旧字体にみる日本のアイデンティティ
皆さん、おはようございます。
1985年の8月28日、日本語ワープロソフト「一太郎」が発売されました。縦書き、原稿用紙にも対応した日本産のソフトで、徳島市のジャストシステムという小さなソフトウェア開発会社のプログラマーだった浮川 初子さんが開発したものでした。
1995年、Windows95の登場によって、アメリカのマイクロソフト社のWordにその地位を奪われましたが、個人的には、Wordよりも一太郎の方が使いやすかったと思います。
ちなみに、「漢字の日」は、12月12日です。今日は漢字についてお話をします。
漢字は日本の文化として重要性を担っていますが、なんと、戦後の日本で、「漢字廃止論」が盛り上がったことがあります。
1946年、作家の志賀直哉は雑誌『改造』で、「日本語を廃止して、世界中で一番美しい言語であるフランス語を採用せよ」と提案しています。日本ローマ字会とカナモジカイは共同で漢字全廃のため努力するという声明を発表し、読売新聞も「漢字を廃止せよ」という社説を掲載しました。
さらに、1948年、「日本語は漢字が多いために覚えるのが難しく、識字率が上がりにくいために民主化を遅らせている」という偏見から、GHQのジョン・ペルゼルによる発案で、日本語をローマ字表記にする計画が起こされました。
その年、文部省教育研修所が、15歳~64歳までの約1万7千人を対象とした日本初の全国調査「日本人の読み書き能力調査」を実施し、その結果、漢字の読み書きができない者は2.1%で、日本人の識字率が非常に高いことが証明され、日本語のローマ字表記は見送りとなったそうです。
文部省は、1946年に当用漢字と現代かなづかい、1948年に教育漢字が制定し、数多い旧漢字を簡略化し、普及させました。さらに、1949年、印刷字体と筆写字体を一致させることを目的として「当用漢字字体表」による標準字体が発表しました。それから現在まで日本で使用されている漢字の字体のことを「新字体」と呼んでいます。
書くのが楽になった漢字の代表格は、「體」⇒「体」でしょう。当時、GHQは、占領軍の意に添わない出版物の発禁、没収、廃棄という言論弾圧をしました。GHQが漢字改悪を主導したという証拠はありませんが、旧字体の本来の意味をなくしてしまった今、そこに日本弱体化のためのGHQの占領政策が全くなかったとはいえないと思います。
なお、1981年、当用漢字は常用漢字に改められました。
體(からだ)
現在、「カラダ」は「体」という漢字を用いますが、以前は「體」という漢字が使われていました。
「體」という字は、「各部分が連なってまとまりをなした人体」を意味し、広くからだや姿を表す漢字として使われていました。 部首が「骨」であることからも、昔から「骨」の重要性が認識されていたことが読み取れます。
かつて、日本の農民たちは、女性でも300㎏の米俵を平気で担いでいたそうです。関取にいたっては、500㎏の俵を担いでいました。また、一日300㎞を走ったり、毎日40㎞歩くのも日常的だったそうです。日本民族は、小柄ではありましたが、世界最強の体力であったのです。幼い頃から、からだを強くしてきた様子が、「體」という字に表れています。
一方、「体」は「殻(から)」に接尾語「だ」が付いた語です。魂を宿した肉体を「身(み)」と言ったのに対し、生命のこもらない肉体を「からだ」と言ったのです。つまり、身の外形部分が「体」であったわけです。また、「体」という漢字は、もともとは「からだ」という意味の漢字ではなく、「劣る」とか「荒い」という意味の漢字で、音読みもホンだったと言われています。
日本人は、「カラダ」を「體」から「体」に変えたことで、弱体化したのかもしれません。
なお、「軆」「躰」「骵」は、いずれも體の俗字です。
彌榮(いやさか)
当用漢字では「弥栄」と書かれますが、繁栄を祈って叫ぶ声、 ばんざい、民謡を表します。「ますます栄える」という意味の日本の古語です。北海道北西部沿岸地方のニシン漁でうたわれた労働歌でもあります。また、盆踊り歌や日本ボーイスカウトの祝声(スカウトエール)として公式に認識されている言葉です。ボーイスカウトでは、表彰や応援などの栄誉にあずかったスカウトに対し、セレモニーの場で「いやーさか」と3回繰り返して讃えられています。
(そしじ)
『宗』『主』『神』を合わせた造語で、人間としての個の存在意義や役割という大事な概念であり、『愛』『感謝』『調和』を表す字です。我々人間は天上にいる神様と繋がり、一人一人が主人公です。この文字は、古くから強いパワーと高いエネルギーを持つ尊い漢字として存在していました。
GHQが最も恐れ、漢字廃止案によって消されたと言われる漢字の代表例です。
靈(れい)
新字体では「霊」と書きます、 下の方に見えている「巫」は、「 巫女( みこ) 」の「巫」で、神に仕える祈禱師を表します。 ここから、「霊=靈」も、もともとは「神に祈って雨を降らせる」こと、つまり「雨ごい」を意味する漢字だと考えられます。
龗(おかみ)
「龗」は水をつかさどる蛇体の神のことで、 日本神話に龗神として登場します。「龗」は「龍」の古語で、「淤加美」とも表現されます。
氣(き)
「氣」は目に見えないエネルギーそのものを意味しています。「氣」のなかの「米」は日本人の主食であり、大地の「氣」(エネルギー)を集めて実ったものです。エネルギーが「八方に広がる」という文字です。
一方、新字体の「気」の「〆る」という文字は、終わりや区切りを表しており、エネルギーが外に出ないように閉じ込めるという意味を示しています。
