卒業生を前にして
皆さん、おはようございます。
弥生(3月)、小学校・中学校では、卒業式が近づいてきました。
特に小学校6年生や中学校3年生の担当の先生方にとっては、様々な思いがあるでしょう。
また、卒業に際して、どんな言葉を贈ってやればいいか、思いを巡らせている頃だと思います。そのような境遇にある先生方へメッセージを送りたいと思います。
さて、3月10日は、「さ(3)ぼてん(10)」の語呂合せで「サボテンの日」です。
サボテンはメキシコでは果物として食べられていたり、焼いてステーキにして食べたりもされるそうです。
サボテンは、とても生命力の強い植物です。
また、サボテンにウソ発見器をつけ、その前で生きた海老を熱湯につけると、針が大きく反応するなど、感性豊かな植物でそうで、人間と植物の対話実験などにも使われたりしています。
一般にサボテンは、あまり花をつけない植物です。実は、水をやりすぎると腐りますが、水が不足すると、子孫を残そうとして、花をつけ種を残すのです。
したがって、サボテンの花をさかせるコツは、実は水をあげないことです。
花の咲いたサボテンは、最高に縁起が良いとされています。

ところで、「サボテンが花をつけている」というのは、機動戦士Zガンダム第34話、クワトロ・バジーナのセリフです。ガンダム史上でも特に意味不明な台詞として取り上げられていますが、卒業生を目の前にした教師には、この言葉の意味がよくわかるのではないでしょうか?
教師は、サボテンのように棘をもち、扱いづらかった生徒をこれまで一生懸命に育ててきたでしょうが、花を咲かせれなかったからといって悔やむ必要なんて全くありません。これまで花を咲かせなかった生徒が、手元を離れて新しい環境に入ってから花を咲かせることもよくある話です。
それより、水をやりすぎて腐らせなかったことに、堂々と胸を張ればいいと思います。
クレヨンしんちゃんオラの引越し物語~サボテン大襲撃~
話は変わって、2015年に上映されたクレヨンしんちゃん劇場映画シリーズの第23作目、「オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃」は、興行収入が22億を超え、シリーズ最高記録を出した人気映画となりました。
しんちゃんの父親、野原ひろしに昇格の話がきて、メキシコへ異動となり、野原一家がメキシコへ引っ越しをするというお話です。
多くの春日部の住民たちとの別れも感動的でしたが、メキシコで人喰いサボテンと対決する羽目になり、家族を守るためにサボテンに立ち向かうひろしの姿も感動的でした。結局は、パニック映画のお約束的な展開になってしまうのですが、「個」としての人が、集団としての社会や家族として機能するためにはどうすればいいかというテーマが投げかけており、深く(!?)考えされる映画でした。
そしてまた、加藤憲史郎監督&浪川大輔脚本の「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」Blu-ray&DVDのPV(ページビュー)がいいのです。
「パパにもママにも蘇る、あの頃のドキワク」なんて、いきな表題がついています。
さて、アメリカでは、卒業のことを “commencement ”といいます。これは、「始まり」とか「開始」という意味です。卒業はこれからの人生の新たな出発と考えて欲しいと思います。
つまり、教師は子どもたちの人生の出発の日の立ち会い人なのです。
ご卒業(卒園)おめでとうございます。
<ありきたりの卒業生に向けてのメッセージ例文>
ご卒業を心からお慶び申し上げますと共に、今後益々のご健勝とご活躍を祈念致します。
ご卒業おめでとうございます。今までのたくさんの思い出とこれからのたくさんの出会いを大切にしてください。皆さんの限りない前途に幸多かれと祈っています。
ご卒業おめでとうございます。4月からはいよいよ中学生ですね。どうか、小学校生活6年間で学んできたことを活かし、一日一日新たな気持ちで何事にもチャレンジ精神で取り組んでください。
ご卒業おめでとうございます。思い出多き学び舎から巣立つ今日という日、すがすがしく、晴れやかな気持ちで胸を張っている姿が思い浮かびます。どうか、希望をもって、新しい世界へ大きく羽ばたいてください。ご活躍を心よりお祈り申し上げます。
卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。4月からの新しい生活には不安もあるでしょうが、それ以上に大きな夢と希望を抱いておられると思います。それぞれの新しい一歩を踏み出されたことを心よりお祝い申し上げます。
御卒業おめでとうございます。皆さんの輝いていた瞳が、今懐かしく思い出されます。心の中にある小さな種が、今ふくらみ始めていることでしょう。さあ巣立ちです! 一生懸命生きて、自分らしい世界でたった一つの美しい花を咲かせてください。ナンバーワンよりオンリーワンです。
卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。この日を迎えるまでの様々な思いが込み上げてくると思います。皆さん自身の頑張りと、周囲の方々の暖かいサポートが一つの実を結んだのですね。今日の喜びと感謝の気持ちを忘れずに、更に飛躍されることをお祈りいたします。
ご卒園おめでとうございます。4月からはいよいよ小学生ですね。ランドセル背負って、元気に通学する皆さんに、街で出会うことを楽しみにしています。保護者の皆様、お子様のご卒園を祝し、心からお慶び申し上げます。春のこの佳き日に、○○幼稚園を巣立たれるお子様方の輝ける未来に、幸多かれとお祈り致します。
卒業生のみなさん、御卒業おめでとうございます。これからも、たくさんの人と話し、たくさんの物事を体験して、広い世の中を自分の目でしっかりと見てください。そして、いっぱいワクワクしてください。そのワクワクは、みなさんの生活を、未来を、世界をきっと素晴らしいものにするでしょう。みなさんのますますの発展をお祈りします。
皆さん、ご卒業本当におめでとうございます!皆さんがこれから進む道の途中で、たとえ自分で自分を駄目だと思ったり、こんなことが出来るはずがないと思うことがあったりするかもしれません。でも、桜には桜の花が咲くように、梅には梅の花が咲くように、自分にしかない花の「種」が皆さんひとりひとりの中に必ず備わっています。それを見つけ、自分が納得して選んだ道を、自信と誇りを持って、最後まで貫き通せる人になってください。本当におめでとう!
今日ここに晴れて卒業式を迎えられました皆様、心からお祝い申し上げます。この学校生活を通じ、皆さんが得た一生の友人や皆さんを支えてくれた人々との絆、数々の思い出、単なる知識にとどまらない様々な学びなどの宝物は生きる力となって皆さんを支えてくれるものと信じています。大きな夢と自分らしさの輝きを失わず、元気に歩いていってください。新しい世界でのご活躍をお祈りいたします。
ご卒業を祝し、心からお喜び申しあげます。春うららかな今日の佳き日、学び舎を巣立つみなさんの未来に幸多かれとお祈りいたします。
新しい門出にあたり「おめでとう」の言葉をおくります。これまで以上に、いろいろな人々と出会うことでしょう。どんな出会いも、ひとつとして無駄なものはありません。「人」を大切にできる、そんな人になってください。
ご卒業おめでとうございます。これからは自分の好きな道へ一直線に突き進んで、素晴らしい明日を育んでください。
卒業おめでとう。今までのたくさんの思い出を大切に。これからの多くの出会いを期待して。
ご卒業おめでとうございます。長いようで短かった学生生活だったでしょう。いよいよ社会人ですね。新しい社会でのご活躍を期待します。
ご卒業おめでとうございます。楽しかったこと、悲しかったこと、いろいろな思い出を胸に、新しい世界へ羽ばたいてください
ご卒業おめでとうございます。長いようで短かった学校生活だったと思います。いよいよ新しい人生への門出に立ちました。それぞれの立場でのご活躍を期待します。
ご卒業おめでとうございます。この3年間は短かったけれど、人生で一番輝いていたんだと、分かる日がきっと訪れると思います。 思い出を大切に、そしてみなさんのさらなる前進に期待します。
ご卒業おめでとうございます。慈しみ育ててくださった先生方と、6年間の学び舎に別れを告げるときが来ました。これからは人生で最も多感な時期。どうか、何事にもチャレンジ精神で取り組んでください。素晴らしい中学生活が待っています。
ご卒業おめでとうございます。よく学び、よく遊び、精一杯青春を楽しんだ三年間は人生の輝く一ページ。ご両親に感謝し、これからもさらに頑張ってください。君と大人同士のおつき合いができるのを今から楽しみにしています。
卒業にあたって・・・自分の考えを大切に!
アップル社のCEO(最高経営責任者)であったスティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の卒業式に招かれて行った講演で、これから大学を出て社会に飛び立つ学生たちに、こんな話をしています。
「あなた方の時間は限られています。
だから、本位でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。
ドグマ(教養・常識・既存の理論)にとらわれてはいけません。
それは、「他人の考えに従って生きること」と同じです。
他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。
そして、何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。 あなた方の心の直観は、自分が本当は何をしたいのか、もう知っているはずです。」
そして、ジョブズ氏は、自分の人生を前向きに再解釈し、エネルギッシュにさせてくれる3つの教訓を紹介しています。
1.点と点と結ぶ。Connedting The Dots.
