国歌について
皆さん、おはようございます。
2月11日、建国記念の日は、「国家制定記念日」でもあります。
また、8月12日は「君が代記念日」です。
日本の国歌「君が代」が正式に法制化されたのは、実はつい最近のことです。
もともと、この歌詞は平安時代の『古今和歌集』に由来し、明治時代(1880年頃)から国歌として歌われ、1893年(明治26年)には文部省告示で学校での使用が定められ、事実上、国歌として定着していました。また、1958年(昭和33年)の学習指導要領では、学校行事での斉唱が望ましいとされました。
しかし、戦後、日教組らの反対もあり、学校の式典での国家斉唱に関して職員が対立することがたびたびありました。広島県では、式典での国家斉唱を巡るトラブルから、高等学校の校長が自殺するという痛ましい事件も起こりました。
そして、1999年(平成11年)、「国旗及び国歌に関する法律」(国旗国歌法)が制定され、ようやく、「君が代」は国歌として正式に歌われるようになったのです。
世界の国歌
アジアの国
中国
『義勇軍行進曲(進行曲)』の歴史は、古くは清朝時代にさかのぼります。
韓国
以前は『蛍の光』のメロディで歌われていました。
トルコ
『独立行進曲』は、1921年のトルコ革命時に国歌として採択されました。
インド
『ジャナ・ガナ・マナ(インドの朝)』は、ガンジーの死後、1950年に公式採用されました。
タイ王国
1932年の革命による立憲君主政への移行時に作曲されました。
ミャンマー(ビルマ)
『我、ミャンマーを愛さん』は、1947年、国歌に制定されました。
フィリピン
『Lupang Hinirang 最愛の地』。スペインからの独立宣言時に作曲されました。
インドネシア
『インドネシア・ラヤ Indonesia Raya』。『偉大なるインドネシア』、『大インドネシア』などの邦題も見られます。
マレーシア
『Negaraku ネガラク』は、イギリスからの独立時に制定されました。メロディのルーツは19世紀フランスのシャンソンです。
シンガポール
『進めシンガポール』は、マレーシアから分離独立した1965年に国歌として正式に採用されました。
ベトナム
『進軍歌』は、ホー・チ・ミンが初代国家主席として1945年に独立を宣言したベトナム民主共和国の国歌として初めて採用されました。
イスラエル
『Hatikvah ハティクヴァ(希望)』は、1897年にスイスのバーゼルで開催された第1回シオニズム会議における賛歌として採用されました。
アフリカの国
エジプト
エジプトの大地と恵みを讃え、惜しみない忠義を誓うエジプト国歌『我が祖国 汝に捧ぐ我が愛と心』。1979年に公式の国歌として採用された。
イラン
現在の国歌は、ホメイニー師の時代の国歌に代えて1990年に新国歌として採用されたものです。
サウジアラビア
『Al Salam Al Malaki (The Royal Salut)』
南アフリカ
ネルソン・マンデラ大統領が1997年に制定しました。
アメリカ大陸の国
アメリカ合衆国
『星条旗 The Star-Spangled Banner』(スター・スパングルド・バナー)には、1812年に勃発した米英戦争が歌詞に反映されています。
カナダ
『オー・カナダ O Canada』は、1880年のケベック建国記念日に合わせて作曲されました。
メキシコ
『Himno Nacional Mexicano / Mexicanos, al grito de guerra』
キューバ
『La Bayamesa バヤモの歌』は、1867年、スペインからの独立運動が本格化し始めた時に制定されましたm。
ブラジル
国歌の歌詞にある「イピランガ Ipiranga」とは、「独立か、死か」のセリフで有名なサンパウロ市郊外のイビランガの丘(川岸)を指しています。
アルゼンチン
『The Himno Nacional Argentino』は、スペインからの独立戦争時に国歌として採択されました。
コロンビア
『Himno Nacional de Colombia』は、コロンビア大統領ラファエル・ヌニェスが作詞したものです。曲名は『ああ不滅の栄光よ』とも題されます。
ウルグアイ
歌詞には、国家存亡をかけた当時の切迫した状況が色濃く反映されています。
ヨーロッパの国
イギリス連邦
『ゴッド・セイヴ・ザ・クィーン God Save the Queen』(女王陛下万歳/神よ女王を守り給え)
アイルランド
『兵士の歌 Soldier’s Song』。イースター蜂起及びアイルランド独立戦争と深い関係があります。
スコットランド
『スコットランドの花(フラワー・オブ・スコットランド) Flower of Scotland』。14世紀頃のスコットランド独立戦争の様子が描かれています。
ウェールズ