日本では「気」という言葉がよく使用されています。天気、空気、元気、気合、気持ち、陽気、陰気、気まぐれ、気品などたくさんあります。日本の先人たちは言霊を大切にし、目に見えないエネルギーを大事にしていたのです。戦後、「気」という漢字が使われるようになったのは、GHQが日本人のエネルギーを抑えるためだったという都市伝説が語られています。
また、これらの他に、「樂」(楽)、學(学)、和多志(私)など、新字体になったことで、意味が代わってしまった漢字がいくつかあります。
文字を失うと文化も変わります。韓国もハングル語を使うまでは漢字を使っていました。
新漢字・旧漢字対照表
※ JISコード順 |
新 亜 悪 圧 囲 為 医 壱 稲 飲 隠 羽 営 栄 衛 益 駅 悦 円 艶 塩 旧 亞 惡 壓 圍 爲 醫 壹 稻 飮 隱 羽 營 榮 衞 益 驛 悅 圓 艷 鹽 |
新 奥 応 横 欧 殴 穏 仮 価 画 会 回 懐 絵 拡 殻 覚 学 岳 楽 勧 旧 奧 應 橫 歐 毆 穩 假 價 畫 會 囘 懷 繪 擴 殼 覺 學 嶽 樂 勸 |
新 巻 寛 歓 缶 観 間 関 陥 館 巌 顔 帰 気 亀 偽 戯 犠 却 糾 旧 旧 卷 寬 歡 罐 觀 閒 關 陷 館 巖 顏 歸 氣 龜 僞 戲 犧 卻 糺 舊 |
新 拠 挙 峡 挟 教 狭 郷 尭 暁 区 駆 勲 薫 群 径 恵 携 渓 経 継 旧 據 擧 峽 挾 敎 狹 鄕 堯 曉 區 驅 勳 薰 羣 徑 惠 攜 溪 經 繼 |
新 茎 蛍 軽 鶏 芸 欠 倹 剣 圏 検 権 献 県 険 顕 験 厳 効 広 恒 旧 莖 螢 輕 鷄 藝 缺 儉 劍 圈 檢 權 獻 縣 險 顯 驗 嚴 效 廣 恆 |
新 鉱 号 国 黒 済 砕 斎 剤 冴 桜 冊 雑 参 惨 桟 蚕 賛 残 糸 飼 旧 鑛 號 國 黑 濟 碎 齋 劑 冱 櫻 册 雜 參 慘 棧 蠶 贊 殘 絲 飼 |
新 歯 児 辞 湿 実 舎 写 釈 寿 収 従 渋 獣 縦 粛 処 緒 諸 叙 奨 旧 齒 兒 辭 濕 實 舍 寫 釋 壽 收 從 澁 獸 縱 肅 處 緖 諸 敍 奬 |
新 将 床 焼 祥 称 証 乗 剰 壌 嬢 条 浄 畳 穣 譲 醸 嘱 触 寝 慎 旧 將 牀 燒 祥 稱 證 乘 剩 壤 孃 條 淨 疊 穰 讓 釀 囑 觸 寢 愼 |
新 晋 真 神 刃 尽 図 粋 酔 随 髄 数 枢 瀬 晴 清 精 青 声 静 斉 旧 晉 眞 神 刄 盡 圖 粹 醉 隨 髓 數 樞 瀨 晴 淸 精 靑 聲 靜 齊 |
新 跡 摂 窃 専 戦 浅 潜 繊 践 銭 禅 曽 双 壮 捜 挿 争 窓 総 聡 旧 蹟 攝 竊 專 戰 淺 潛 纖 踐 錢 禪 曾 雙 壯 搜 插 爭 窗 總 聰 |
新 荘 装 騒 増 臓 蔵 属 続 堕 体 対 帯 滞 台 滝 択 沢 単 担 胆 旧 莊 裝 騷 增 臟 藏 屬 續 墮 體 對 帶 滯 臺 瀧 擇 澤 單 擔 膽 |
新 団 弾 断 痴 遅 昼 虫 鋳 猪 庁 聴 勅 鎮 塚 逓 鉄 転 点 伝 都 旧 團 彈 斷 癡 遲 晝 蟲 鑄 猪 廳 聽 敕 鎭 塚 遞 鐵 轉 點 傳 都 |
新 党 盗 灯 当 闘 徳 独 読 届 縄 弐 妊 粘 悩 脳 覇 廃 拝 売 麦 旧 黨 盜 燈 當 鬪 德 獨 讀 屆 繩 貳 姙 黏 惱 腦 霸 廢 拜 賣 麥 |
新 発 髪 抜 飯 蛮 秘 浜 瓶 福 払 仏 並 変 辺 弁 舗 穂 旧 發 髮 拔 飯 蠻 祕 濱 甁 福 拂 佛 竝 變 邊 邉 辨 辯 瓣 舖 穗 |
新 宝 萌 褒 豊 没 翻 槙 万 満 黙 餅 弥 薬 訳 薮 予 余 与 誉 揺 旧 寶 萠 襃 豐 沒 飜 槇 萬 滿 默 餠 彌 藥 譯 藪 豫 餘 與 譽 搖 |
新 様 謡 遥 瑶 欲 来 頼 乱 覧 略 隆 竜 両 猟 緑 隣 凜 塁 励 礼 旧 樣 謠 遙 瑤 慾 來 賴 亂 覽 畧 隆 龍 兩 獵 綠 鄰 凛 壘 勵 禮 |
新 隷 霊 齢 恋 炉 労 朗 楼 郎 禄 亘 湾 旧 隸 靈 齡 戀 爐 勞 朗 樓 郞 祿 亙 灣 |
「雪」の旧字体は、「あめかんむり」に「彗」が組み合わさったものでした。 この「彗」は「ほうき」と読むことができ、汚れをはらうという意味を持った漢字です。 そのため、「雪」という漢字にも、汚れをはらって清めるという意味が含まれています。
秋の旧字体は、「A:𬟏」が原字で、これは秋に発生する害虫の一種を象る象形文字です。 のち、「A:𬟏」に「火」と「禾」を加えて「B:𪛁」の字体となり、「A:𬟏」が省略されて「秋」の字体となりました。
拡大すると・・・
A:
B:
怖い意味の漢字20選
漢字には、その成り立ちからそれぞれ意味があります。怖い意味の漢字を20あげましょう。
①押
亀の甲羅を引きはがす行為。
(その昔占い師たちが使っていた有名な道具は新鮮な亀の甲羅で、生きた亀を大勢で押さえつけて占い師が甲羅を切り取った様子)
②患
串+心からなる。 串は槍。心は心臓。 人の心臓を串刺しにするさま。
③県
県には目があり、下部は髪の毛で、旧字は縣という漢字。つまり、これは、人の首が糸で逆さまにつられている様子を表している。罪人が処刑されると、その生首を木に吊るしていたそうです。逆さの生首から髪の毛が垂れ下がっている様子だそうな・・・それがのちに都道府県の単位に使われるようになったので不思議ですね。
④賢
古い字形では『貝』のない形だったのですが、これは目(臣)を手(又)で刺すさまをかたどったもの。古代中国では多才な人間の目を潰し、神に仕える奴隷(臣)としたそうです。ゆえに“賢い”
⑤幸
