「医術」:中島漢方医
皆さん、おはようございます。
結婚した20歳代の頃、私たち昭和30年代生まれの者は、「平均寿命が37歳」だと言われました。なぜなら、戦後の高度成長期時代、食品添加物を多量に摂取して育ってきたからだというのです。本当にそうだったかどうかわかりませんが、私は30歳になった頃、「体調が悪いなあ」と思うことが多くなりました。
また、花粉症や腰痛にも悩まされました。「もう若さのピークを過ぎたので仕方ないのか」と思っていましたが、妻が流産を繰り返したこともあって、中島漢方医ということころを紹介してもらい、夫婦そろって漢方薬を飲んで体質改善を行うことになりました。
煎じた漢方薬は、最初、飲むのに苦労しました。しかし、飲んでいるうちに、「こんなにおいしい薬はない」と感じるようになってきました。
いつしか、腰痛はなくなり、体調がよくなってきていました。
ある日のこと、夫婦そろって診察を受けていると、中島先生が言います。
「僕の勘では、奥さん。妊娠しているよ。今度は大丈夫だから大事にしなさい。」
診察といっても、いつも、顔色を見て、舌を見せてごらんと言われ、足の脛を軽く触るだけです。あとで計算してみると、妊娠反応のまだ出ない2週目のことでした。
その後、胎児がすくすく育つための漢方薬や出産後の母乳がよく出るための漢方薬などを煎じていただきました。おかげさまで、子どもは健康にすくすくと育ち、その後も、2人の弟と妹にも恵まれたのです。
その後、私は、長くアトピー皮膚炎を患っていた子どもや更年期障害で苦しんでおられたご婦人らを中島先生に紹介しましたが、ことごとく短期間で治癒されていました。
まさに、奇跡の連続でした。
中島先生は、「医術」を使われる方でした。
「霊術」:五元霊道場
土地を購入した時の土地のお清めや仏壇を購入した時の御霊入れでお世話になった松本 幾久雄先生は、神戸で「五元霊道場」を開いておられました。
「南無霊妙法」と唱えながら、仏壇を拝みなさいと言われ、毎朝、仏壇の水を替えながら、そのようにしていました。
最初は私も半信半疑だったのですが、五元霊道場では数々の奇跡を目にしました。
ある日、生まれてから今まで一度を立って歩いたことのないという10歳くらいの子どもがお父さんとお母さんに連れられてやってきました。
松元先生は、その少年の足を軽く撫で、「立って歩きなさい」と言うと、さっと立ち上がり、すたすたと歩いたのです。ご両親は目にいっぱい涙を浮かべておられました。
私はその光景を目の前にした時、聖書にイエス・キリストが同じように足に障害を持った人を歩けるようにしたとか、視力を失った人の目が見えるようになったという奇跡を起こしたことが書いてあることを思い出しました。イエスは医者ではなかったでしょうが、病人を治したという記述は決してウソではなかったと思いました。そして、現代の科学や医学では説明ができない奇跡が起こることもあるのだと悟りました。
1995年、阪神・淡路大震災が起こりました。五元霊道場は、震度7を記録した神戸市の東灘区にありました。しかも、3階建てで、1階は駐車場で空洞になった構造でした。震災後2日目、私は松本先生の安否を確かめるために五元霊道場を訪れました。
周りの家は壊滅している中で、なんと五元霊道場は、両サイドの家が大きく傾いているにもかかわらず、なんの影響もなく、建っていました。そして、1階の駐車場で炊き出しをしている松元先生と出会いました。
松元先生は霊の力=霊術を使われる方でした。
「忍術」
「音もなく、嗅もなく、智名もなく、勇名もなし。その功 天地造化の如し」
日本には、「忍者ハットリくん」「仮面の忍者 赤影」「カムイ外伝」「信長の忍び」「NARUTO -ナルト-」「忍たま乱太郎」など、忍者を取り扱った漫画やドラマは数多くあります。
また、猿飛 佐助、霧隠 才蔵、服部 半蔵、石川五右衛門など、実存したのか伝説なのか定かでない忍者名もよく知られています。
そして今、忍者学により、江戸時代の古文書から忍者の実像が明らかになっています。
実際にいた忍者は、実は戦闘集団ではなく、科学的な知識を持ち、サバイバル術に長けていたようです。忍者は主に情報収集が任務であり、忍術は生存術としての技術でした。