『我が祖先の地 Land of My Fathers / Hen Wlad Fy Nhadau』
フランス
『ラ・マルセイエーズ La Marseillaise』は、18世紀末のフランス革命戦争時に作曲されました。
オランダ
『ヴィルヘルムス(ウィルヘルムス)Wilhelmus van Nassouwe』は、オランダ独立戦争を指揮したオラニエ公ウィレム1世を題材としています。
ベルギー
『ブラバントの歌 Brabançonne』
ドイツ
『ドイツの歌 Deutschlandlied』のルーツは、ハイドンが献呈した賛歌『神よ、皇帝フランツを守り給え』です。
オーストリア
ハイドン作曲『神よ、皇帝フランツを守り給え Gott erhalte Franz den Kaiser』
スイス
『スイスの讃美歌(Swiss Psalm/Schweizerpsalm)』
ポーランド
『ドンブロフスキのマズルカ』
チェコ
『私の故郷は何処に Where is My Home?』
スロバキア
『稲妻がタトラの上を走り去り』は、スロバキアとポーランド国境にそびえるタトラ山脈がモチーフとなっています。
ハンガリー
『賛称 Himnusz』。歌い出しの歌詞「神よ、マジャール人を祝福し給え」の名称でも知られています。
イタリア
『マメーリの賛歌 L’inno di Mameli』は、後にジュゼッペ・ヴェルディが編曲しています。
スペイン
『国王行進曲 Marcha Real』に歌詞はつけられていません。
ポルトガル
『ポルトガルの歌 A Portuguesa』は、1910年10月の共和政革命時に制定されたものです。
ギリシャ
『自由への賛歌 Hymn to Liberty(Freedom)』は、ギリシャ独立戦争時に国民的詩人ソロモスが発表した叙事詩から引用されています。
クロアチア
『麗しき我が祖国 Lijepa naša domovino』は、クロアチアがユーゴスラビアから分離独立した1991年に制定されました。
スウェーデン
『古き自由な北の国』は、1880年代から国歌として定着していきました。
デンマーク
王室用と市民用で2つの国歌があり、前者のタイトルは『クリスチャン王は高きマストの傍に立ちぬ』、後者は『麗しき国』です。
フィンランド
『我等の地(我が祖国)』は、フィンランド音楽の父パーシウス作曲です。
ノルウェー
『我らこの国を愛す』は、1905年にスウェーデンより分離独立した際に制定されました。
ウクライナ
『ウクライナは滅びず』は、ロシア革命直後の独立時に成立しました。その後、ソビエト連邦に併合されましたが、ソ連崩壊後の1992年に国歌として復活しました。
ブルガリア
『愛しき祖国 Mila Rodino』
ルーマニア
『目覚めよ、ルーマニア人!』。1848年の革命時に数日間で書き上げられたものです。
ロシア
プーチン大統領が『ソビエト連邦国歌』のメロディを復活させました。
オセアニアの国
オーストラリア
『Advance Australia Fair アドヴァンス・オーストラリア・フェア』。第2の国歌は『ウォルシング・マチルダ』
ニュージーランド
『神よニュージーランドを守り給え God Defend New Zealand』は、イギリス国歌にも用いられています。
主要国の国歌
アメリカ合衆国
アメリカ国歌『星条旗』(The Star-Spangled Banner)の歌詞は、1812年に勃発した米英戦争における史実が元になっています。
1.Oh, say can you see, by the dawn’s early light
What so proudly we hailed at the twilight’s last gleaming?
Whose broad stripes and bright stars,
through the perilous fight.
O’er the ramparts we watched were so gallantly streaming?
And the rockets’ red glare, the bombs bursting in air,
Gave proof through the night that our flag was still there,
Oh, say does that star-spangled banner yet wave.
O’er the land of the free and the home of the brave!
1.おお、見えるだろうか、夜明けの薄明かりの中
我々は誇り高く声高に叫ぶ
危難の中、城壁の上に雄々しく翻る
太き縞に輝く星々を我々は目にした
砲弾が赤く光を放ち宙で炸裂する中
我等の旗は夜通し翻っていた
ああ、星条旗はまだたなびいているか?