⇒どんなに辛くても、それは後々になって「線」となって繋がる事が分かります。
2.愛を持つ。
⇒「愛」さえあれば、どんな困難に見舞われても何回でも蘇る事が出来ます。
3.死を想う。
(「死」があるから「生きる」ことができる。)
⇒「死」を想う習慣は自分本体の生き方を思い出させます。
人生を変える「あかさたなはまやらわの法則」
You Tuberの田口 久人さんが、「内定の常識 就職活動前に知っておきたかった52のこと」の中で、これから卒業する人に向けて、人生を変える「あかさたなはまやらわの法則」を提唱しています。
【あ】焦るたびにチャンスを失う
当てにしすぎない
ありがとうは何度いってもいい
【い】今しかないと思って全力でやる
言い訳をしないこと
居場所は自ら作り出す
生きた長さよりも何をしてきたか
【う】失ったものを数えない
【え】笑顔が人を引き寄せる
【お】怒っても何も変わらない
思い込みであっても思い続ける
思いついことをやってみる
恐れていることは殆ど怒らない
【か】過去を悔やむより今を考える
勝ち負けにこだわらない過去を悔やむ時間はない
完璧は不可能だが目指す
【き】傷を癒すのは時間だけ/期待以上のことをする
【く】苦しい時こそ自分を信じる
悔し涙の分だけこれからがある
【け】限界を知った時に素直になれる
【こ】言葉よりも行動で示す/心のままに動く
【さ】先のことを考えても意味がない
最後に交わす言葉を大切にする
【し】失敗こそが人を強くする
信頼を失うのは一瞬
自分を変えるより環境を変える
準備しても予期せぬ事態が起こる
情熱を絶やさない
【す】好き嫌いを決める前にやってみる
好きなことを好きなようにする
好かれたいなら本当に好きになる
【せ】成功より挑戦を目標にする
成功より失敗から学べる
成功は捨て続ける
【そ】想像できたことは現実になる
【た】誰かの為に頑張れば自分の為になる
足りないからこそ人は助け合える
【ち】中途半端でも動いていればいい
【つ】強がるのは弱いから
【て】できることはすべてやる
手を抜いても気を抜かない
【と】努力なしに成功すれば失う
時が傷を癒してくれる/努力を努力だと思わない
【な】何をしたいのか明確にする
【に】逃げた自分を責め過ぎない
逃げるから苦しくなる
【ぬ】抜かりなく準備しても完璧ではない
【ね】寝る前には悩まない
寝る前には良いことを考える
【の】乗り越えられない壁はない
残された時間を潔い
残されたものに感謝する
【は】恥ずかしいことは何一つない
【ひ】一人で抱え込まない
人として正しいことをする
【ふ】不幸か幸せかは自分が決める
【へ】下手であっても続けてみる
【ほ】本当にしたいことは後からわかる
保証できるのは成長だけ
【ま】迷った時こそ前に出る
間違いから何を学びとるか
【み】自ら敵を作ろうとしない
【む】無理を続けることはできない
無駄と思うことが人生を豊かにする
【め】迷惑をかけるから引き受ける
【も】戻らないのは時間だけ
目的を明確にしないと続かない
【や】やり直すのに遅いことはない
やらなかったことに取り組む
やりたい事はたくさんあっていい
【ゆ】勇気1つで世界は変わる
【よ】余裕と油断は紙一重
余裕がなくてもフリをする
【ら】ライバルであっても応援する
【り】リスクなくして成功なし
【る】ルールを守るよりも作る
【れ】礼儀を守れば絶対に損しない
【ろ】論理的な正解は通用しな
論理より夢で人を動かす
論理的に話すだけでは人は動かない
【わ】わかったつもりにならない
悪いことはすぐに忘れる
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贈る言葉
さて、卒業生に贈る言葉は決まったでしょうか?
「贈る言葉」といえば、武田鉄矢作詞、千葉和臣作曲、惣領立美編曲で海援隊が歌った曲が有名ですね。
1979年、テレビドラマ『3年B組金八先生』第1シリーズの主題歌として使われ、当時、レコード売り上げが100万枚を超える大ヒットとなり、翌1980年の第22回レコード大賞では、作詞賞(西条八十賞)を受賞しています。この歌詞の一部は、太宰治の小説「斜陽」の台詞を元にしたそうです。
この歌詞には、こう書かれています。
「『さよなら』だけではさびしすぎるから」、「飾りもつけずに」「贈る言葉」を述べましょう。「私ほど、あなたのことを深く愛したヤツはいない」と。
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巣立っていく生徒たちのための言葉ではなく、教師が自分自身につぶやく言葉でいいと思います。
そう、「サボテンが花をつけている」だけでいいのです。


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まとめ
卒業式が近づいてきました。
特に小学校6年生や中学校3年生の担当の先生方にとっては、様々な思いがあるでしょう。
また、卒業に際して、どんな言葉を贈ってやればいいか、思いを巡らせている頃だと思います。そのような境遇にある先生方へメッセージを送りたいと思います。