学校の教育成果=①教師力量×②教育スキル×③戦術×④メンタル×⑤チームワーク×⑥運
校長だよりの発行にあたって
校長時代、「校長だより」(校長通信)を発行していました。
学校経営をしていくうえで、校長が教職員に伝えなければならないメッセージは山ほどあります。しかし、朝の職員朝礼や職員会議で訓示を垂れたり、おススメの本や研修会を紹介したりするだけでは、あまり成果は上がりません。
そこで、私はせっせと校長だよりを発行してきました。
学級担任が週に1回以上のペースで学級通信を発行すると、1年後には学級経営において、大きな差が出てきます。
校長だよりを発行すると、教職員の健康面,教育観・人生観,教師力(授業力・生徒指導力),社会情勢・動向の把握などの啓蒙教育として大変効果があります。
1.定期的に発行する。
不定期に発行するなら、むしろ出さない方がいいと思います。出さない時期が長引くと、「校長先生は忙しいのだろう」と思われます。校長が忙しいと思わせることはよくありません。もっとも、途中でやめたりするのはもっとよくありません。信頼を失う元です。
校長は「暇」そうにしておくことが、創造的・活気的な教育活動が行える礎なのです。だから、私は毎日、例外なく、A4版・2ページ分の校長だよりを発行してきました。
2.マウントをとらない。
自慢話や自分の成功体験を書くことは、極力避けます。むしろ、失敗談や苦労話を書くように努めるべきです。
マウントをとるというのは、読んでもらっている教職員を下に見ることであり、マウントをとるような内容を書くと、教職員は自信をなくしたりするだけでなく、不快感を抱いたり、かえって信用をなくしたりする結果となるでしょう。
3.教職員を個人的に褒めない。
一人の教職員の言動や勤務の様子(授業や部活動の成果など)を褒めるような内容を書いてはいけません。一人の教職員だけを褒めることは、どの教職員とも公平に接しているとは言い難く、反感や妬みをかうことになるでしょう。褒める時は、教職員全体を褒めましょう。
4.プリントにしない。
校長だよりを印刷することは、まず、紙の節約面から考えてやめましょう。また、もし、印刷した校長だよりが捨てられていたり、児童生徒の目に触れたりすることで、無用なトラブルが生じます。データで回覧する方がいいと思います。
5.教職員の話題や児童生徒への話にできる内容を!
可能な限り、身近な出来事や「今日は何の日」など、教職員の話題や児童・生徒への話に使えそうな内容を選びます。
校長だより発行のねらいのひとつは、教職員へ啓蒙です。校長の学校経営方針を明確に示して理解してもらうとともに、「プロの教育者」としての自覚や「学校経営参画意識」を高めることです。学校だよりや全校朝礼の話と重ならないよう、また、説教じみた話にならないように注意することも大切です。
では、実際にどんな校長だよりを発行してきたのか、その一部を紹介しましょう。
