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漢字は「難しい」けれど・・・ねえ?

タイトル 漢字
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KY総理

KYというのは、「空気」と「読む」の頭文字で、その場の雰囲気や状況などを察する(感じる・掴む)ことのできない人を意味する言葉で、女子高生がメールのやりとりで使い、2007年、普及したとされています。

ところが、もうひとつの意味があって、「漢字が読めない」という意味でも使われています。この発端は、麻生太郎という総理大臣が、日中首脳会談に関して、

「1年のうちにこれだけ『頻繁(ひんぱん)』に首脳が往来したのは過去に例がない」との原稿を、

「1年のうちにこれだけ『煩雑(はんざつ)』に首脳が往来したのは過去に例がない」と読み間違ったことに起因しています。

日中間の親密度をあらわすはずの頻繁に行き来したという意味が、煩雑(わずらわしい)ほど往来したと読むとは、重大な国際問題に発展しかねません。

麻生総理大臣、「未曾有(みぞう)」という漢字を「みぞゆう」と読んだことから、まさに未曾有の総理大臣でしたが、それまでにもたくさんの漢字の読み間違えがあったそうです。

有無(うむ)を「ゆうむ」?
措置(そち)を「しょち」?
踏襲(とうしゅう)を「ふしゅう」?
詳細(しょうさい)を「ようさい」?
前場(ぜんば)を「まえば」?
頻繁(ひんぱん)を「はんざつ」?
完遂(かんすい)を「かんつい」?
怪我(けが)を「かいが」?
参画(さんかく)を「さんが」?
偽装請負(ぎそううけおい)を「ぎそううけあい」?
物見遊山(ものみゆさん)を「ものみゆうざん」?

長男の漢字苦労話(笑い話)

「ごみにゅうれ」

幼稚園に入ってまもない妹が、公園で「ごみ入れ」をいう看板を見つけて、

「あっ、『ごみはいれ』って書いてある」と言うのを聞いた長男。

「あれはな、『ごみにゅうれ』って書いてあるんや。」と、人前もはばからず、大声で教えているのでした。当時、長男、小学4年生。

「しんしん」坊や

「親身」という漢字を『おやみ』と書いて×をもらった答案を持って帰った小学4年生の弟に対し、「お前、そんな漢字を間違えたんか。それはな『しんしん』と読むんや。」と、自信満々に教えていました。当時、長男、小学6年生。

「きがた」

長男が中学2年生になろうかという時。母親と口ケンカをして、「お前!」と叫んでいるのを父親の私がとがめました。

一同:(唖然)

妹は当時、小学2年生。長男の反抗期が終わった瞬間でもありました。

「こくりつ」音楽大学

長男が国立の大学に進学していた大学2年生の時。高校3年生の弟が大学進学先を決めようと、家族で大学の一覧表を見ていた時のことでした。

弟妹:「お兄ちゃんに進路の相談するの、やめとこ…」

教頭先生の「枕」の上?

長男が大学4年生、教育実習に母校の高校に行っていた時のこと。教育実習の日誌を職員室に持っていったところ、誰もいなかったので、メモを置いて帰ったそうです。

 そのメモの内容・・・「実習日誌を教頭先生の『』の上に置いておきます。」

 ・・・わざわざ、彼は実習日誌を教頭先生の寝室まで持っていったのでしょうか?

 大恥をかいたのは、同じ高校2年生に在籍していた妹だったようで、「馬鹿兄」を確信した事件でした。

神戸「いりゅうち」?

長男が九州の大学から神戸に帰ってきて、就職した1年目の話。

外国人「クローク」?

社会人になって3年目の長男、ある日、弟あてに家に届いたFAX、「クローク石井までご連絡ください」と書いてある文章を読んで、

「おい、外国の人からFAXが届いているぞ」と言います。

「『クローク』って、『受付』という意味じゃないのか?」と家族じゅうから指摘されると、

「じゃ、受付石井と書かんかい!」と逆ギレ。

漢字力だけでなく、英語力もないことも判明した一件でした。

これで本当に社会人が務まっているのか、我が家では、公務員への信頼失墜の一端になりました!?

漢字文化の継承を!

