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夏休みこそ、自由研究だ!

タイトル 夏休み自由研究
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夏休みの宿題(課題)について

夏休みは、子供たちにとっても、大人にとっても、普段の生活の中では取り組めないような好奇心をそそることにチャレンジできる絶好の機会です。海水浴もよし、キャンプを楽しむのもよし、昆虫採集バードウォッチング登山など、体を動かす活動やボランティア活動創作活動など、長期に渡って取り組むことで、経験値を高めることができるでしょう。

それらの中で、是非、家族も一緒になって取り組んで欲しいのが、自由研究です。様々な実験や観察、作品作りに取り組むことで、子供たちは学校では学べないことが学びます。

ところが、最近、理科の自由研究や技術家庭科の作品作りは、しなくてもよいという学校が増えてきました。地域や学校によっては、夏休み明けに、自由研究や発明品・創作品などの展示会を開催していたところも、中止するところが増えてきています。

本当に残念なことです。

9月1日、2学期の始業式の日は、子供たちの自殺が多い日だそうで、その原因は、過度な夏休みの宿題にあるという方がいます。

本当でしょうか? 夏休みに理科の自由研究や技術家庭科の作品作りを課すと子どもたちは自死を選ぶのでしょうか?

もし、過度な宿題が原因だというのなら、夏休みは自由研究だけにすればいいではないかと思います。そもそも、普段、学校でわかる授業をしていれば、国語や数学・算数などの教科の宿題を課す必要などないではありませんか。

夏休みの自由研究やボランティア活動に一生懸命取り組んでいた生徒たちを3例紹介します。

河童伝説から大学の先生に!

7月24日は芥川龍之介が亡くなった日で「河童忌」と呼ばれています。芥川は、河童伝説の多い長崎に何度か滞在し、乳房のある河童「水虎晩帰之図」を銀屏風に描いています。河童伝説が長崎県に多いのは、フランシスコ・ザビエルが来日した時、頭に皿のようなハットを被り、背中に甲羅がついたような服を着ていたからだという説があります。「カッパッパー、ルンパッパー黄桜」で一世を風靡した黄桜酒造の河童を描いた漫画家の清水崑も長崎県出身です。

皆さんのイメージする河童はどんなものでしょうか?  緑色で、水の中に住み、頭にはお皿、背中には甲羅があり、キューリが好物なんてことを想像する人がいるかもしれません。兵庫県の福崎町は妖怪の模型がたくさんあるのが、辻川山公園のラッパ池の河童は、こんな写真です。

ところで、動物学者のモリスという人が「裸のサル」という本で、「水性動物説」を提唱しています。それによると、人間はサルから猿人→原人と進化していったとされていますが、原人から現代人に進化する時期が非常に長く、人類の化石が発見されていない「ミッシング・リング」といわれる時期があるそうですが、この時期に、人類の祖先は、陸から水際に住むようになったのではないかというのです。

人には水かきのあとが手足に残っており、今でも泳ぐことができますが、サルから陸上で進化したとされるチンパンジーなんかは泳げないのだそうです。「ミッシング・リング」の時期に水に戻った人類の祖先のうち、再び、陸にあがってきたものが人類になったとすれば、中には、そのまま水の中に残ったものもいるでしょう。それが河童じゃないかというわけです。

こんな話を学年だよりに掲載したところ、教え子のK君は、その年の夏休み、わざわざ長崎にも行き、「河童」について調べてレポートにまとめて発表しました。

K君は、現在、大学で文化人類学を教えています。中学生の夏休みに河童に興味をもったことから、この道に進むようになったのでした。

高齢者ボランティア体験から介護福祉士に!

教え子のМ子さんが中学2年生の時に書いた作文を紹介しましょう。

М子さんは、幸か不幸か、私が中学3年間担任した生徒でした。家は自営業で、1年生の頃は、「私は家業を継ぐから」と言って、ほとんど勉強もしませんでした。

何度かМ子さんには、「家業を継ぐだけの人生ではダメだ。もっと大きな夢を持ちなさい」という話をしました。1年生に終わり頃には、「小学校の先生になりたい。」と言い出したのでした。とはいっても、たぶん、私に叱られないよう、表面をつくろうような気持ちで言っていただけだったと思います。

2年生になっても、学習意欲は乏しいままで、夏休みの生活が心配だったので、ほぼ無理矢理、ワークキャンプに参加させました。上記の「夏休みで得た体験」の作文は、本気で書いたのだと思います。夏休みが終わってから、М子は大変、真面目に勉強するようになり、ぐんぐん成績を伸ばしました。

そして、中学3年生になり、いよいよ進路を決めるという時に、事件が起こりました。将来、福祉士の道に進みたいというМ子と、家業を継がせたいという父親が、進路をめぐって対立してしまったのです。私はМ子さんを連れて家に行き、父親と勝負をしました。

父親の思いもよくわかりました。М子が単純な理由で福祉士の道を選んだのでないこともわかりました。真剣な話し合いができました。そして、М子さんは福祉士の道を選べるような進路を決定したのでした。

今も、М子さんは、4人の子育てをしながら、介護福祉士として働いています。

タイトル ボランティア
人が輝く時…ボランティアについて考える。人は、慈悲行をしている時に輝くばかりの美しさを表します。ボランティアをしている人たちが素晴らしい笑顔をしているのは、慈悲行をしているからです。 ボランティア活動は個人の自発的・自主的な活動ですが、その活動の広がりによって、社会貢献や福祉活動等への関心が高まり、共に支え合い、交流する共生社会が形成されるとともに、活動者自身にとっても自己実現への欲求や社会参加意欲が充足されます。 このような体験は、ぜひ、若い頃からさせておくべきです。...