手かせをかたどった文字。どうして幸せかというと、死を免れて手かせで済んだから。
⑥荒
草原に打ち捨てられた死体に、髪の毛が残っている様子。
⑦号
生き埋めされた人が大きく口を開けて泣き叫んで あまりの悲しみにかがみこんでしまう人の形。
⑧残
殺人者の処罰方法の一つに、 「人間の肉を刃物でズッタズタに削ぎとって骨だけにする刑」があります。 実行したら髪の毛が少し残った骸骨だけ。 「残」の右側は肉を削ぎ落としたあとの骨の形。右側は肉をずたずたに切り裂いて削ぎとるさまです。
⑨七
かって中国では皇帝に恥をかかせるなどの大失態を犯した者は生きてはいられませんでした。残された道は自害のみ 。その方法は「十字切り」といってまずは腹を横に切り、その腹に刺さった刃物を一度引き抜いて、次に腹の上部から縦に刃物を引き下ろす。 その際に十の字に切った腹の下の方から血まみれの腸が飛び出してしまいます。「十」という字に、飛び出た血だらけの腸の形を付け足したものが「七」だそうです。
⑩若
神の真意を聞くべく、髪の毛を振り乱して狂ったように踊りながら祈る巫女の姿
⑪取
「又」は、手を表します。古代中国では、討ち取った敵の左耳を切りその戦功を数えたことから、取の字ができたそうです。
⑫趣
取と走で構成。取は耳と又(引きちぎる)から成り、走は走ることを意味します。敵国の兵士を殺し、耳を刃物で切り落として持ち帰るという意味です。
⑬真
「真」は旧字では「眞」と書くが、このヒの部分を除いた字は、「生首がぶら下げられている」ことを意味します。だから、「真」には「行き倒れになった人」という意味があります。
⑭赤
処刑される者が左下と右下から火に焼かれ、磔にされた体が熱によって膨れ上がり、焼けた皮膚が破裂し、そこから血が吹き零れている姿を表しています。
⑮童
元々は、目を刃物で突きぬいて見えなくした男の奴隷。また、男の罪人を奴隷としたものです。この漢字は少々複雑で、まず上から辛という漢字がよく見ると見えてくる。これは入れ墨(針)を表しており、そして目、下に土があります。これは目に入れ墨をさせられた子供が重い土を運ばされている奴隷に由来しています。入れ墨は奴隷の記号のようなものだったのです。ちなみに童謡とは、その奴隷の子供が歌っていた歌です。
⑯道
首を手にたずさえる形から生まれ、 それは道なき荒れ地のたたりや災いを成す邪霊を 祓い清めるために首を用いたことから。
⑰方
「方」が変形し、木に吊るされる人の姿に。古代中国では厄よけや、敵への威嚇として村や城塞都市の近くに人間の死体を吊るしておいたことから。これを境界に呪禁としておいたので、「外方」→遠く離れた国の意味となりました。
⑱暴
動物の死骸を太陽の光に当てて乾かす様子を表しています。「暴」に「日」が含まれているのはそのせいで、この字は本来、太陽の光に当てて乾かすことを表していたと言います。現在、私たちが使う用法では、「暴露」の「暴」がこれに当たり、訓読みすれば「さらす」となります。
⑲民
両目をつかれ見えなくなってしまった奴隷の様を表します。これは昔、戦争に負け奴隷となってつかえた人々が逃げられないように両目をつかれていたことが起源とされています。多くの民衆がこういう状態で王に仕えていたことから「民」という字ができました。
⑳了
両腕を切り落とされた子供の姿。
人名に使わないほうがいい漢字
名前に使う漢字にも注意が必要です。
漢字には、長い年月使われてきた歴史があり、先ほど述べたように、「新字体」が使われるようになったのは、戦後のことです。また、幼い頃から何千何万回と名前を呼ばれてくるので、「ピグアリオン効果」によって、そのような性質になることが十分に考えられます。
長く教師をしていると、同じ名前の子が同じような性格や行動をすることが多いことに気づきます。
ここでは、命名の際、使わない方がいいと思われる漢字をあげましょう。
1.あいうえお順
あ
亜 中国古代の「皇族の墓」のこと。姿かたちが良くない。見た目に不快を感じる。どもる声。家庭運や健康運に恵まれない。
愛 「旡」「心」「夂」の組み合わせによる「愛」。「旡」は人間が後ろを向く姿、「心」は人間の心、「夂」は人の足を表す。つまり、「愛」とは「人がゆっくり歩きながら後ろを振り返ろうとする心情」を表した漢字。立ち去ろうとする人の姿を表し、家族や異性との縁が薄れる。愛情面で悩みを抱える。運勢は良くも悪くも極端になる。愛=哀となり、愛に飢えた親がつける事が多い。
荒 大きな川の近くには草原に打ち上げられた亡骸(死体)しかない様子を表す。その場所が荒れていて、他にはなにもないことから荒れるという意味が出来上がっている。なぜ、死体なんだろう,なぜ、荒れてしまったのか、疑問は尽きない漢字。
か
数 人を責めている時の髪を崩し乱す状態を表わす。人を責め続ける暗示があり、計算高くなりやすい。事件・事故を呼びやすい文字。
勝 「名前負け」する文字の典型。後半は失速して運気が下降する。 男性は前半が運気上昇、後半は勢いが続かず失速。女性には凶文字。
久 人の死体を後ろから木で支えている形、腰の曲がった老人の足を引き止める形を表し、老人同様に健康上の苦痛を味わうことが多くなる。家族や子どもに悩まされ、人生の足止めを食う暗示もある。ツキに見放されているかのごとく、やることなすことが裏目裏目に出てくることもよくある。柩(ひつぎ)、疚(やむ、やまい)、灸(せめる)など、病気や障害(離婚)の暗示もある。
気 穀物の穂の枝の部分とその実の上に、湧き上がる雲の象形。食べることに困らない。活気や勢いがあり、独特の気質をもって精力的に行動するが、喉の病気に注意。
