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試合前の心構え=受験前日の心構え・・・全国監督がこっそり教える「勝ち方のテクニック」

タイトル 試合前
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皆さん、おはようございます。

スポーツの秋、運動部は試合期間の真っただ中ですね。

今回は、試合前の心構えを3つお話します。これは、人生で勝負しなければならない時、たとえば、受験の前日の心構えとも共通するお話です。

一番の武器を生かす。

まず、両手の指の腹だけで手を合わせてみましょう。

親指から小指まで、1本ずつ離すことが出来るでしょう。

しかし、中指を第2関節から折り曲げて合わせた状態だと、ほとんどの人は薬指を動かすことが出来なくなりますね。

中指は自分の一番得意なこと=(イコール)武器です。

薬指は心臓につながっていると言われる指ですから、自分がこれまで一生懸命に培ってきた武器をなくすと「敗北」に繋がるという譬えです。

無欲の勝利 

次に、「マグネットフィンガー」という手遊びをしてみましょう。

両手の指をがっちりと組み、人差し指だけ伸ばしてくっつかないように空間を作ります。そして、「くっつかないように、くっつかないように。」と強く念じます。不思議なことに、人差し指がくっつかないように意識すればするほど、指が自然と引き寄せられてしまいますね。

1964年の東京オリンピック女子バレーボールで金メダルを獲得した大松 博文監督が、著書『おれについてこい』で、「是が非でもという願いは決してかなえられない」「無欲の勝利」ということを述べています。

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ゴルフや野球のスイングをする時に、力めば力むほど、思うようなスイングとならないように、是が非でもと願えば願うほど、体に余計な力が入って、思うように体をコントロール出来なくなるのです。

前日の過ごし方

そして、3つ目は、試合前日の過ごし方です。

体の緊張をほぐし、平常心で試合に臨めるよう、気持ちを高めておくこと、そのために、2つのことをお勧めします。

1つは、自分の部屋や机の中の整理整頓をしてください。

もう1つは、「怒らない」ということです。叱られても怒らない。腹を立てない優しい気持ちになることが大切です。その気持ちが平常心を生むのです。

自然体で試合に臨んでください。

最後のひと踏ん張り

試合の勝敗の差は、人生の成功や失敗と同じように紙一重です。たった1つプラスになるものを取り入れるか、僅か1つマイナス要素を減らすかによって、将来も大きく変わるでしょう。

100mを走るのに、ゴールラインでぴったりと止まる人と、ゴールラインは通過点だと思って走り抜ける人と、どちらがいいタイムを出せるでしょうか? ゴールラインで止まる人は、それまでリードしていても、ゴールラインを走り抜けた人に、ゴールライン寸前で抜かれることになりますね。

氷に熱量を加えると、温度が上がり、水となり、やがて湯となります。最後は沸騰し、蒸気と変わる(昇華する)わけですが、一般に、氷と水の境が0℃,水(湯)と蒸気(気体)の境が100℃とされています(気圧によって変化します)。

0℃の水1gを100℃の湯にするには、100カロリーの熱量が必要ですが、100℃の湯1gを100℃の蒸気に変えるためには、さらに560カロリーもの熱量がいります。0℃の水1gに絶え間なくエネルギーを加えても、659カロリーで止めてしまっては、蒸気になることはできません。

勝つか負けるかという勝負事では、最後の劇的変化が要求されます。水に限らず、金属でも、99.999%までに純度を高めると、全く性質を異にした物質になるそうです。

最後のひと踏ん張りには、多大な努力が必要なのです。しかし、このひと踏ん張りが出来るか否かで、大きな変化が引き起こせるかどうかが決まるのです。

もうひとつ、最後のひと踏ん張りということで、例をあげましょう。

北京オリンピックの日本代表競泳チームに脳科学的専門家として参加し、北島康介選手を世界一に導いたことで有名になった林成之教授の著書に「望みをかなえる脳」という本があります。

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トップアスリートたちには、単に体や技を鍛えて勝負をするのではなく、メンタルトレーニングや脳のトレーニングの強化が必要です。脳の仕組みを知り、最大限に発揮する方法を知っているかいないかだけでも全然違ってくるのです。

北島選手は、「ゴール前に弱い」とコーチに以前から言われていたそうです。決して、体力が持たないという問題ではありません。

では何か?というと、脳の機能の問題だったそうです。脳は、「ゴールが間近だ」と思ったら失速を始めます。

つまり、ゴールが見えると、脳はもう達成したかのように思ってしまうわけです。顕在意識の中では必死で泳いでいるのですが、顕在意識よりも膨大な潜在意識が達成した感覚に満たされると、発揮していた力が低下していくわけです。ゴールが見えると低下してくるということは、ゴールまで最大の力を発揮してたどり着きたい場合、本当のゴールをゴールと思ってはいけないということですね。

そこで、林教授が提案して、北島選手がとった施策というのが、壁をタッチし、振り返って電光掲示板を見るのがゴールだということを頭に刷り込ませたそうです。つまり、北島選手の場合、壁をタッチしてもまだゴールじゃないんです。そうすると、タッチの瞬間まで最大限の能力を発揮します。

何か目標を持った行動をしている場合、それ自体を目標にするのではなく、それよりももう一歩外にゴールを設定するということが、ゴール直前で逆転する秘訣です。

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「丹田」を意識しよう。

そして、後は、精神面をいかに充実させるかです。

最後に、精神面を充実させる「こつ」を教えましょう。

それは、おなかに力を入れることです。

「腹が減っては戦(いくさ)は出来ぬ。」と言われますが、おなかが空いていては、力が出ません。これはなにも戦いの前に食べ物を食べろという意味で言っているのではありません。戦いの前に腹に力を入れて、精神面を充実させろという意味でもあります。

「腹がたつ」,「腹がすわる」,「腹にきめる」,「腹におさめる」など、腹は立ったり座ったり、決断したり、収納したりと、腹は多機能ですねえ。時には演技をしたり(腹芸)、色がついていたり(腹黒い)することもあります。

精神を集中させるのには、へそ下10センチのところにある「丹田」という場所を意識するといいそうです。内面の動きを集中し、コントロールするのは、腹に力を入れることです。

見出し 甲子園 奇跡を起こすより
奇跡を起こすより、着実に前進しよう!・・・全国高校野球でも逆転劇は1割もありません。  まもなく、2学期がスタートです。 2学期というのは、陸上競技の三段跳びの「ステップ」、バレーボールの三段攻撃の「トス」にあたる時期です。学校行事もたくさん計画されており、とても重要な時期だと思います。 ところで、野球の9回を中学や高校3年間にたとえると、1年生はこれから2回、2年生は5回、そして3年生は8回の攻防に入ることになります。 逆転やサヨナラ勝ちで盛り上が全国高校野球大会でも、8~9割の試合は7回の段階で勝負あったというデータが出ています。奇跡を起こすより、着実に進歩しましょう! 元、大リーガー、上原浩治投手のエッセイ「覚悟の決め方」を紹介しましょう。 「不安」こそ、力になる,「やけくそ」と「開き直り」は異なる,「運」も「奇跡」も自分で呼び込むものというお話です。...

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