身だしなみは素直さのバロメータ
皆さん、おはようございます。
「暑さ寒さも彼岸まで」といわれますが、今年は10月に入っても、まだまだ「熱中症注意!」という所があるようです。しかし、一般には、10月から、衣替え(衣更え,更衣)が行われます。
衣替えは平安時代から始まった習慣で、当時は中国の風習にならって4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えると定め、これを「更衣」と言ったそうです。しかし、天皇の着替えの役目を持つ女官の職名も更衣といい、後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御に次ぐ者を指すようになったので、民間では更衣とは言わず、「衣替え」と言うようになりました。そして、江戸時代頃から、衣替えは6月1日と10月1日に行うようになり、明治以降の官庁・企業等もそれに従ってきたそうです。
私たちは、結婚式や入学式の前には、顔を洗い、髭を剃り、髪を整えます。身の周りの手入れをすることで、周りの人を安心させ、安らぎを与えることができます。しかし、反対に、だらしない服装は、周りの人を不愉快にしていることを忘れてはなりません。
中学校や高校では制服が決められているところが多いですが、きちんとした身なりの生徒の多い学校は、安心感があります。自分勝手にだらしない服装をするのは、例えばお葬式の時に金ピカの服装をしたり、結婚式の時に黒のネクタイをしたりしているようなものです。
「服装の乱れは心の乱れ」とも言われます。服装が乱れてきた時は、要注意です。素直な心を忘れているからです。素直な心を忘れた時、人は成長が止まるのです。
以前勤めていた中学校では、男子がガクランで、女子がダサいスモックのような服でした。生徒たちはだらしない恰好をし、ほとんどの男子生徒は詰襟のカラーホックを開けていました。「ホックを閉めなさい」と指導するたびに生徒とトラブルになっていたので、創立50周年を〝言い訳〟に、男子はネクタイ、女子はリボンのスーツスタイルに変更しました。校内秩序が見違えるようによくなったのはいうまでもありません。
「馬子にも衣装」Fine feathers make fine birds.といわれますが、服装は人柄をあらわす重要なアイテムであり、最も簡単な変身スーツです。服装で評価や評判を落としたりしないよう、TPOに応じた服装を心掛けるとともに、新たな自分に心機一転するアイテムになるということを覚えておきましょう。
「服装は人柄をあらわす」という証明した実験を2つ紹介しましょう。
①道路の横断
道路を横断しようとしている人々がいます。信号は赤です。その時、ネクタイをきちんとしめ、背広にコートを着た男性が信号を無視して渡り始めました。すると、多くの人がつられて歩き出したのです。
次に、同じ男性が、ジーンズにジャンパーという姿で信号を無視して、同じ道路を渡り始めます。しかし、この時、つられて歩き出す人は殆どいなかったのです。
きちんとした身なりの人の行動は、「正当性がある」とみなされ、「信頼できる」と判断されることがわかります。
②囚人と看守
広告で募集した21人を囚人10人と、看守11人に指名しました。そして、囚人役の人達は逮捕され、取り調べを受け、指紋を取られて、囚人服を着せられます。一方、看守役の人達には、制服を着せ、警笛や警棒を持たせます。
それぞれの服装で生活を始めると、囚人役の人達は、受動的,無気力になり、時に不安などの病的兆候を示すようになりました。看守役の人達は、命令調,侮辱的,攻撃的な言動が多くなってきました。両者の人格的な荒廃が予想以上の早さで進んだため、実験は6日で終了せざるを得なかったそうです。
毎日リセット!
社会教育者の田中 真澄氏は、
『人間の能力は、「知識」「技術」「心構え」の三辺で表される。
よき「心構え」は、「積極性」×「明朗性」で表される。』と説いています。
図式化するとこんな感じになるでしょうか・・・
「心構え」(積極性×明朗性×1/2)を底辺に、「知識」と「技術」と「人間性」の高さで示される空間は、人間の器というべきものだと考えます。
さて、これらの中でどんなに磨いても毎日ゼロになる能力があります。それは何かというと、「心構え」です。
毎朝歯を磨くように、心構えも毎朝磨き直さなければならないと思います。
また、田中氏は、人生を成功に導く3つの習慣というのをあげています。
それは、
1.早寝早起きをして、準備を周到にする。
2.速く歩く。
3.挨拶・返事・後始末を徹底する。 だそうです。
“終身現役”で生き抜くための条件 [ 田中真澄(社会教育家) ] 価格:1650円 |
「考え方を変える」具体的な行動
「考え方を変える」とは、無意識のうちに繰り返してしまう、偏った考えを修正することです。ネガティブな感情につながる考え方には、複数のパターンがあります。考え方を変えるには、物事に対して自分がどのような考え方をしているのかを見つめ直すことが大切だと言われています。
明治大学で、「明治一受けたい授業」に選ばれた堀田 秀吾先生が、『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方(サンクチュアリ出版)』という本で、「考えすぎない方法」を全45のアクションで紹介しています。
考え方を変えるには、まず、ネガティブに考える癖を改善することです。改善にはさまざまな方法があるので、自分にあう方法を見つけて少しずつ挑戦するとよいでしょう。成功すると自信に繋がり、ポジティブな考え方ができるようになるでしょう。
(ビット・バーンズ「認知の歪み」理論より)
① 0か100かで考える、(全か無かの思考)
② 一度のことだけでそれが続くと考える。(行き過ぎた一般化)
③ 良いことを取り除く。(心のフィルター)
④ すべてを悪い方向に考える。(マイナス化思考)
⑤ 思い込みや先読みをする。(結論の飛躍)
⑥ 悪いことは大きく良いことは小さく考える。(拡大解釈と過小評価)
⑦ 感情だけで判断する。(感情的決めつけ)
⑧ 「しなければならない」と決めつける。(すべき思考)
⑨ 1つのことで決めつける。(レッテル貼り)
⑩ 自分のせいと思い込む。(個人化)
マイナス傾向にある考え方の癖を変える方法
①自分の考え方の癖を認識する。
②物事に対する反応を決めておく。
③他人を変えようとしない。
④環境を変える。
⑤深呼吸をする。
⑥過去にこだわらない。
マイナスの考え方をプラスに変えるポイント
①考えすぎない。
②成功体験を少しずつ積み重ねる。
③短所を長所におきかえる。
最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方 著 堀田秀吾 サンクチュアリ出版 自己啓発 思考力 行動力 コミュニケーション 価格:1650円 |
「他人と過去は変えれない」と言われますが、「自分と未来は変えれる」のです。
季節の変わり目に際し、毎朝、身だしなみを整え、心構えをリセットし、プラスの考え方を持つというルーティーンを作ってから出勤・登校するようにしましょう。
「皆さん、おはようございます」授業では教えない“生き方”教育 スライドで語る全校朝礼のお話[本/雑誌] / 長井功/著 価格:1280円 |
「皆さん、おはようございます」授業では教えない“生き方”教育 スライドで語る全校朝礼のお話【電子書籍】[ 長井功 ] 価格:1000円 |