希 極めて少なく、まばら。希薄。薄いという意味の漢字。
義 美を追求する分野で成功するが、病気や事故などの障害がある。いにしえ(犠牲)。
絆 束縛する。自由のない繋がり。強制。
清 清いの吉作用と、「すずしい」「つめたい」の意から病気や事件(死)の凶作用が交互にはたらく。
九 才が集まるの吉暗示と全てが尽きるの凶暗示を併せ持つ。
勤 事故・金銭トラブルが多い。「くるしむ」「わずか」「疲れる」
研 学問や技芸に秀でるが、自分や相手を削る暗示も強く、対人関係でトラブルの危険。
憲 上半分が『害』と同じ形。目を削り取る処刑を意味するため、掟・法律を表す漢字として使われる。
賢 巨は目、又は手を表し、指で目を貫いている様子を表す。盲目になることで神に仕え、その人には貝(お金)を与えられていたことから、賢(かしこ)いという意味になった。
号 処刑されてしまった人のために大口開けて大声で泣き叫んでいる人を表す。
さ
作 木の小枝を刃物で取り除く象形。創造する力は大きいが、企むと偽物になりかねない。吉凶の作用が激しく、事件を起こしかねない。
幸 刑具の「手かせ(手錠)」を表わす。本人や肉親が病弱であることが多く、家族縁が薄くなる、愛情が歪んだ形で表れるなど、対人関係に問題が生じやすい。
次 人がため息をつく象形。なかなか順番が巡ってこず、待ちくたびれている様子。自分から待っているものが離れていく。
取 又は元々右手という意味で使われていた。戦時中に死んだ相手の耳を手で切り取って首の代わりに持ち帰っていたことから取るという漢字が生まれた。
淑 淑女・紳士としての要素を備え、社会的に認められた人生を歩む運気をもっているが、周囲から立派な人間として求められることも多く、それに応えていくため、苦痛の多い生活となる。やたらと人目が気になり、神経の安らぐことのない人生となる。
順 川の流れが高い方から低い方へと向かい、どんなことがあっても逆行しないことから「道理に従う」ことを意味し、発展性や新展性に欠け、遅れをとるような人生になる。特に女性の場合、理想を追い求めすぎて晩婚になったり、離婚したりするケースが多くみられる。
祥 占いに使われたいけにえの羊を象徴し、吉凶の入れ替わりが激しい。
信 口に刃物を突きつけられている人の様子を表す。つまりこれは真実を言わなければ口を刃物で切り刻むという意味になる。来世で花を咲かせようと願いを象徴する文字で、戒名によく使われる文字。現世では、マイナスに働き、様々なトラブルを引き起こす凶文字。
真 眞=①人がひっくり返ったさま,②首を逆さにかけられた死者の形,③行き倒れの死者、思いがけない事故・災いに巻き込まれて亡くなった人(顛死者(てんししゃ))に由来する文字。
晋 めざましく成長するも、不慮の災いで一気に転落。上昇と急落の人生。
臣 召し使いや家来という意味として古い時代から使われてきた漢字。
節 竹の節目を示しており、文字どおり、人生の岐路が回数となく訪れることを暗示する。好不調の波が激しい生活となり、結果的には忌むべき状況のほうが多い。運のいいときと悪いときの差が大きい。
仙 「不死の人」「天才」「長生き」「世俗を離れた人」「死者(ミイラ)」という意味。
人間離れした偉業の暗示もあるも、肉親との縁には恵まれず、凶作用の危険。事故にも要注意。
た
太 才能が伸びるが、事故・病気に苦しむ。「ふとる」「ふとくなる」
大 両手両足を広げた人の象形。肉体の健康に恵まれやすいが、体を使うことが少ない場合はストレスを溜め、鬱屈する。
妙 若く美しい女性を表し、若く美しい間は幸せですが、中年過ぎから運気は下降し、早くに夫と死別したり、子どもと別れたりと、孤独な人生を余儀なくされる。男性関係でも苦労する。
民 多くの人から支持を受けるも、支配され、障害に見舞われる暗示もある。本来、目を針で貫いて見えなくした奴隷の様子を表す。
津 血がしたたるさまを表し、事件、事故、怪我に要注意。
導 生首を手(寸)で持って道を切り開くさま。
な
直 「不徳を隠した」という意味があり、人名に使うとその不徳が表れ、病弱であったり、孤独であったりと、精神的な苦労の多い人生となる。
七 縦横に切りつけた様子から出来た漢字。古代中国の十字切りと呼ばれる切腹法で、内臓が飛び出た様子を表す。
法 獣を閉じ込めた様子を表し、自由を求めると凶作用が働く。何か縛られたような窮屈感を覚える生活を強いられる。家族縁が薄く、事故を招く。
展 発展・成長を遂げていく要素とともに、事件・事故の暗示もある。
は
白 頭蓋骨の色であり、縁起が悪いとされる。
春 意欲的で活気に溢れ、上昇運が強くなる吉暗示を受けるが、反面、強情で、色恋に溺れやすく、ムリをして病気を長引かせるという凶暗示もある。
光 頭上で燃えあがった意象を示し、中年以降に挫折し、尻すぼみの人生、燃え尽きた人生を暗示する。「切る」「燃え尽きる」の意味から、家庭運や愛情運が弱く、健康にも難あり。
秀 人より抜きんでる可能性大だが、健康と人間関係に落とし穴がある。背中や足の病気があり、頭髪は禿げる。
房 果実や穀物がたわわに実っている姿。しかし、その文字とは裏腹に、何ひとつ実りのない生き方を強いられる。本人が努力するわりに期待通りの結果は得られず、女性は男性で苦労する。
文 表現する分野で才能を発揮するが、表面を飾り立てるという要素が「色情」の方向に強くあらわれ、異性関係で羽目をはずすことが多い。
暴 動物を裂いて日の光を当てて乾かす様子を表す。その方法が乱暴だったことから凶暴や暴走など荒々しい漢字が生まれた。
ま
