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人生観の変わる国、ニュージーランド

タイトル ニュージーランド
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ニュージーランドのイメージは?

皆さん、おはようございます。

ニュージーランドについて、どんなイメージがありますか? 

「羊」「オージービーフ」「ラグビー」「キューイ」などでしょうか。

他には「バンジージャンプ」も有名ですね。ちなみに、バンジー (bungy) とは英語のニュージーランド方言でゴムひものことです。

私ごとですが、以前、文部科学省教職員海外派遣研修で2週間、ニュージーランドに行ってきました。

ニュージーランド航空のパンフに、「人生観の変わる国、100%PURE New Zealand」とありました。なんと過大な表現だろうと思っていましたが、ニュージーランドに行かせてもらって、私は自分自身の「教育観」が変わったと思います。

日本の人口は約1.2億人、大学進学率は61%、出生率は1.4人です。アメリカ、イギリス、中国、韓国などと比べても、ニュージーランドは人口約0.044億人、大学進学率は30%、出生率は2.1人と先進国の中では特異な数字です。

最初、私は「なんでこんな忙しい時期に、教育レベルの低い国に行かなきゃいけないんだ」などと思っていましたが、実際に行ってみると、日本よりはるかに教育レベルの高い国だったのです。

ニュージーランドンの教育制度

関西空港から飛行機に乗ること11時間30分、帆の街オークランドに着きました。さらに国内線に乗り換え、首都ウェリントンで2泊。そこからバスに5時間乗ってネーピアという町で8泊。最後はオークランドに戻って4泊しました。

訪問したネーピアの学校の子どもたちは、いずれも、先生の話を素直に聞き、意欲的・創造的に、大変落ち着いた雰囲気で、学習に取り組んでいました。

日本でも「三つ子の魂、百まで」と言われますが、ニュージーランドでは、3歳までの環境はその後の学習能力を大きく左右するということで、就学前教育(PAI)に力を入れています。PAFT(Parents As First Teachers)という親教育プログラムもあり、躾教育などは、家庭の責任とされています。

ニュージーランドの小学校は5歳になった日に入学します。それぞれ自分の誕生日にバラバラに入学し、小学校は6年間、中等教育は7年間で、最初の2年間は、Intermediate Schoolと呼ばれる中間学校、後半5年間は、High Schoolと呼ばれる中等学校で教育が行われています。

日本でいうような高校受験というものはなく、基本的には、自分の好きな学校に通ってよいことになっています。小学校2年生からHigh School4年生までの11年間が義務教育となっています。

大学進学率がなぜ低いかというと、High Schoolを卒業した段階で、日本の大学4年生を終えたと同じくらいの力がついているからです。

特にHigh Schoolでは、留学生の受け入れの数や生徒の学力などで、毎年1~10のレベルに設定されます。低レベル10の学校は、さぞかし荒れているんだろうと思ったら、日本の一般的な公立高校よりはるかに落ち着いて勉強をしていました。驚いたことに、教師の給料は、レベル10の学校になるほど高いのだそうです。熱心ないい先生は、レベル10の学校に集まり、一生懸命レベルとあげようと頑張るというわけです。

ニュージーランドの学校

小学校では、読み・書き・計算の反復練習がされていました。生徒たちは小グループで先生の周りに円になって座り、一人ひとりに声をかけて学習が進められていました。教室も大変きれいで、掲示物などにも大変気を配っていました。

また、文化的な授業Artsにも力をいれており、Artsには、Drama(演劇),Dance(ダンス),Music(音楽),The Visual Arts(美術)があり、ほとんどが必修になっています。

さらに、コンピュータ教育も小学校の頃から取り入れられています。普通の教室にも必ずコンピュータが設置されており、子どもたちは自由に利用していました。

ニュージーランドでは1クラス27~28人の人数で学級が構成されており、アシスタント・ティーチャーやヘルパーがいて少人数で授業がなされていました。教室の掲示物にも工夫がなされ、一人ひとりを大切にしている様子が感じられました。

授業中の子どもたちの真剣さは、日本の比ではありません。どの学校でも、規律正しく、非常に静かな環境で学習に取り組んでいました。宿題はほとんどなく、子どもたちは塾にも行っていません。しかし、勉強に対する姿勢がよく、しっかりとした学力をつけているように感じました。

学校理事会(Board of Trustees)

また、各学校には学校理事会(Board of Trustees)というものが設置され、校長、教員代表、保護者代表、中等学校3学年以上の生徒代表、地域代表者などから組織され、国から配分される予算の具体的な運用や教職員の配置など、学校運営についての決定をします。その権限は絶対的で、たとえば、先生を雇うのもクビにするのも、決めることが出来るのです。

