ブータン王国の「龍」
皆さん、おはようございます。
この国旗は、「世界一幸せな国」として知られるブータン王国の国旗です。「ドゥク」と呼ばれる白龍が描かれています。
白龍は王家の守護神で、寛大と清浄を表し、龍の爪の中で留められた4つの宝石は富を象徴しています。また、白は清らかな心を,対角線で区切られている黄色は王家の権威を表し、オレンジ色はラマ教(チベット仏教)への信仰を表しているそうです。
2006年に26歳の若さでブータン国王となられたワンチュク国王が、2011年11月、東日本大震災の被災地、福島県相馬市の桜丘小学校を激励に訪れた時のお話です。
皆さんは、龍を見たことがありますか?
私はあります。王妃もありますね。
龍は何を食べて大きくなるのか知っていますか? 龍は、「経験」を食べて大きく成長していくのですよ。
私たち一人ひとりの中に「人格」という名の龍が存在しているのです。その龍は、年を取り、経験を食べるほど、強く、大きくなっていきます。
人は、経験を糧にして、強くなることが出来るのです。
そして何よりも大切なことは、自分の龍を鍛えて、きちんとコントロールすることです。
世界幸福度ランキング
世界で初めて、国の発展を図る指針として、GNP(国民総生産)ではなくGNH(国民総幸福量)を取り入れたのはブータンだと言われています。
国連が2012年から「世界幸福度ランキング」という調査を行っています。世界150以上の国と地域を対象とした大規模な調査で、各国の幸福度は、主に「主観的な幸福度」によって決定されています。
ブータンは2013年、北欧諸国に続いて世界第8位となり、“世界一幸せな国”として広く知られるようになりました。国民が皆一様に、「雨風をしのげる家があり、食べるものがあり、家族がいる。それだけで幸せだ」と答える姿が報じられました。しかし、ブータンは2019年に156か国中95位にとどまって以来、このランキングには登場していません。
2022年の「世界幸福度ランキングベスト10」を紹介しましょう。
1位 フィンランド
(5年連続)
2位 デンマーク
3位 アイスランド
4位 スイス
5位 オランダ
6位 ルクセンブルク
7位 スウェーデン
8位 ノルウェー
9位 イスラエル
10位 ニュージーランド
日本は例年、順位が振るわず、2022年の最新ランキングでは54位と前年の56位よりあがったものの、G7(先進7か国)の中では最下位でした。
日本の「龍」
さて、龍の話に戻りましょう。
日本では様々なところで龍神を祀っていますね。
琵琶湖の竹生島には、龍が住み、龍が登ったという木があります。この辺りの湖面を見ると、湖とは思えないぐらい水流が激しいのです。昔の人はこの湖面を見て、龍がうごめいていると感じたのでしょう。
他にも、京都の天龍寺の「雲龍図」や建仁寺の「双龍図」などは、とても迫力があります。龍は水をつかさどる神様なので、お寺の屋根に龍を描いて、火事にならないように祭ったのです。
大本山妙心寺の雲龍図は、東(左)から見ると昇り龍に、西(右)から見ると下り龍に見える不思議な天井図です。
京都市伏見区の「八大龍王辨財天」や高松市の田村神社の龍の彫刻も、見る人を感動させます。
熊本市立池上小学校の校舎の壁には味生池の龍が展示されています。
また、様々なところで、「龍雲」も見られています。
風水における「龍」
「風水」というのをご存じでしょう。5,000年以上も昔の中国で発祥した環境哲学で、自然と人々の暮らしをより良いものにするための智慧として受け継がれてきたものです。
都だった京都は、この風水の考えで作られています。東西南北の方角には、幸運を呼ぶとされる四体の霊獣がおり、四霊(しれい)・四獣(しじゅう)・四象(ししょう)・四神(しじん)とも呼ばれています。
東の八坂神社には、春を意味する「青龍」、南の城南宮には、夏を意味する「朱雀」、西の松尾大社には、秋を意味する「白虎」、北の上賀茂神社には、冬を意味する「玄武」がまつられています。中央の平安神宮を入れて、「京都五社めぐり」という有名なイベントがあります。