正 スタートラインに人が横一列に止まっている形。第一歩がなかなか踏み出せず、目の前のチャンスを取り逃がしたり、他人に後れをとったり、何かを踏み越えられないことの多い人生となる。また、意を決して何かをつかんでも、取るに足らないものだったというような辛い人生となる。
万 「萬」は猛毒のサソリの象形文字。豊かな才能に恵まれ、計画性をもつと運気上昇するが、いさかいや病気の暗示がある。
充 力がみなぎる肥満体を表わすが、金銭欲と食欲の過剰に注意。
雅 優雅で美しいという意味から女性の名前に好まれるが、その幸せは独身時代に限定されている。急転直下といえる運命の変化があり、人生半ばから苦悩する。その精神的心労から大病などを招く。子孫が栄えず、苦労している人も多い。
美 大きな羊。体の弱い人になりやすい。
道 手にした人の生首を表す漢字。古代中国では、その首を地に埋めて、まじないとした。古く拓かれぬ道には邪悪な霊が潜むとされた。新たに道に踏み入るには、その邪霊を鎮圧する儀礼が必要で、邪霊に対峙し、それを圧倒するのが「人の首」である。「道」は「人の首を持ちながら進む様」。
報 手かせをはめられて跪いている人に刑罰を与える様子を表す。
素 「たれ下がった糸」で、もつれやすく、周囲の影響を受けやすいという暗示がある。自分の意志を強固に貫く力に欠け、他人に振りまわされる一生となる。苦労を背負い込まされてしまう。
や
由 果実が熟し、ポトッと落ちてしまう状態を示した文字。若いころは青い果実が熟れるように幸福な人生を楽しめますが、いったん地面に落ちたものは二度と元に戻ることはなく、腐敗していく。結婚して家庭を持つと不幸、不運に見舞われるという典型的な忌文字。ある日突然、不幸が襲うという不吉を暗示する文字で、幸せな結婚ができても夫や子どもとの別れがある。
優 人が憂う。喪に服して心が沈んだ人を表す。優美でしとやかな人になる傾向のある反面、健康面や家庭運で悲しみをみる。
夢 ぼんやりとしたもの。夢で終わってしまうという意味が強く、叶えられるのはごく稀である。
唯 たった1つ。孤独。独りぼっち。貴重で大切というより、寂しい印象の意味が深い。
陽 浮き沈みの激しい波乱の人生。家庭運に恵まれない。
義 美を追求する分野で成功するが、いにしえ(=犠牲)という要素を持ち、法名のひとつでもあることから、病気や事故などの障害の暗示がある。
ら
了 手足を巻くようにして包まれた幼児の象形。両腕を切り落とされた子供の姿という説も…。昔の中国ではよそ者を疫病が移るからと嫌悪したが、子供は純粋でよそから人にお菓子をあげたりしていた。そうしたら、村人は怒り狂い、子供の両腕を切り落とした。疫病を伝染させない→終わらせるということで、終了の了という漢字は子が両腕を切られた様子を表している。しかし一が加わればまた一つの命が生まれて子になる。
連 人と足並みがそろった場合は吉だが、独室したり、単独プレイに走ると凶。
涼 多方面の才能に恵まれるも、多くの障害が立ちはだかる。「さびしい」「すさまじい」「うすい」 家庭運が弱く、事故や病気にも気をつけなくてはならない。
遼 「はるか遠く」という距離や時間の隔たりを意味する。何でも性急に結論を求められる現代人には使いこなせない。
わ
若 狂うように踊って、巫女に神が乗り移っている様子を表す。草冠は巫女の手、口は神からのお告げの文を入れる器。巫女が若かったために、のちの若いという意味になっている。
和 「禾」と「口」という文字が組み合わさってできており、語源的には「実りの喜びを口で表すこと」という意味。一旦実ったものは、その後は地に返っていくという自然の摂理を暗示しており、「やがては枯れ果てる」という内容が人生にも表れてしまう。若い頃、幸せに満ち足りた人ほど、晩年は、不幸が降り注ぐ。中年以降に健康面と家庭内で心配ごとが多くなり、配偶者との早い別れがあるなど波乱に満ちた人生を送りがちで、孤独感が膨らむことを暗示し、名前に用いると、大凶という文字の代表格。
2.カテゴリー別
①王族・貴族に関する漢字
妃・皇・貴・王・后・帝
⇒自己主張が強く利己的で、わがままな子どもに育ちやすい。
②悪い水に関する漢字
汰・淀・滞・波
⇒健康運に影響する。
③空空間を表す漢字
宇・宙・虚・窪・明・広
⇒活力のないぼーっとした性格の子どもになりやすい。
④武器に関する漢字
刀・刃・銃・武・剣・竿・射
⇒争う事が好きな子どもになる。
⑤戦闘に関する漢字
闘・戦・争・競・軍・投・兵
⇒気性の荒い子どもになる。
⑥花や植物に使われる漢字
松・竹・梅・花・菊・榎・椿・杏・桃・米・麻・桐・藤・蘭・桂・楓・梨・蔦・苗・稲
葉・菜・梢・幹・梢・樹・桂・草・桐・桜・榎・稲
⇒花や植物は枯れてしまうことから、人生に転落する時期があることを意味する。
⑦動物・十二支に使われる漢字
鶴・亀・虎・象・馬・牛・羊・猪・熊・鹿・蝶・巳・獅・龍・辰・竜・鳥・雛・鶴・蝶
⇒動物は人生が短いことから、人生の変化が激しすぎるという意味を持つ。
⑧金銀鉱物に関する字
金・銀・錫・鈴・鉄
⇒地下鉱石名を名前に使用すると、溶かされてはじめて生きてくるものなので、やがては冷たく凍る人
生を暗示する。本人は堅実に生きてきたつもりでも、ある時を境に溶かされ、型は崩れ、老後の人生は
凍てつくということにもなりかねない。
⑨天候・季節に使われるの漢字
霧・霜・雪・露・月・日・照・輝・明・光・暁・朝・夜・夕・星・雨・虹・晴・東・西・南・北・波・浪・水・川・春・夏・秋・冬・晴・空・天・昊・霞・雷・雲・雫・凪