日本では、ようやく平成27年に取りまとめられた中央教育審議会答申によって、コミュニティ・スクール(学校運営協議会)の設置の努力義務化されましたが、ニュージーランドでは早くから当然のように、学校と家庭・地域が結びついた教育をしているのです。 

さらに、世界で初めて女性参政権を得たニュージーランドでは女性の社会進出も盛んなことから、国家首相をはじめ、多くの学校の校長先生も女性が占めていました。夫の家事分担も多くあります。Kiwiという夜行性の鳥は雄が卵を暖めることから、Kiwi-husbandという言葉もあるそうです。

マオリとの共生社会

ニュージーランドには先住民族のマオリ族がいます。当初は争いが絶えなかったそうですが、ワイタンギ条約締結以降、友好的な関係が保たれています。そして、現在は、互いの言語・文化を大切にし、違いを認め、受け入れ合う共生社会が形成されています。

ニュージーランドの国歌は、英語とマオリ語で歌われます。私たちも、鼻と鼻をくっつけて互いの息が一緒になることで理解し合うhongiという挨拶やhakaと呼ばれる勇ましい戦いの歌やダンスで歓迎を受けました。hakaは、ニュージーランドのラグビーのナショナルチーム、オールドブラックスの選手たちが、試合前に相手を威嚇するために行う儀式としても有名ですね。

また、マオリの人たちは非常に大きな体をしています。特に女性は太っていることが美人の証で、お相撲さんのような体型をした人がたくさんいました。クラスの中でも、マオリの子はよく目立ちます。しかし、生徒たちは実に仲がいいのです。

ニュージーランドでは、公用語が英語とマオリ語であることもあって、授業でもマオリ語の授業を取り入れています。

ニュージーランドの生徒たちに、「学校で一番嫌なことは何ですか?」と聞いてみたところ、「友達が他の人から嫌がらせをされたり、仲良くしてもらっていないところを見た時」というのが一番多い答でした。”IJIME”はありますかと聞いたら、「そんな言葉は知らない」と言っていました。ちなみにIJIMEは日本で生まれた言葉ですが、今やアメリカなどでは十分通じるそうです。)               

アメリカでは、先住民族インディアン人と闘い、虐げてきた歴史がありますし、日本でも、アイヌ人を支配してきた歴史があります。そういう国では、民族に優劣をつけ、一方が他方を押さえてきたので、「いじめ」が起こりやすいのかもしれません。しかし、ニュージーランドで感じたのは、互いの文化を尊重し合う風土でした。お互いの価値を認め、尊重し合う中で「いじめ」なんてのは決して起きないでしょう。

ネーピアの街

ニュージーランドの温暖な気候を利用して、ネーピアではワイン作りが盛んに行われています。もちろん、羊もたくさんいます。ニュージーランドでは、人口の12倍を越える羊がいるそうです。他に、牛,馬,鹿の牧場もたくさんありました。

町並みは非常に綺麗です。ネーピアでは1931年に大きな地震があり、町が壊滅しました。その後、美観を大切に、町作りがなされてきました。アール・デコ調の家が立ち並び、どの家にも手入れの行き届いた芝の庭があります。道路も広く、ノーフォークパインツリーやクリスマスツリーと呼ばれる大きく姿の美しい街路樹が植えられています。町にゴミなどほとんど落ちておらず、裸足で歩いている人も多くいました。ネクタイ・スーツ姿に裸足で通勤なんて人も少なくありません。

ニュージーランドの発電はほとんどが水力発電です。火力発電はほとんどなく、原子力発電は皆無です。最近では、風力発電や太陽発電も増えてきましたが、いずれにせよ、空気を汚すようなことはしません。

ニュージーランドのどの学校にも、芝の広いグランドがあります。ネーピアで訪れた学校は、100m×600m位の大きさのグランドがありました。生徒たちは、校舎内でもグランドでも、裸足でいることがほとんどでした。

ニュージーランドにはイギリスの風習が残っていて、午前中にモーニングティーの時間があります。学校では、先生も生徒も、この時間、お茶を飲んでお菓子を食べるのです。また、ランチタイムは、基本的には屋外でとることが多いようです。グランドの芝に座って弁当を食べる……毎日がピクニックみたいなものだと感じました。

ニュージーランドの英語はオージーイングリッシュというなまりがあります。たとえば、Mondayは「マンデー」と発音されず、「マンダイ」と聞こえます。別れ際に、”See you later.”を「スィー ユー ライター」と言うものですから、煙草でも吸うのかと思って、思わずポケットからライターを探してしまいました。

私の教育信条に「共に生きる」という言葉を入れているのは、私のニュージーランド体験によるものなのです。

文部科学省教職員海外派遣研修で2週間、ニュージーランドに行かせてもらって、私は、「ニュージーランドで子育てをしてみたい」と本気で思いました。

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