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お酒の話……「酒は百薬の長」と言うのは、酒好き者の自己辯護に過ぎん!

タイトル お酒の話「酒は百薬の長」
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好きなことを我慢しなければ成功はない!

年末年始は、お酒を飲む機会も多かったことでしょう。

(言うまでもなく、20歳以下の学生の飲酒は法律でも禁止されており、成長期でもあるので駄目です。)

酒に十の徳あり」と言われますが、いくら10個の徳があっても、飲み過ぎは10以上もの「悪」があることも間違いありません。

ちなみに、十の徳とは、

さて、1月16日は「禁酒の日」でした。1920年、プロテスタントの影響が強かったアメリカではそれまでに18の州で禁酒法が実施されていましたが、この日からアメリカ全土に禁酒法が施行されました。ところが、これは、健康へ悪影響を及ぼす密造酒の横行やギャング出現の引き金にもなったそうです。

ところで、Boys,Be ambitious!(「少年よ、大志を抱け。」)といえば、札幌農学校初代校長のクラーク博士の残した言葉で有名です。今でも北海道大学のキャンパスには、クラーク博士の像がおいてあります。クラーク博士は農産業の指導とともに、キリスト教精神に貫かれた人間尊重の教育を行い、青少年だけでなく、広く明治の教育界に影響を与えました。

そのクラーク博士というのは、実は大変な酒好きだったようで、日本に来た時、1年分の酒を持参してきたそうです。しかし、その頃、学生たちが若い力に溢れ、酒を飲んで暴れることが多かったそうで、クラーク博士は1年分の酒を全部教室に運ばせ、「私も好きな酒を辞める。君達も辞めよ」と言って、金槌で全部割ったというエピソードが残っています。学生たちはこれに感動し、禁酒を誓ったそうです。(しかし、クラーク博士が、たった8ケ月で日本を去ったのは、やはり禁酒の我慢が出来なかったからかもしれませんね?)

したがって、「少年よ、大志を抱け。」というのは、好きな酒を辞めて打ち込まないと、成功はないよという意味でもあるのです。小・中・高校生に酒断ちというのはそぐいませんので、例えば好きなファミコンやゲーム遊び,テレビなどを我慢して、今やるべきことに打ち込みなさいと考えてはいかがでしょうか。

この英文は、後世の人が作ったそうで、本当は、

というのだったそうです。

下戸の建てたる倉も無し

酒は百薬の長なり」と言われますが、日本人の約半数は、実は体質的に酒を受け付けにくい体質なのだそうです。

酒を飲むとすぐ顔が赤くなる体質の人(酒が非常に弱い人)が長年飲酒を続けると、80歳までに食道癌や咽頭癌になる確率が約20%になるという研究結果を発表されています。実に5人に1人の割合です。飲んでも赤くならない人(酒が飲める人)が同じ癌になる確率は約3%なので、飲める人の7倍も高いということになります。

お酒が飲めない人、お酒に弱い人を「下戸(げこ)」といいます。「下戸の建てたる倉も無し」というのは、酒の飲めない人間は、無駄な金を使わないので倉でも建ちそうなものだが、案外そういう話は聞かないという意味で使われています。

ちなみに、「下戸」の反対として、お酒をたくさん飲む人やお酒が好きな人を「上戸(じょうご)」と呼びます。上戸は「笑い上戸」といってゲラゲラやたら笑う癖がある人にも使われます。

「下戸」の云われについて、2つお話をしましょう。

「上戸」門、「下戸」門

万里の長城には、凍てつく寒さが厳しい「上戸」と呼ばれる門と、人の行き来が激しい「下戸」という門があったそうです。そこで、「上戸」を警備する者には身体を温められるようにお酒を、「下戸」にはエネルギー源となる饅頭を与えられたと言われています。ここから、上戸、下戸はお酒を飲めるか飲めないかを意味する言葉になったようです。また、この時の饅頭は今のように甘いものではありませんでしたが、その名前から「下戸はお酒を飲めない=甘党の人」という意味になったそうです。

上戸・中戸・下戸

もうひとつは、今から約1300年前の日本のお話です。

「大宝律令」と呼ばれる法律が出された時に、この法律では、一家にいる青年男子の人数で階級が定められていました。8人以上いる家を「大戸(たいこ)」、6~8人いる家を「上戸(じょうご)」、4~5人いる家を「中戸(ちゅうこ)」、3人以下の家を「下戸(げこ)」と階級が分けられており、「大戸」が上流階級、「下戸」が下級階級と決められていたのです。

青年男子がたくさんいる家はその分納める税金も多かったようですが、その恩恵として婚礼の祝いにもらえるお酒も比例していました。飲めるお酒は、「上戸」の家では8瓶、「下戸」の家では2瓶と決められていたため、「たくさんお酒を飲める人=上戸」「お酒をあまり飲めない人=下戸」と呼ばれるようになったそうです。上戸(じょうご)と下戸(げこ)に対して中くらいの酒飲みとして「中戸(ちゅうご)」と言われました。

あなたは「右党」?or「左党」?