⇒天気や季節はその変化が激しいことから、コロコロと移り気の激しい落ち着きのない子になる。特に四季を表す春、夏、秋、冬の四文字から一文字だけをつけた名前は、自分の人生に陽がさすのは四分の一にとどまる。運気の変化もめまぐるしく、不安定な生涯で、異性運に恵まれない。
3.字画
①名頭に使うと運気が下がる画数の漢字
3、5、9、13、15、19、23画
⇒親子縁・相続縁が薄くなる。
3画の漢字:大・丈・万・丸・乃・及・千・土・夕・才
5画の漢字:左・正・立・広・矢・冬・平・由・永・未・加
9画の漢字:亮・南・秋・活・海・香・咲・勇・信・風・音
13画の漢字:遠・園・楽・新・福・愛・準・雅・幹・稚・瑚
15画の漢字:凛・凜・輪・輝・影・請・穂・憂・潤・慶・徹
19画の漢字:麗・瀬・艶・羅・鏡・願・識
23画の漢字:巖・鑑・鷲
②名頭に使用すると、いずれも不運を招く漢字
帝・王・皇・命・神・鬼・頭・慶・善・福・徳・喜・嘉・幸・富・吉・宝・寿・実・貴・鳳・凰・龍・角・豊・茂・実・栄・美・麗・満・盛
4.避けたい命名
❶一字名は挫折と孤独を暗示する。
一文字の名前は、先祖代々つづいてきた「姓」の重さを背負いきれずに押しつぶされてしまうケースが
多い。重みに耐えかねるように、とくに人生後半から苦悩の多い人生となってしまう。
女性の場合は、結婚してから不運や不幸を背負いやすく、子どものことなので悩みが絶えない。
いつでも雨に打たれる秋草のような運命の暗示がある。人生前半は順調なようでも、私利私欲から身を滅ぼしたり、実家や生家の悩みを背負いこんだりするなど、人生後半にかげりが見える。
❷濁音の入った名前は運命のムラを暗示する。
発音が重く、響きが悪いという感じを受けることから、その人の運命にも強く作用し、あと一歩とい うところで挫折したり、子どもや家族のことで心配や悩みごとが生じたり、男縁や女縁がなかったりと、とかく苦労の多い人生を送ることになる。
❸「ひらがなやカタカナ文字」の付く名前
やわらかく優しい印象を与えるが、もともとこれらの文字は、漢字が伝来されたあとに、読みやすく、書きやすいようにと、日本流に漢字を簡略化してつくられたものなので、ひらがなやカタカナを名前に使用すると、その人の運勢もおのずとどこか一部分を取り去られていくように運命そのものが崩れる。。あちらこちらにガタが生じて、実りのない人生となったり、他人によって人生が壊される人が多い。
❹運不運の差が極端の忌文字33文字
和・幸・正・由・聖・竜・龍・光・節・妙・登・直・貴・順・勝・房・春・夏・秋・冬・雪・風・露・鉄・馬・鈴・銀・夢・久・雅・恵・勇・寿
若いうちは幸せをつかむのですが、人生の一番大事な中年期頃から、後年期に差し掛かる頃から、徐々に、人によっては、急激に運気の衰えが生じる。
❺その他
綾 繁 照 稔 重 克 浄 豊 君 儀 阿 滋 悦 毅 彗 徳 尚 慧 潔 崇 秀 鬼 騎 慈 寿 兵 我 正 好 梅 忍 覚 熙 妙 桜 虎 勲 隆 経 馬 嘉 鶴 政 為 茂 亀 充 義 剛 貞 袈 宗 邦 展 崇 聖 龍
地名に入っていたら注意すべき漢字20選
私たちの祖先は、防災上、危険な地域に、その危険を示す地名をつけることで、子孫に伝えてきました。古地図を調べると、そのことがよくわかります。
地名が最近になって変わったところやあまりにも輝かしい名前のつけられている地名の場所は要注意です。
私の住んでいる近くに、古地図では「地獄谷」とか「うめき谷」と記載されていた場所が開発され、「〇〇台」とか「ニュー□□」という地名に変わっているところがありましたが、ゲリラ豪雨が来るたびに、水害に悩まされています。
1.龍・竜(リュウ)
水神の龍がのたうちまわるような、激しい豪雨や津波など多様な災害に襲われやすい場所を意味します。
例:福井県九頭竜川
2.鮎(アユ)
「揺く(あゆく)=揺れる」に由来する。軟弱な地盤の土地を意味しており、平地では地震災害が発生しやすい。地震の前に沢山の鮎が取れるという説にも関連しています。
例:鮎川
3.蛇(ジャ)
蛇崩や蛇抜は土砂が流れていく様を示します。蛇は、昔から「天から水を運ぶ神の使い」の象徴とされています。
例:広島市八木(八木蛇落地悪谷)
4.女(オナ)
荒々しい波を意味する「男浪」に由来します。過去に津波の被害を受けた土地である恐れがあります。
例:宮城県牡鹿郡女川町、福島県小名浜
5.紙・神(カミ)、亀(カメ)、釜・鎌(カマ)、鴨・加茂(カモ)
水などが土や岩をえぐる意味の古語「嚙マ(カマ)」に由来します。亀が獲物を食いちぎるように、水に侵食されて陥没している地形や津波によって湾曲型に侵食された地形を表します。
例:亀有、亀戸(荒川と隅田川に囲まれた亀戸)、塩竈、釜石
6.駒(コマ)
「転(コロ)」と「間」を組み合わせた用語。輪状に川に囲まれた土地で、地盤が弱く、洪水発生地帯を意味します。
例:駒込、駒場。駒込(東京都豊島区)
7.椿(ツバキ)
「刈り取る」という意味の「戯ゆ(つば)」に由来します。ツバケル(崩れる)で崩壊した土地を意味することもあります。土地が侵食された崖地や崩壊地形です。
8.梅(ウメ)
「埋」に由来する。土砂崩れにより砂が堆積した土地の可能性があります。人工的な埋立地の意味もあります。
例:梅田
9.柿(カキ)
「掻く」や「欠く」に由来します。崩れやすい崖や決壊堤防による氾濫常襲地・津波常襲地を意味します。
例:柿の木坂
10.鶴(ツル)
川が鶴の首のようにうねっており氾濫が多い。
例:津留
11.猿(サル)
「去る」などに由来。「ズレル」の意味を持ち、崖状の地すべり地、滑った土地の溜まり場
12.芝(シバ)
