気になる」と言われています。
ここは「六感治癒」で有名です。
六感とは「観・聴・香・味・触・心」を表し、三朝温泉の優れた泉質の湯に浸かり、飲み、湯煙に身を置くことにより六感を癒すという考え方です。
聴:渓流のせせらぎや下駄の音の心地よさ
観:昭和風情を残す町並みや登録有形文化財
大綱引きジンショを体験することで童心に帰る
味:山菜や栃餅、古酒などの地産品を食し、食文化の豊かさに触れる
触:温泉療法、昭和文化に触れる
香:入浴時の湯の香りに心を癒す
心:現代湯治によるココロとカラダの休養
日本中にコロナが蔓延していた頃、夫婦で三朝温泉を訪れました。
前日から少し体が熱っぽく、喉がひどく痛みます。1週間前にワクチン注射をうっていたので、安心していましたが、もしかしてコロナに感染したのかもしれないと思いながら、三朝温泉の熱い湯につかりました。すると、もののみごとに喉の痛みがとれ、体が元気になりました。
入浴により、皮膚を通じて体内に吸収されたラジウムは、血液に入って全身を巡ります。 体が温まることで血流が良くなり、新陳代謝も活発になることで、免疫力の向上に役立つと考えられます。
富栖の里(とみすのさと)
日本で唯一、坑道ラドン浴が体験できる、兵庫県姫路市安富町にある「富栖の里(とみすのさと)」は、ホメオスターシス(生体恒常性)を高める効果があるとされています。
大正~昭和時代にかけて栄えた金鉱山「富栖鉱山」の坑道跡をそのまま利用した施設です。ラドン浴は、体の免疫力を高める「ホルミシス効果」が期待できます。岩盤から自然発生する気体のラドンを吸引することで、体に適度な刺激を与え、免疫力を高めるというものです。
一般に飲泉では痛風、消化器病、糖尿病、高血圧等によく、入浴によって腎機能を改善し鎮静、鎮痛効果を発揮すると言われています。
私の場合は、50歳の頃から頻尿になり、夜中も2~3時間で目を覚ましてトイレに行くということで苦しみました。健康診断でひっかかるほどの腎機能の問題があったわけではありませんが、腎機能を改善になればと思って富栖の里に通ったところ、劇的に改善しました。
ただ、吸入によって体内に入ったラドンから出るアルファα線により、呼吸器の気管、気管支および肺胞の粘膜が照射を受け、肺ガンを起こすリスクが高まるという話もあります。 1980年代、欧米のように石づくりの家屋で密閉度の高い場合、室内ラドンの濃度と肺ガンの発生には関係があるといわれ、大きな社会的・医学的問題になりましたので、100%のおススメはできません。
草津温泉
毎年、旅行会社社員など、旅のプロが選ぶ「にっぽんの温泉100選」が発表されています。その中で、20年以上も不動の1位を誇っているのが、群馬県吾妻郡草津町にある草津温泉です。毎分32,300リットル以上の自然湧出量を誇り、質量とも日本一といって過言ではないでしょう。
泉質は強い酸性泉で、pH値は2.1、強い殺菌作用があります。1円玉なら1週間で溶けてしまうほど強力だといわれています。湯はとろみがあり、肌がピリピリっとします。古い不要な角質をはがれ、肌がつるつるになるピーリング作用を誰もが実感するでしょう。
ただ、長時間浸かりすぎると強く作用しすぎて、肌荒れを起こしてしまうこともあります。
有馬温泉
兵庫県神戸市北区に位置している有馬温泉は、六甲山地の北側の紅葉谷の麓にあります。豊臣秀吉も好んだ温泉で、周囲を山々に囲まれ、都会の喧騒から離れた静かな空間は「関西の奥座敷」と呼ばれています。
環境省は療養泉として、「単純性温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「含よう素泉」「硫黄泉」「酸性泉」「放射能泉」の10成分を規定していますが、有馬温泉は、そのうち8成分(「単純性温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「含よう素泉」「放射能泉」)を含む混合温泉で、「金泉」と「銀泉」という2種類の湯があります。「金泉」は茶褐色で「銀泉」は無色透明です。どちらの湯も保湿効果が高く、サラサラとした湯ざわりが特徴です。
私は特に「金泉」は皮膚のトラブル、「銀泉」は神経痛に即効性がありと感じており、また、どちらの湯も保温力の高さに感心しています。
筋肉又は関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)
運動麻痺における筋肉のこわばり
冷え性、末梢循環障害
胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)
軽症高血圧
耐糖能異常(糖尿病)
軽い高コレステロール血症
軽い喘息又は肺気腫
痔の痛み
自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態 など)
病後回復期
疲労回復、健康増進
下呂温泉
岐阜県下呂市に位置している下呂温泉は、有馬温泉、草津温泉と並んで、日本三名湯(日本三名泉)に挙げられていますが、それほどインパクトはありません。しかし、無色透明のpH9.2のアルカリ性単純温泉で、滑らかな肌触りなので、「美人の湯」と言われています。また、運動後に最適の湯と言われており、自律神経不安定症・不眠症・うつ状態にも効果があると評判です。
松之山温泉
新潟県十日町に位置する松之山温泉は、有馬温泉、草津温泉と並んで、日本三大薬湯に挙げられています。1200万年前の海水が地層に閉じ込められ、それが高い圧力で高温で噴き出す「ジオプレッシャー型」の化石海水温泉です。越後の国を治めていた上杉謙信の隠し湯の一つと言われています。