今に伝わる忍術は、戦術・戦略を組み立てるための兵法、戦うための技術である剣術や柔術などの武術、諜報活動に必要な潜入技術、変装術、心理学に基づく技術などによって構成されています。
主な忍術をあげてみましょう。
・火遁:火事や火薬(ほうり火矢・埋め火・爆竹)を使って敵を混乱させる。
・水遁:水の中に姿を隠す。
・煙遁:煙玉を爆発させて煙幕をはる。
・金遁:撒き菱や、手裏剣を使った逃げ方
・隠形術:草叢に隠れる「木の葉隠れ」、物陰に隠れる「観音隠れ」、石に擬態する「ウズラ隠れ」など
「医術」とは、基本的には、ある個人に限定された知識や能力であり、時に、ある一 族に世襲されるものだそうです。秘伝的なものであり、広く世間に公開されるものではありません。
一方,「医学」は、基本的には、その技術や知識を共有し、広く公開されるものです。
また、「医療」は、狭義には診療 (診断と治療: diagnosis and treatment) すなわち、 医の行為 (medical care) であり、 広義には健康に関する お世話 (health care) です。 Health Care とは、 保健・医療・福祉を含む広い意味であり、「療養」 ともいわれています。
ギリシャ神話の太陽神アポロンの息子、アスクレピオス(Asklēpios)は、「医術の神」と言われています。
アポロンのアスクレピオスはケンタウロスのケイロンから医術を教えられ、死人まで生き返らせてしまう名医になりました。しかし、それが、死者の国のハデスの怒りをかってしまい、ハデスの要求を受けたゼウスによって雷で焼殺されてしまったそうです。
ところで、日本の医術の神は、出雲大社の祭神である大国主命だそうです。「日本の医療の神」「医薬の祖」とも言われており、日本の医療発祥の地は出雲です。
「医は仁術」という言葉があります。正しくは、「医は仁ならざるの術,務めて仁をなさんと欲す」と言いますが、これは,江戸時代の中津藩医、大江 雲澤の言葉です。その意味は、「医を仁術たらしめるためには、文献のみならず、自らの経験と先輩や同僚の意見、なによりも患者から学ぶ謙虚さが必要であると考える」ことです。
「教術」
さて、本題です。
「医術」「霊術」「忍術」とみてきましたが、この世に「教術」というものもあると思います。
中国の儒家、孟子の言葉には、「教うるにも術多し」という言葉があります。「人を教える方法にもいろいろある。 教えないというのも、一つの教え方である」と解釈されています。
また、オーストリアやドイツで活動した神秘思想家、哲学者、教育者であるルドルフ・シュタイナーは、その著「教育術」で、「教育は科学であってはならない、それは芸術でなければならない」と述べています。
ところで、月間雑誌に『教育技術』という名前の雑誌がありますが、「教育技術」の辞書的な意味は、「教育の目標を達成するために用いられる方法、手続きの体系」のことです。
最近は、働き方改革が叫ばれるようになり、「時短」と「成果」を両立させるテクニックや教師の仕事術などが話題となっていますが、「教術」とはそのようなものではなく、人を育てるための教典となるべき忍術のようなものです。
それは、単なる言葉にできるものだけではありません。教師の醸し出すオーラのようなものも含みます。
たとえば、
・同じ言葉を発しても、A先生が言うと子どもの心に染み渡り、大きく子どもが成長するのに、B先生が言うとトラブルになるということが多々あります。
・A先生が担任をすると落ち着いたいいクラスになるのに。C先生が担任をすると、毎年、不登校生徒やいじめ問題が多発するクラスになります。
・職員室にA先生がいるだけで周りの先生たちも生き生きと働くようになるのに、D先生がいる周りでは心を病む先生が続発します。
このA先生の持っている教えるコツのようなものを「教術」として体系化できないものだろうかと思います。
ユダヤ教聖典「タルムード」に学ぶ
さて、「ユダヤ人」と聞くと、「お金持ちで成功者が多い。」「計算高く、商売が上手。」「天才が多い」などのイメージを持たれる方が多いでしょう。