低地を意味します。川の氾濫・浸水に注意。
例:東京柴又
13.荻(オギ)
崖が多かったり、過去の災害を受けた土地につきます。
14.倉・蔵・鞍・暗(クラ)
「抉る(えぐる)」を表しています。影崩れ・雪崩が多い崩壊地形(長野・新潟など山がちな地域に多い)
例:鎌倉(「釜状の穴倉」が津波によって何度も抉られた土地)、乗鞍
15.桜(サクラ)
「裂ける」を意味します。
16.牛(ウシ)
「憂し」という古代語の意味を持っていて、不安定な土地を表し、過去の地すべり崩壊地や洪水の氾濫地、津波の常襲地域
17.鷹(タカ)
「滝」の意味を持ち、急傾斜地・崩壊危険区域
18.栗(クリ)、久留・来(クル)、呉・暮(クレ)、黒(クロ)
刳る(えぐる、穴を開ける)の意味を持つ浸食地や崩壊地
19.標(シメ)
近づかないようにとされた区域のこと。
例:陸奥国標葉郡(福島県の双葉町、大熊町一帯の古代地名)
20.灘(ナダ)
「地面が撫でられたようになること、地滑り、崖崩れ」を意味します。
その他
「字」「渋」「谷」「放」「衾」「袋」「蟹」「鷺」「野毛」「草」「滝」「押」「反」「切」「崩」「波」
「川」「池」「浜」「津」「洲」「浦」「沢」「湧」「浅」「深」「崎」「戸」「門」「田」「崖」「掛」
女偏の漢字と男偏の漢字
女偏の漢字は257以上もありますが、男偏の漢字はほとんどありません。
常用漢字に限れば、女を含む漢字には次のものがあります。
婚妥姉婿媒要妃桜接好妻奴努怒如嫁婆嫌委妹姓威婦娠妄嫡妨姻安妊嬢娯妖妙娘姿姫始
しかし、男を含む漢字は一つもありません。。
常用漢字外に広げると次のものが見られます。
甥(おい)、舅(しゅうと)、娚(ぺちゃくちゃしゃべる、めおと)、嬲(なぶる)、嫐(たわむれる、なやむ)
全ての人は、女の人のおなかの中から産まれてきました。命の元は母親のおなかの中で育ってきたのです。したがって「女」のつく字を大切にしてきたのでしょう。
「女」の使い方によって分類してみましょう。
①女性そのものを表すもの
姉(あね)←→兄(あに)
妹(いもうと)←→弟(おとうと)
嫁(よめ)←→婿(むこ)
妻(つま)←→夫(おっと)
婦(女性)←→夫(男性)
婆(ばあ)←→爺(じい)
嬢(むすめ)←→息子(むすこ)
娘(むすめ)←→息子(むすこ)
妃(きさき)←→王(おう)
姫(ひめ)←→彦(ひこ)
⇒女性に対する男性をあらわす方の漢字には、一貫性がありません。婿にいたっては男なのに女偏です。
②婚姻関係を表すもの
婚(結婚)
姻(結婚)
姓(名字)
嫡(よつぎ)
婿(むこ)
妊(妊娠)
娠(妊娠)
③字源をさかのぼると女と関係あるもの
媒:男女の結婚の仲人→なかだち
要:女の腰→かなめ
奴:女の奴隷→奴隷
努:女の奴隷が強く力を入れる→つとめる
娯:女が笑う姿→たのしむ
怒:女の奴隷が強く心を緊張させる→いかる
接:交接する→接する
安:女を家の中に落ち着かせたさま→やすらか
始:胎児をはらむ→物事のはじめ
妙:女の小がらで細く美しい姿→たえ
好:女が子どもをかわいがる→このむ
嫌:女が気兼ねして実行をしぶる→いやがる
桜:女の首飾りのように花が咲く木
妥:いきり立つ女を落ち着かせる→ほどよい所に落ち着く如:女のようにしなやかに言う
姿:女が身づくろいして顔や身なりを整える→すがた
威:か弱い女を武器でおどす
委:女が力なく垂れる→ゆだねる妄:女に惑わされ目がくらみ無茶をする 妖:女が身をくねらせ人を迷わす→あやしい
妨:誘惑する女に近づかせまいとする→さまたげる
④宗教行事に女性が携わっていたことがわかるもの
安:女性が先祖をまつる部屋をお参りする姿→やすらか
婦:先祖をまつる部屋をほうきで清める女性
娯:神の前で女性が舞う→たのしませる
言霊と漢字の言われ
日本には古くから『言霊』という考え方があります。言霊は、言葉に宿ると信じられている霊的な力のことです。声に出した言葉が、現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を言うと良いことが起こり、悪い言葉を言うと悪いことが起こると言われています。
結婚式での「忌み言葉」の例として、
「ケーキを切る」⇒「ケーキにナイフを入れる」
「最後になりますが、どうぞお幸せに」⇒「結びになりますが、どうぞお幸せに」
これらも、この言霊の思想に基づくものでしょう。
タレントのゴルゴ松本さんが少年院を慰問し、入所している少年たちを相手に、漢字の授業をされています。そのいくつかも含め、主な漢字の成り立ち・言われを紹介しましょう。
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言霊の「霊」という字は、天に向かって巫女(みこ)が雨乞いをしているという意味で、雨乞いが通じて雨が降るのは、天と巫女がつながったということ。つまり、言葉で意識や気をつなげたわけで、これを「神意に乗る」=「祈る」というのです。言葉は「葉」ですから、葉っぱのように命を繰り返し再生するものです。繰り返しいうことで魂が宿ります。ただ、言葉には、ポジティブなものとネガティブなものがあります。
「憂」という字は、「心」と人の頭の部分を表す「頁」からできており、心配なことが顔に出るという意味です。一方、「秋」+「心」で成り立つ「愁」は、「心が引き締まる」という意味から、「もの悲しさ」「寂しさ」「悲しみ」「憂鬱」といった意味で使われます。
「憂」の右に寄り添う「人」が「優」しい人。その「優」しさに「秀」でる人が「優秀」。そして、「優」しさに「勝」るチームが「優勝」するのです!!