12月12日は、「漢字の日」です。

外国人にとって、日本語は大変難しい言葉だと思います。ひらがなやカタカナまでなら覚えることができたとしても、漢字には音読みや訓読みがあり、なかなか理解するのは難しいようです。

当然、日本人にとっても、漢字の習得には時間がかかります。

日本漢字検定によると、漢字検定は、1級、準1級、2級、準2級と3〜10級までの12段階に分かれています。高校卒業・大学・一般レベルの2級で、2,136字、1級にもなると約6,000字が対象となっています。

それぞれの漢字には、「字源」があります。1981年に当用漢字が常用漢字に改められ、漢字はますます簡略化されてきていますが、漢字は日本の文化として重要性を担っています。

漢字が本来持っている意味を知っておくことは、非常に大事なことだと思います。

例えば、次のような漢字が地名に使われているところは、災害の危険性の高いことを伝えています。

(リュウ) (アユ) (ジャ) (オナ) (カミ) 

(カメ) (カマ) 加茂(カモ) (コマ) 椿(ツバキ) 

(ウメ) (カキ) (ツル) (サル) (シバ) (オギ) 

(クラ) (サクラ) (ウシ) (タカ) (クリ)

久留(クル) (クレ) (クロ) (シメ) (ナダ)

さて、戦後の日本で、「漢字廃止論」が盛り上がったことがあります。

1946年、作家の志賀直哉は雑誌『改造』で、「日本語を廃止して、世界中で一番美しい言語であるフランス語を採用せよ」と提案しています。日本ローマ字会とカナモジカイは共同で漢字全廃のため努力するという声明を発表し、読売新聞も「漢字を廃止せよ」という社説を掲載しました。

その1946年、文部省は当用漢字と現代かなづかい,1948年には教育漢字を制定し、数多い旧漢字を簡略化し、普及させました。

さらに、1948年、「日本語は漢字が多いために覚えるのが難しく、識字率が上がりにくいために民主化を遅らせている」という偏見から、GHQのジョン・ペルゼルによる発案で、日本語をローマ字表記にする計画が起こされました。

そして、1949年、印刷字体と筆写字体を一致させることを目的として「当用漢字字体表」による標準字体が発表されました。それから現在まで日本で使用されている漢字の字体のことを「新字体」と呼んでいます。

新字体になった漢字にまつわる話をいくつか紹介しましょう。

現在、「カラダ」は「体」という漢字を用いますが、以前は「體」という漢字が使われていました。

「體」という字は、「各部分が連なってまとまりをなした人体」を意味し、広くからだや姿を表す漢字として使われていました。部首が「骨」であることからも、昔から「骨」の重要性が認識されていたことが読み取れます。

かつて、日本の農民たちは、女性でも300㎏の米俵を平気で担いでいたそうです。関取にいたっては、500㎏の俵を担いでいました。また、一日300㎞を走ったり、毎日40㎞歩くのも日常的だったそうです。日本民族は、小柄ではありましたが、世界最強の体力であったのです。幼い頃から、からだを強くしてきた様子が、「體」という字に表れています。

一方、「体」は「殻(から)」に接尾語「だ」が付いた語です。魂を宿した肉体を「身(み)」と言ったのに対し、生命のこもらない肉体を「からだ」と言ったのです。つまり、身の外形部分が「体」であったわけです。また、「体」という漢字は、もともとは「からだ」という意味の漢字ではなく、「劣る」とか「荒い」という意味の漢字で、音読みもホンだったと言われています。

GHQは、占領軍の意に添わない出版物の発禁、没収、廃棄という言論弾圧をしました。GHQが漢字改悪を主導したという証拠はありませんが、旧字体の本来の意味をなくしてしまった今、そこに日本弱体化のためのGHQの占領政策が全くなかったとはいえないと思います。

 日本人は、「カラダ」を「體」から「体」に変えたことで、弱体化したのかもしれません。

なお、「軆」「躰」「骵」は、いずれも體の俗字です。

当用漢字では「弥栄」と書かれますが、繁栄を祈って叫ぶ声、ばんざい、民謡を表します。「ますます栄える」という意味の日本の古語です。北海道北西部沿岸地方のニシン漁でうたわれた労働歌でもあります。また、盆踊り歌や日本ボーイスカウトの祝声(スカウトエール)として公式に認識されている言葉です。ボーイスカウトでは、表彰や応援などの栄誉にあずかったスカウトに対し、セレモニーの場で「いやーさか」と3回繰り返して讃えられています。

『宗』『主』『神』を合わせた造語で、人間としての個の存在意義や役割という大事な概念であり、『愛』『感謝』『調和』を表す字です。我々人間は天上にいる神様と繋がり、一人一人が主人公です。この文字は、古くから強いパワーと高いエネルギーを持つ尊い漢字として存在していました。

GHQが最も恐れ、漢字廃止案によって消されたと言われる漢字の代表例です。

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12月12日は、「漢字の日」です。

日本人にとっても、漢字の習得には時間がかかります。戦後、「漢字廃止論」が盛り上がり、GHQの発案で、日本語をローマ字表記にする計画も起こされました。

また、1949年に、「新字体」が発表され、漢字はますます簡略化されてきていますが、漢字は日本の文化として重要性を担っています。漢字の「字源」、漢字が本来持っている意味を知っておくことは、非常に大事なことだと思います。