保温性に優れ、美肌や傷の治癒効果や慢性皮膚病や関節痛などの症状緩和にも効果があるとされています。
メタホウ酸は基準の50倍あり、肌の若返り、美肌効果が期待できます。また、溶存物質も基準の16倍あり、体の疲れが湯の中に溶けだして、逆に温泉の滋養が体内に入り込んでくるような感じがします。
ただ、カモミールのような干し草のような深い安心感を与えてくれる香りだといい人もいますが、石油のような独特の香りがします。
龍神温泉
龍神温泉は和歌山県田辺市龍神村に位置します。弘法大師空海が夢で難陀龍王(なんだりゅうおう)からお告げを受けて湯を開いたとされています。江戸時代には、紀州徳川家の初代藩主頼宣が藩費を用いて保護したと伝えられています。
ナトリウム炭酸水素塩泉で、ヌルっとした柔らかい感じのする湯です。「日本最大美人温泉」のひとつでもありますが、肌がツルツルとし、しかもしっとり感があることから、美肌の湯としても有名です。皮膚病は勿論のこと、神経痛、筋肉痛、関節痛、消化器病、火傷、糖尿病、痛風、肝臓病など、さまざまな症状によいとされています。
湯の川温泉
島根県出雲市に位置する湯の川温泉は、pH8.4の弱アルカリ性ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉です。保温・保湿の効果が高く、若返り、アンチエイジング効果があると言われています。
この湯に入っただけではあまり変化を感じませんが、その後、他の湯に入ると、皮膚がヒリヒリします。つまり、湯の川温泉はクレンジング効果が高く、皮膚の角質がきれいにとれるのです。日本神話では、因幡の国のヤカミヒメが恋する人を追う旅の途中で立ち寄り、疲れを癒して一層輝く美人神になったといわれています。
美又温泉
島根県は、化粧品メーカーの株式会社ポーラPOLAが2012年から開催している「美肌県グランプリ」で4年連続トップになっています。その要因のひとつは、「日本三大美人の湯」の湯の川温泉や「日本三大美肌の湯」の斐乃上温泉など、美肌効果の高い温泉が数多くあることです。
美又温泉は、島根県浜田市にある温泉で、アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ高温泉)ですが、日本三大美人の湯(和歌山県・龍神温泉、島根県・湯の川温泉、群馬県・川中温泉)と比較してメタケイ酸が多く、pHも高い温泉です。また、日本三大美肌の湯(佐賀県・嬉野温泉、島根県・斐乃上温泉、栃木県・喜連川温泉)と比較してもpHが高く、メタケイ酸は嬉野温泉より低いですが、斐乃上・喜連川温泉より高い温泉です。pH9.9と豊富なメタケイ酸81.9/ppmmによる相乗効果で、美又温泉は「至高の美肌再生の湯」と言えるでしょう。
ここに入ると、肌表面の不純物や角質などをまるでせっけんのように取り除かれ、肌を滑らかにクレンジングされます。また、美肌効果のほか、疲労回復や冷え性緩和も期待できると感じました。
【参考】
日本温泉三選
【日本三古湯】
道後温泉(愛媛県)
有馬温泉(兵庫県)
白浜温泉(和歌山県)
※白浜温泉(和歌山県)の代わりに「いわき湯本温泉」(福島県)が入ることもあります。
【日本三名湯(日本三名泉)】
有馬温泉(兵庫県)
草津温泉(群馬県)
下呂温泉(岐阜県)
【日本三大美人の湯】
龍神温泉(和歌山県)
湯の川温泉(島根県)
川中温泉(群馬県)
【日本三大美肌の湯】
嬉野温泉(佐賀県)
斐乃上温泉(島根県)
喜連川温泉(栃木県)
【日本三大秘湯】
ニセコ薬師温泉(北海道)
谷地温泉(青森県)
祖谷温泉(徳島県)
【日本三大薬湯】
有馬温泉(兵庫県)
草津温泉(群馬県)
松之山温泉(新潟県)
My Best 50
べっぴんさんのススメ
(山陰・境港,水木しげるロード,妖怪神社)
一.毎日、鏡を見ては、「私は美しい」と思ふべし。
一.自分より美しいと思ふ人は見ないようにするべし。
一.女は愛きょうを最大の武器とするべし。
一.仕草手振りにも、細かく心を配るべし。
一.できる限り、「オ・ン・セ・ン」(温泉)に浸り、美肌をつくるべし。
青春とは心の若さである
効能の高い温泉を求めて全国を旅する中で、学んだことがあります。
効能の高い温泉に入ると若返った気持ちになります。しかし実際には、昨年入った時よりも、今年は、1年、年を取っています。
若さとは心の持ち方なんだなと思います。
「もう年だから」と諦めず、いくつになっても、理想を追い求め、信念を貫き、自信や希望を持って生きていこうと決心しました。
そんな思いを持っていた時、アメリカの実業家であり詩人のサミュエル・ウルマンの不朽の名詩「青春の詩」に出会いました。この詩は、私たち夫婦に、大きな勇気を与えてくれました。
「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失うとき、はじめて老いる。
人は信念と共に若く、疑惑と共に老いる。
人は自信と共に若く、恐怖と共に老いる。
人は希望と共に若く、失望とともに老い朽ちる。
いま頭を高く上げ、希望の波をとらえる限り、たとえ何歳であろうと、君は若い。」
この詩にヒントを得て、松下幸之助氏が自ら作ったものが次の詩でした。
「青春とは心の若さである
信念と希望にあふれ
勇気にみちて日に新たな活動をつづけるかぎり
青春は永遠にその人のものである」
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