空“気”を良くするから『清く』、“気”が枯れるで『穢れる』
「心」の「音」と書いて「意」。自分の「意」を宣言することが「意宣る」=「祈る」です。そして、自分の「意」とは何かを考え、悟ることが「意識」すること。「識」は仏教用語で認識対象を区別して知覚する精神作用のことです。また、頭でぼんやりと考えている「意思」から「冂」が取れ、目的意識や強い意欲・決意がベクトルとして加わると「意志」になります。
「修行」の「修」は、人(人偏)の背中(|)に攵(ムチ)を持った人(先生)が氵(水)をかけている様子です。しかし、修行が終えて水をかける必要がなくなれば、「悠々」とした心地に辿り着くのです。
夢に向かって最初は誰でも頑張る。しかし、思うようにいかないと、弱音や愚痴を「吐」く。弱音や愚痴は、口に出してどんどん「吐」けばいい。しかし、そのマイナスを少しずつ取り除くと夢は「叶」う。
そして、今度は、いい言葉は口に出して「叫」ぶと、夢は叶う。
「幸」は逆さにしても「幸」。たとえどん底に落ちても、あとは幸せに向かって行くだけです。「幸」せな状態でも、「一」が欠けると「辛」いという字になる。辛いことは抱きかかえよ。それが「辛抱」。
「泣」という字は、「流れる水」の象形と「立った人」の象形から、人の流す水=涙を流して声を立てず泣くという意味です。声をあげて泣く場合は「哭(なく)」という漢字を用います。そして、泣いたら、「立」ち上がれというメッセージも含まれています。「涙」という文字は、「大」きな「戸」と書きます。
涙を流したら、大きな戸を開けてリセットしなさいということです。
「命」のつく言葉はたくさんあります。「生命」「運命」「使命」「一命」「革命」「余命」・・・そして、使い果たすと「寿命」。
「命」という字は、「人」を「-」「叩」きと書きます。人を殴るのではありません。自分を鍛える(-叩き)の連続です。それは何かといえば、心臓の動きそのものです。
日本人は「米」を育ててきました。「米」は一粒から多くの実りをもたらすことから、「多い」という意味があります。四方八方、多くの道があると「迷」うという字になります。(ちなみに、「迷」うという字の解釈には2通りあって、一つは「紕う(まよう)」。糸+比で、糸を並べてひもを組むという意味で本来の「紕(ひ)」の字義は、ふちかざり、へりのかざりのことです。「紕う」は布の織り目がゆるんで薄くなり、糸が片寄った状態のことで、糸が片寄る→糸が乱れる→もつれてからむ→あちこちに移り動く、入り乱れるというように意味が転じていき、物事の整理がつかなくなる状態を表すようになりました。その後で意味の近い言葉である「惑う(まどう)」と混同されたようです。もう一つは、「真酔う」。まさに酔っぱらっている状態のことです。西洋のことわざに「迷える者は道をきかない」というのがあります。)
その迷いを断つのが「決断」です。迷ったら「決断」を繰り返すのです。そうすれば「米」がたくさんになり、それが人生の「糧」となります。その時、最初に「迷」っていたことは、「粒」だったことに気付くでしょう。
「介護」「看護」「保護」「守護」などに使われる「護」という字は、「辛」=「取っ手のある刃物」の象形と「口」の象形から、悪い事をした時は罪に服するという「ちかい・ことば」をつつしんで言うという意味の「言」に、「鳥と手の象形」(鳥を手で「つかむ」の意味)から、自分の手もとにつかんでおいて、「まもる」を意味します。
危ないと思ったら、まず「逃」(にげる)⇒そして、「眺」(みつめなおす)⇒大丈夫と思ったら、「挑」(いどむ)。
「木」の根元に一本線を引いたら「本」。つまり、本は、人が生きていく上での根っこになるものなのです。「本」を使った熟語をあげると、「基本」「手本」「見本」・・・あらゆることの土台、言い換えるなら、根っこになるのが「本」ということです。「本物」になりたくて、「本当」のことが知りたくて、そのために必要なものを自分が選んだ「本」から見つけなければなりません。
「木」の上に一本線を引いたら「未」、若い人を漢字一文字で表すなら「未」です。「未熟」の「未」、「未完成」の「未」、つまり、「未だ」何にもなっていない状態です。しかし、その分、「未来」があります。
「未」という字の横に「口」をつけたら「味」。人生は「味つけ」です。酸いも甘いも、時には激辛も「味」わってみなければわかりません。そのためにも、まずはいろんなことに「興味」を持ってみることです。「興味」を持って何でも「口」にしてみる。そうすると、そのうちどれか一つくらい、自分で「走」って「取」りに行きたいものができます。それが「趣味」になるのです。「趣味」ができると、人生は楽しくなるでしょう。それこそが人生の「醍醐味」なのですから・・・。「醍醐味」を見つけるということは、生きる「意味」を見つけることです。そして、そうやって生きる「意味」を見つけるまでに「口」にしたものすべてが、人生の「味方」になるのです。
「未」という字の上の横棒がどんどん広がっていったら「末」、「末」広がりの「末」です。根っこさえしっかりしていたら、「末広がり」の「未来」が待っているのです。
難題・難問の多い時代、「苦難」「困難」「災難」のないことを「無難」といいます。しかし、「難」は必ず「有」ります。「難有り」、先人たちはこれを「有り難し」「有難う」⇒「ありがとう」と呼んだのです。最強の言霊は「ありがとう」です。
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