また、お酒が飲めない人のことを「右党」、お酒を飲める人のことを「左党」とも言いますが、この由来は、江戸時代に遡ります。

当時の大工は、作業する際右手に槌(つち)を持ち、左手には鑿(のみ)を持っていました。このため、右手のことを「つち手」、左手のことを「のみ手」と呼んでいたのです。「のみ手」と「飲み手」の読み方が同じなので、お酒を飲む人を指すときに「左利き」と表したようです。

また、これが現在に至るまでに派生して、「酒飲み=左党」「お酒を飲まない人=右党」になったと言われています。「左利き」はお酒が好きな人を指すとお話しましたが、これは当時の飲み方についても関連があったようです。

江戸時代の武士は、必ず左手で盃を持ってお酒を飲んでいました。これは、どんな時でも腰に刺した刀を抜けるようにするためでした。もし、酒の席で何かあった場合、誰よりも早く刀を抜けるようにと、左手だけを使ってお酒を飲んでいたのが、「酒飲み=左利き」と呼ばれる由来です。

ところで、最近、今まで飲み会に参加していた下戸女子が、実は「迷惑な存在と思われているかもしれない」と悩む投稿がインターネット上で話題になっています。

来てほしくないという理由」は、次の4つです。

(1)飲んでバカバカしいことを言っているのをシラフの人に聞かれるのは恥ずかしい。次に会う時に気後れがする。

(2)下戸の人がいると、『あんなに飲んで…』と心の中で軽蔑しているのではないかと気になる。

(3)会計が面倒。飲まないからいくら割引するかと計算するのが大変。

(4)何かを共有(この場合は『飲み』)するために集まっているのに、共有そのものをしない人がいるのは違和感がある。サッカーの応援グループの中に『サッカーなんてどうでもいい』と思っている人が混じっている状況に近い。

というものです。

そして、「飲めない人が飲み会に来るのは迷惑」という声が実に9割以上に達したのです。

アルコール(飲酒)について

酒類とは、1%以上のアルコールを含む飲料のことです。

お酒の文化は何千年にも渡って続いており、また大人の飲酒が日常生活の中で行われていることから、酒(アルコール)を嗜好品としてとらえ、その影響を軽視する傾向がみられます。

しかし、アルコールは以下に述べるように脳を中心として体全体の働きを抑える薬物で、脳が発達途中にある未成年者に対しては成人以上に強い影響を及ぼします。

飲酒量が少ないときは、認知や運動能力の低下、また理性や自制心を欠いた行動の暴走や感情の高まりが現れ、これらが原因で事件や事故の危険が増します。

飲酒量が多いと、脳の機能が強く抑制されて昏睡(全身麻酔)状態に陥り、ついには呼吸・循環器系機能を司る脳幹部まで抑制が進んで「急性アルコール中毒死」に至ります。

一方、アルコールの依存性は覚せい剤に匹敵し、人々をアルコール漬けにしてしまう魔力があります。

長期間にわたって飲酒を続けていると飲酒量が次第に増え、飲酒を止めると不眠,不安,手の震えから始まり、激しい場合は発熱,全身の震え,けいれん,、幻覚・錯覚が現れ、意識混濁に陥り、最終的には全身虚脱状態になって死亡する危険があります。このような離脱症状の苦しみから逃れるため、飲酒の中断はどんどん難しくなります。

長期間の大量飲酒の害は循環器系(心筋梗塞、狭心症、心筋症など)・消化器系(癌,肝臓障害など)・神経系(神経の萎縮や死滅による運動・感覚障害,痴呆・健忘,精神障害,末梢神経炎など)などに現れやすく、生殖器系の異常,肥満,栄養不良,糖尿病などの危険も増します。

さらに、妊娠女性の飲酒は胎児の成長に著しい悪影響を及ぼし、胎児アルコール症候群(FAS)と呼ばれる出生後の精神遅滞、運動障害、過敏反応といった中枢神経系の機能異常、さらに発育障害、各種奇形などが生じる危険があります。

また、母乳中のアルコール濃度は血液中の1.2倍程度と高いので、授乳中の飲酒は乳児に悪影響を及ぼします。

私たち日本人(黄色人種)人によってお酒が飲める・飲めないタイプがありますが、それは遺伝的要素によって決定づけられています。

飲酒の害を防ぐには、アルコールの作用の特徴を知ることに加えて、自分のタイプを予め把握しておくことが大切です。

その簡便な方法がアルコール・パッチテストです。

バッチテストをすると、日本人の多くはアルコールを飲めない体質だということがわかります。酒は、あくまで「毒」なのです。

脳の神経細胞は約140億個と推定されていますが、出生前にほとんど全部ができあがり、出生後は細胞数が増えません。

しかし、神経細胞は細胞間の連絡網をどんどん拡げ、能力を高めたり失われた機能を代償します。感覚機能や運動機能を司る脳部位は12歳頃までにはほぼ完成しますが、理性、知性、創造といった人間だけに備わっている知的活動を司る前頭前野や前頭連合野(額の部分)は20歳代前半まで発達を続け、とくに10歳代後半に飛躍的に発連します。しかし、この発達段階で刺激が与えられなかったり、逆に有害刺激が与えられると、その正常な発達が阻害される可能性があります。

未成年者の飲酒問題に取り組む際は、酒類が身近にあって安く買えしかも未成年者の飲酒に甘い大人が少なくないという社会的現状があること、およびアルコールは覚せい剤や麻薬と同等の有害な薬物であることを認識し、指導にあたる必要があります。

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