『走れよメロス』

一般財団法人 理数教育研究所が開催した「算数・数学の自由研究」作品コンクールで入賞した名古屋の中学校2年生S君の「メロスの全力を検証」という研究を紹介しましょう。

6月19日は、太宰治が亡くなった日で、「桜桃忌」を呼ばれています。その太宰治の作品に、有名な『走れメロス』という短編小説があります。自分が処刑されることになると承知の上で友情を守ったメロスが、人の心を信じられない王に信頼することの尊さを悟らせる物語です。

 

太宰治の小説「走れメロス」の記述を頼りに、北緯38度付近にあるイタリア南端の夏至の日の出が午前4時、日の入がだいたい午後7時として、メロスの平均移動速度を算出したところ、野や森を進んだ往路前半は時速2.7キロ、山賊との戦い後、死力を振りしぼって走ったとされるラストスパートも時速5.3キロでした。

フルマラソンの一般男性の平均時速は約9キロですから、思った以上に「ゆっくりしていってね!」な移動速度が算出されてしまいました。

この結果、「メロスはまったく全力で走っていない」「『走れメロス』というタイトルより、『走れよメロス』のほうが合っているなと思いました」と感想を述べています。

なお、このS君は、現在、高校で理科の先生として活躍しています。

【四方山話】走るメロス⁉️

TBSテレビのエグゼクティブアナウンサーの安住 紳一郎さんが、YouTtube動画で、「メロスが走ってはいけない理由」を述べています。明治大学での5分間の講義内容だそうです。


タイトル 心に火をつける
心に火をつける。京都市の愛宕神社 (旧白雲寺)は、「火迺要慎(ひのようじん)」と書かれたお札が有名で、火伏(防火・鎮火)や縁結びに霊験あらたかな神社です。 1582年、明智光秀には「本能寺の変」の直前に愛宕山でおみくじを引き、何度も凶が出たという逸話があります。その年、織田信長は、恵林寺に火を放ちました。恵林寺の快川和尚は、「心頭を滅却すれば、火も自ら涼し」と言って、生きながら火定に入ったという話があります。その怨念ともいうべきか、その2ヶ月後、信長自身が本能寺で火に包まれ、最期を遂げたのでした。 1657年1月18日に起きた明暦の大火は、「世界三大大火」にあげられ、「振袖火事」とも呼ばれています。 1949年1月26日、世界最古の木造建造物、法隆寺の金堂が炎上し、壁画が消失するというショッキングな事故が起こりました。1月26日は「文化財防火デー」と定められました。 火は大変恐ろしいものですが、人の心の中の火(やる気)は燃やさないといけません。やる気をふくらませるためには、①話を聞く,②任せる,③知らせる,の3つのことが必要だと言われています。 アメリカの教育哲学者、ウィリアム・アーサー・ウォードが「平凡な教師は言って聞かせる。よい教師は説明する。 優秀な教師はやってみせる。しかし、最高の教師は子どもの心に火をつける。」という言葉を残しています。 緑進学院代表取締役の石田勝紀氏が子どものやる気に「着火」させる方法を示しています。 1.好奇心の歯車を動かしてくれる存在に出会うこと 2.子供を取り巻く環境を見直す。...
タイトル 授業では教えない〝生き方〟教育
授業では教えない〝生き方〟教育…絶好調(校長)先生の「脱線話」アインシュタインが「学校で学んだことを一切忘れてしまった時に、なお残っているもの、それこそ教育だ」と述べています。月曜日の朝、全校朝礼で、普段の授業では教えない、人生の〝生き方〟を学び、生徒や先生たちが夢や希望を抱いて、「1週間、さあ頑張ろう」と元気を出して過ごして欲しいとの思いから、私は多くの「脱線話」を語ってきました。それらの中からいくつかをセレクトしてまとめてみました。...

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残念なことに、最近、夏休みに、理科の自由研究や技術家庭科の作品作りの宿題を課すところが減ってきていますが、夏休みこそ、自由研究やボランティアに取り組む絶好の機会です。

是非、家族も一緒になって取り組んで欲しいと思います。

夏休みの自由研究やボランティア活動に一生懸命取り組んでいた生徒たちを3例紹介します。

①河童伝説から大学の先生に!

高齢者ボランティア体験から介護福祉士に!

『走れメロス』の検証から高校で理科の先生に!