朝風呂の習慣
皆さん、おはようございます。
休日の朝、皆さんは何時に起きますか?
和歌山県に、島根県の湯の川温泉、群馬県の川中温泉と並んで、「日本三大美人の湯」として有名な龍神温泉があります。龍の神のお告げによって、弘法大師が浴場を開いたと言われています。
龍神温泉の共同浴場は、土・日・祝日には朝の7時から開店しているので、時々、朝の3時に家を出て4時間かけて朝風呂に行くことにしています。
ある日、湯あがりに龍神温泉のそばを流れている日高川をぼやーっと眺めていると、はっきりと声が聞こえてきました。
「湯あがりは気持ちいいだろう? 風呂あがりの気持ちで人に接せよ。」
温泉に入るとさっぱりします。湯あがりに人と喧嘩する人なんて、あまりいないでしょう。朝風呂に入ると、少なくとも午前中くらい、さっぱりした気持ちで過ごせるんじゃないかと考え、とりあえず、休日は朝風呂に入るようにしてみました。
これはいい!
そこで、平日も30分早く起きて、15分間散歩し、10分間、朝風呂に入るようにしました。
もう、やめれません。その後、1時間早く起きて、45分間トレーニングをし、10分間、湯船につかることを日課にしています。毎日、さっぱりした気分で仕事に出かけることができます。
サウナで整う。
私の風呂好きは、これだけではありません。サウナにもはまってしまいました。
サウナドクターの加藤 容崇氏が、サウナならではの効果を4つあげています。
①頭の疲れが取れる
②リラックス効果
③快眠
④ヒートショックプロテインが出ることによる美肌効果
他にも、サウナには、ストレス解消、血圧低下、肩こり解消、減量効果、血管強化、心臓機能の亢進、自律神経の訓練、汗腺・皮脂腺の清潔などの効果が期待できます。
岐阜県大垣市にある「サウナの聖地」と呼ばれる「大垣サウナ」に、こんなポエムがあります。
われらサウナ人
サウナは自然に愛する人に好まれている。
サウナは野趣があるような気がする。
サウナに入ると旅情を感じるときもある。
なぜか仕事のできる人に好まれている。
サウナは明日を考える人に向いている。
サウナは人生を楽しむためにある。
しかしサウナに入ったからと云って
いばる人はひとりもいない。
出典元は、旧中山産業(現メトス)で昭和50年頃から使っていたポスターだそうです。
最近はサウナブームもあって、「サウナで整う」という言い方をよくします。
日本サウナ・スパ協会によると、サウナに入ると血流は安静時の2倍近く亢進します。 その結果酸素の摂取量が増え、筋肉疲労物質を分泌するなど、肉体疲労を回復し、エネルギー再生産がなされて疲労回復の効果が上がります。 サウナによる高温の空気が全身の皮膚を刺激し、中枢神経の興奮が高められるそうです。
- デメリット① 髪が傷む。
→(対策)サウナハットを被る。シャンプーをやめる。 - デメリット② 疲れる。
→(対策)ルーティーンは1〜3回までに留める。 - デメリット③ 肌が乾燥する。
→(対策)化粧水・乳液・オールインワンでケア。ミストサウナを攻める。 - デメリット④ 出費が増える。
→(対策)サウナ無料銭湯を攻める。サブスクサウナに通う。自宅サウナを作る。 - デメリット⑤ 依存症になる。
→(対策)依存してもいい! - デメリット⑥ 身体に負担がかかる。
→(対策)セッティングは気持ちいい程度に留める。異常を感じたらすぐやめる。
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温泉の効果
お風呂に入ると、温熱効果・水圧効果・浮力効果などの物理効果がありますが、温泉には、それ以外に、薬理効果や転地効果などがあります。これを「シナジー効果」(複合効果)と呼びます。
1.温泉の物理効果
(1)温熱効果
あたたかい温泉で血行がよくなることにより多くの効能が得られます。体が温まることにより血管(特に抹消血管)が広がり新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄を促すのです。
例を挙げると、疲労回復は、疲労物質「乳酸」が排出されるための効果です。
また、泉温別特長として、熱い温泉(42℃以上)は、緊張、興奮の自律神経「交感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態となります。
一方、ぬるめの泉温(37~40℃)の温泉は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。
なお、日本人がもっとも気持ちの良いと感じる泉温は「42℃」です。気温よりはるかに高いお湯が体に負担をかけるものの、気持ち良さからくるリフレッシュ効果が望めます。
(2)水圧効果
体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となります。つまり、天然マッサージの状態です。
脚には全血液量の約三分の一が集まり、この血液が心臓に送り返されるため「脚は第二の心臓」と言われることがあります。この脚の血液は、陸上では、重力が邪魔をして血液が心臓まで上がりにくくなります。ところが、入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます(ポンプアップ効果)。その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくのです。
なお、全身浴ではこの水圧により心臓への負担が大きいのですが、半身浴や足浴では静水圧が減少するので、心臓への負担が少なくなります。お湯に肩までつかった時、体の表面積全体では、なんと500キログラムから1トンもの水圧がかかる計算になるのです。
(3)浮力効果
温泉に首まで浸かると、体重は約十分の一になり、体を自由に動かせるようになります。
体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になりやすいようです。
また、体の各部分を早く動かすと、水の抵抗力が加わり筋力の強化になります。これを利用して筋力の弱った人や運動機能の低下した人のリハビリテーションにも利用されます。
2.転地効果(心理効果)