さて、「青龍」が住むという東の八坂神社本殿の下には、「龍穴」があり、竜宮城につながっているとも言われています。
「龍穴」とは、大地の力(氣)がみなぎる場所で、癒やしや活力が得られ、訪れることでご利益が期待できる神聖な場所と考えられています。最近では、「パワースポット」と呼ばれていますが、日本では、古くから「弥盛地(いやしろち)」と呼ばれていたようです。これは快適で居心地のよい空間のことを指し、神社や仏閣はもちろん、草木が生い茂り動植物が生き生きと暮らす場所でもありました。
八坂神社では、厄除けのお祭「祇園祭」が1,000年以上も続いています。やはり、それなりの霊験あらたかな効果があるからでしょう。
海外の「龍」
ところで、西洋では、龍に似た「ドラゴン」というのがギリシャ神話の中に出てきます。霊力をもち、翼のある爬虫類を思わせる空想上の怪物です。しかし、龍と違って、空を舞い、火を噴き、人を食べるというドラゴンは、英雄ないし神によって退治されてしまう魔神の存在です。
また、インドでは、ヒンドゥー教の神に、「ナーガ」と呼ばれる神様がいますが、これは、蛇の精霊あるいは蛇神のことで、インドコブラを思わせる容姿をしており、これも日本や中国の龍とは、明確な一線を画しており、異なる存在です。
漫画の世界の「龍」
2001年に公開された宮崎 駿監督のジブリ映画「千と千尋の神隠し」の興行収入は316億8,000万円で、『タイタニック』を抜いて当時の日本歴代興行収入第1位を達成し、2020年の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が記録を更新するまで、20年近くにわたり首位記録を堅持しました。そして、2022年、「千と千尋の神隠し」は舞台化もされました。ここにハクと呼ばれる「ニギハヤミコハクヌシ」という名の龍が出てきますね。
それから、最近流行った映画に、「竜とそばかすの姫」というのがありました。
ちなみに、「竜」と「龍」の漢字がありますが、常用漢字の「竜」は「龍」の省略体ですので、違いはありません。
「龍」の存在を感じると・・・
これまで龍がいるらしいと言われても、実際にその龍を見たことがある人は数少ない(いない)と思います。
私は、龍神というのは、自然の中に動いているエネルギーのようなもので、雲や雨や風になって感じることの出来るものだと思うのです。
「龍神とつながる」という表現をする人もいますが、「龍」の存在を感じると、まず、世界観が変わると思います。
水が蒸発して雲となり、風に流されて、雨となって地上に落ちてきて流れていく……そういう、自然の中のエネルギーの流れのようなものを感じると、
「世の中、理不尽なことばかり。犯罪や戦争はなくならないし、災害や事故だって起きる」「事件に巻き込まれたり、不運なことに遭ったりする人がいる」「人は信頼出来ない」
というようなマイナスの世界観ではなく、
「私は自然の中で生かされている」
「世の中は自分の味方だ」
「自分は運がいい」
というようなプラスの世界観を持つことが出来ます。つまり、「有り難い」という感謝の気持ちが生まれるはずです。
それから、人間、「何があっても基本的には大丈夫。帰れる場所がある」とわかっていれば、思う存分、冒険が出来るでしょう。心理学では、そういう世界観が心の安全基地になるのです。これを「セキュアベース」と呼んでいます。龍の存在を感じて、セキュアベースが出来ると、思考が柔軟になり、人生をより前向きに生き、安心してチャレンジ出来るようになるでしょう。
したがって、「龍」の存在を感じると、「運」がよくなるのです。
そして、さらに運がよくなるには・・・
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