実際のデータをみると、世界人口のわずか0.25%のユダヤ人が、ユダヤ系を含めるとノーベル賞受賞者は20%を占めています。イスラエルの街リション・レジオンには、すべてのユダヤ人ノーベル賞受賞者の栄誉に捧げられた「ノーベル賞受賞者の並木道」と呼ばれるストリートがあり、それぞれのノーベル賞受賞者への記念額が設けられているそうです。
また、「フォーブス」の長者番付で常に上位を占めているのもユダヤ人です。世界人口の半分以上の純資産を上位8人の大富豪たちが持っているといわれていますが、そのうちの半数はユダヤ人に関係があります。
ちなみに、2021年のデータを示してみましょう(1$ = 109円で換算)。
このうち、ビル・ゲイツは、ユダヤ人の両親に育てられていますし、マーク・ザッカーバーグは両親もユダヤ人です。
ユダヤ人が優秀な理由は二つあると考えられています。
一つは、ヨーロッパで圧倒的に少数派であり、キリスト教徒でないために差別されていたからです。政治家や官僚など、その国のメインストリームに行くことは難しく、必然的に、ビジネスや金融、科学や芸術など、自らの才覚で人生を切り拓かなければならなかったためでしょう。
そしてもう一つのとても大きな理由は、モーセが伝えたユダヤ教徒の守るべき聖典の一つとされている「タルムード」の存在です。ユダヤ人は「タルムード」を学ぶことによって、迫害を乗り越えて、世界中で富を築いてきたのです。
「タルムード」とは、モーセが伝えた「十戒」とともに、もう一つの律法とされる「口伝律法」を収めた6部構成、63編から成る文書群で、ユダヤ教徒の生活、信仰の基となっているといわれています。ただ、タルムードは、ユダヤ教の主要教派のほとんどが聖典として認めていますが、実際のところタルムードの権威はラビ(教師)の権威のことでもあります。そのため、後世におけるラビの権威を認めない立場から、タルムードの権威を認めないユダヤ教の宗派も少なからず存在しています。また、その膨大な文書の中には、民族的排他性と独善的選民思想が含まれた問題箇所もあります。
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では、「タルムード」にみられるユダヤの格言を紹介しましょう。
賢人になる7つの条件
1.自分より賢い人がいるときは沈黙。
2.人の話の腰を折らない。
3.答えるときにあわてない。
4.常に的を射た質問をし、筋道だった答えをする。
5.まずしなければならないことから手を付け、後回しにできるものは最後にする。
6.自分が知らないときはそれを認める。
7.真実を認める。
知識について
・知識は水に似ている。高いところから低いところへ流れる。
・人が生きている限り、奪うことが出来ないものがある。それは知識である。
・耳と耳の間に、最大の資産がある。
・あなたが知識を増やさないということは、実は知識を減らしていることになる。
・知識は浅いとすぐ失われる。
勉強について
・一日勉強しなければ、それを取り戻すのに二日かかる。
・恥ずかしがる人は、よい生徒にはなれない。人はどん欲に学ばなければならない。
・学んだことを復習するのは、覚えるためではない。何回も復習するうちに、新しい発見があるからだ。
・1つの庭を手入れするほうが、多くの庭を持ってほったらかしにするよりはよい。1つの庭を持つ人は鳥を食べることができるが、多くの庭を持つ人は鳥に食べられてしまう。
・最も大切な事は、学習ではなく、実行である。
・出逢った人すべてから、何かを学べる人が最も賢い。
・偉人を過大に評価してはならない。同じように、小人を過小に評価してはならない。
・私たちは権威ある先人たちの教えから多くのことを学ぶべきだが、といって、背に大量の本を積んだロバになってはならない。
・自分の肩書きを人に教えようとする人間は、すでに自分の人格を傷つけている。
・知者が間違うときは、恐ろしいほど根本的に間違う。
・善と悪を区別できるだけでは、まだ賢者とは言えない。二つの悪の中から小さい方の悪を選ぶことができる者が賢者である。
・人間は、20年かかって覚えたことを、2年で忘れることができる。
教育について
・子供は幼いときは厳しくしかり、大きくなったら叱るな。
・幼い子供は厳しくしつけるべきだが、子供が怯えるようなことがあってはならない。
・子供は、両親が家で話すことを街でしゃべる。
・子供は、両親の話し方をまねる。性格はその話し方で解る。