日常生活を離れ、環境に恵まれた温泉地に行くことにより五感に刺激を受けると、脳内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動をつかさどる自律神経の中枢のスイッチが入ります。そこで、ストレスを解消し、精神疲労や病気に効果を発揮するのです。「澄んだおいしい空気」「森林浴によるリラックス」「避暑によるさわやかさ」など、自然環境に恵まれた温泉地ならではの効果が期待できます。
転地効果は、5~6日で活発になり、1ヶ月を過ぎると薄れます。もちろん1泊2日でも転地効果、免疫力向上効果は得られますが、できれば「滞在」をお勧めいたします。
「海の温泉地」「高原・山の温泉地」といったように環境を変えて温泉めぐりをするのも効果的です。
山・高原の温泉では、涼しさと適度な標高による「転地効果」が得られます。涼しさが気持ち良さ(リラックス)を与えるのはもちろんのこと、スポーツにおける高地トレーニングの原理で、知らず知らずのうちに心肺機能が鍛えられます。「転地効果」を考えると、標高300~800mの森林の多い高原地帯がよいといわれています。
海の温泉も転地効果が高いです。生命は、海から生れてきたので、海を見ているだけでも癒されるのでしょう。
3.温泉の薬理効果
温泉の成分を皮膚から吸収することにより得られる効果です。もちろん、効能成分(泉質)により、効果は異なります。
温泉には、「療養泉」と認定されたものがあります。単純泉以外の泉質の温泉には「泉質別適応症」という効能が認められていますが、単純泉にもほとんどが「一般適応症」という温泉に共通した効能が認められています。
下記のように浴用そのものによる効果(温熱効果)と薬理効果が期待できます。
〇一般適応症(入浴による効能)=「単純泉」による効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、健康増進
〇泉質別適応症
入浴による効能 | 飲泉による効能 | |
塩化物泉 | 切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病 | 慢性消化器病、慢性便秘 |
炭酸水素塩泉 | 切り傷、火傷、慢性皮膚病 | 慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病 |
硫酸塩泉 | 動脈硬化症、切り傷、火傷、慢性皮膚病 | 慢性胆のう炎、胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風 |
二酸化炭素泉 | 高血圧症、動脈硬化症、切り傷、火傷 | 慢性消化器病、慢性便秘 |
含鉄泉 | 月経障害 | 貧血 |
硫黄泉 | 慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病(硫化水素型)、高血圧症、動脈硬化症 | 糖尿病、痛風、便秘 |
酸性泉 | 慢性皮膚病 | 慢性消化器病 |
放射能泉 | 痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆のう炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病 | 痛風、慢性消化器病、慢性胆のう炎、胆石症、神経痛、筋肉痛、関節痛 |
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4.入浴による「発汗」の効果
現代人は、運動不足、クーラーの使用などにより汗をかきにくくなり、汗腺の機能が低下している傾向にあります。
発汗は大切なことですので、運動により汗をかく習慣を作りたいものですが、いざ実践となると難しいものです。そこで、手っ取り早く、日常おこなっている入浴により汗をかきましょう。
体には、汗でなければ排出できない老廃物もあります。水銀をはじめとした金属系の物質などがそれにあたります。金属系の物質が体内に蓄積すると、頭がボーっとして判断力が低下する、キレやすいなど、体に有害で現代人にありがちな数々の症状があらわれます。
一方、ミネラルなどあまり汗と一緒に排出させたくない物質もあります。汗と一緒にミネラルが排出してしまうのも汗腺の退化の影響です。
また、入浴による温熱効果で腎臓の機能が高まり、利尿が促進されます。
入浴は、体の老廃物を排泄させやすくするので、正しい入浴法を覚えれば、「万病予防」につながると言ってよいでしょう。
そこで、入浴との相乗効果がある水分補給の習慣を身につけることが重要です。
①長湯ができ、発汗を促進する「分割浴」「半身浴」などの入浴法を身につける。
②食物以外からも水分を摂る。
(1日1.5~2リットルが目安です。ポイントとして、入浴前後、睡眠前後をはじめ喉が渇く前に、適量の(1回につき150mL程度)の水を摂るようにしましょう。)
5.注意すべきこと
10分間の入浴は、約80kcalを消費します。
運動や日常生活で同じカロリーを費やすのに必要な時間は、水泳・テニス:15分,ジョギング:20分,階段の上り下り:25分,ラジオ体操:30分,雑巾掛け:30分,ゴルフ:35分,自転車:40分,歩く:50分,炊事:100分などですから、いかに入浴がエネルギーを使うかがわかるでしょう。
体調が悪くなってから温泉に入るのではなく、体調が悪くなる前に温泉に行くことです。
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免疫力を高める”坑道ラドン浴”
最後に、日本で唯一の”坑道ラドン浴”を体験できる「富栖(とみす)の里」を紹介します。
姫路市安富町にあり、大正~昭和時代にかけて栄えた金鉱山「富栖鉱山」の坑道跡をそのまま利用した施設です。ラドン浴は、体の免疫力を高める「ホルミシス効果」が期待できます。
岩盤から自然発生する気体のラドンを吸引することで、体に適度な刺激を与え、免疫力を高めるというものです。
My Best 50
日本には現在、宿泊施設を伴う温泉地数は3,000ヵ所を超え、源泉総数は約2万8,000あるそうです。いずれも世界一です。
47 都道府県全てに温泉があり、温泉地数を都道府県別にみると、最も多いのは北海道、次いで長野県で、いずれも205カ所を超えています。東日本が上位を占めており、最も少ないのは沖縄県の11カ所です。
これまで私が行ったことのある温泉は約300カ所に過ぎませんが、その中で効能を感じる温泉ベスト50を紹介します。
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