・自分のことだけ考えている人間は、自分である資格すらない。
・豊かな人とは自分の持っているもので、満足できる人のことである。
・人を賞賛できる人こそ、本当に誉れ高き人である。
・真に貧しい者としてとどまっているのは、知性のない者だけ。
・自分が相手と同じ立場に立ったことがないのなら、その相手を批判する資格はあなたにはない。
・どんな質問でも、必ずしも答える価値があるとは限らない。
・ヤギには前から近づかない。馬には後から近づかない。愚か者にはどの角度からも近づかない事だ。
書籍について
・本のない家は,魂を欠いた体のようなものだ。
・もし、本と服を汚したら、まず本から拭きなさい。
・もし生活が貧しくて物を売らなければならないとしたら、まず金、宝石、家、土地を売りなさい。最後まで売ってはいけないのは本である。
・旅の途中で故郷の町の人々が知らないような本に出会ったら、必ずその本を買い求め、故郷に持ち帰りなさい。
克己について
・何も打つ手がないときにも、ひとつだけ必ず打つ手がある。それは、勇気を持つことである。
・失敗を恐れる方が、失敗を犯すよりも悪い。
・自分より賢い者に負ける方が、自分より愚かな者に勝つよりも得だ。
・相手の立場に立たないで、人を判断するな。
・もしあなたの周囲に傑出した人がいないなら、あなたがならなければならない。
・自分の力ではどうにもならないことは、心配するな。
・神は超えられない試練を人には与えない。
金について
・金は道具である、道具に支配される者などいない。だから、道具はできるだけ多く持っている方がいい。
・富は要塞であり、貧苦は廃虚である。
・金は、本質以外のモノなら何でも買える。
・すべて金で買うことができるが、知性だけは買うことができない。
・金をなくしても、何も失わない。誇りをなくせば、多くを失う。 勇気をなくせば、すべてを失う。
・金のために結婚する者には不良の子が育つ。
その他
・貧乏人と病人の忠告にはいつも真意がある。
・小さな穴は、大きな船を沈めてしまう。
・利害関係ができたときにはじめて、友人かどうかが分かる。
・人は仕事がないと政治に関わり始める。
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「タルムード」はある意味、ユダヤ人を育てるための「教術」が記されているように思います。
ユダヤ教徒のシャバット
そして、ユダヤ教徒を語るうえで、もうひとつ忘れてはならないことは、シャバット(Shabbat, Sabbath)です。
シャバットとは、安息日のことで、その名の通り休息の時間のことです。ユダヤ教では金曜日の日没から土曜日の日没までが安息日とされ、一切の労働が禁止されています。 家事、運転、買い物、電気の使用なども禁止され、祈りや家族との時間を楽しむことに重点が置かれています。
人口の約75%がユダヤ教徒のイスラエルでは、シャバットでは公共交通機関が全てストップし、ショッピングモールやスーパーなどもすべてクローズされます。
このシャバットの安息日の起源は、旧約聖書の記述にあります。旧約聖書の創世記には、神は世界を作る為の6日間の仕事(メラハー)を終え、最終日の第7日にお休みになられたと書かれています。そのお休みになられた日を聖別し、聖なる日と決めたのです。
1948年のイスラエル建国まで世界中にちらばっていたユダヤ人にとって、シャバットは民族のアイデンティティーを確認する役目も担ってきました。その一方で、シャバットがユダヤ人を守ってきたという側面もあるそうです。シャバットの間、家族や友人たちと絆を確かめ合うことが重視されてきました。家族間とのコミュニケーションを深め、心身ともに休まることのできる日でもあるのです。
したがって、シャバットは、宗教的な安息日としてだけでなく、脳と精神の健康に対しても多くの利点を有します。脳科学的にみても、シャバットの実践はストレスの軽減、注意・集中・記憶力の改善、情緒の安定、そして社会的な絆の強化に寄与しています。シャバットは個人と社会の幸福と精神的な健康を援助する重要な役割を果たしているのです。
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