自由の地 勇者の故郷の上に!
2.On the shore dimly seen through the mists of the deep,
Where the foe’s haughty host in dread silence reposes
What is that which the breeze,o’er the towering steep.
As it fitfully blows,half conceals, half discloses?
Now it catches the gleam of the morning’s first beam.
In full glory reflected, now shines on the stream.
‘Tis the star-spangled banner, oh, long may it wave.
O’er the land of the free and the home of the brave!
2.濃い霧の岸辺にかすかに見える
恐れおののき息をひそめる敵の軍勢が切り立つ崖の向こうで
気まぐれに吹く微風に見え隠れする
朝日を受け栄光に満ちて輝きはためく星条旗よ、長きに渡り翻らん
自由の地 勇者の故郷の上に!
3.And where is that band who so vauntingly swore,
That the havoc of war and the battle’s confusion.
A home and a country shall leave us no more?
Their blood has washed out their foul footstep’s pollution.
No refuge could save the hireling and slave.
From the terrors of flight or the gloom of the grave.
And the star-spangled banner in triumph doth wave.
O’er the land of the free and the home of the brave!
3.戦争による破壊と混乱を自慢げに断言した奴等は何処へ
家も国もこれ以上我々を見捨てはしない
彼等の邪悪な足跡は彼等自らの血で贖(あがな)われたのだ
敗走の恐怖と死の闇の前ではどんな慰めも傭兵や奴隷達の救いたりえず
勝利の歓喜の中、星条旗は翻る
自由の地 勇者の故郷の上に!
4.Oh, thus be it ever when freemen shall stand
Between their loved ones and wild war’s desolution.
Blest with victry and peace, may the heav’n-rescued land.
Praise the pow’r that hath made and preserved us a nation.
Then conquer we must when our cause it is just.
And this be our motto: “In God is our trust!”
And the star-spangled banner in triumph shall wave,
O’er the land of the free and the home of the brave!
4.愛する者を戦争の荒廃から絶えず守り続ける国民であれ
天に救われた土地が勝利と平和で祝福されんことを願わん
国家を創造し守り賜(たも)うた力を讃えよ
肝に銘せよ 我々の大義とモットーは「我等の信頼は神の中に有る」ということを
勝利の歓喜の中、星条旗は翻る
自由の地 勇者の故郷の上に!
中華人民共和国
中華人民共和国の国歌『義勇軍行進曲(進行曲)』は、1935年の中国映画「風雲児女」主題歌として作曲された楽曲ですが、文化大革命の最中においては、毛沢東を讃える『東方紅』が事実上の中国国歌として扱われていました。その後、1982年の全国人民代表大会で『義勇軍進行曲』に戻され、2004年の中華人民共和国憲法で正式な国歌であることが明記されました。
起来! 不愿做奴隶的人们!
把我们的血肉,筑成我们新的长城!
中华民族到了最危险的时候
毎个人被迫着发出最后的吼声
いざ立ち上がれ 隷属を望まぬ人々よ!
我等の血と肉をもって
我等の新しき長城を築かん
中華民族に迫り来る最大の危機
皆で危急の雄叫びをなさん
起来! 起来! 起来!
我们万众一心,
冒着敌人的炮火,前进!
冒着敌人的炮火,前进!
前进! 前进! 进!
起て!起て!起て!
万人が心を一つにし
敵の砲火に立ち向かうのだ!
敵の砲火に立ち向かうのだ!
進め!進め!進め!
イギリス連邦
イギリスでは、国内では法制化されていないが、事実上のイギリス国歌として、『God Save the Queen』(女王陛下万歳)が歌われています。
1.God save our gracious Queen,
Long live our noble Queen,
God save the Queen:
Send her victorious,
Happy and glorious,
Long to reign over us;
God save the Queen.
1.神よ我らが慈悲深き
女王陛下を守りたまえ
我等が高貴なる女王陛下の永らえんことを
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
勝利・幸福そして栄光を捧げよ
御代の永らえんことを
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
2.O Lord our God arise,
Scatter her enemies,
And make them fall:
Confound their knavish tricks,
On thee our hopes we fix:
God save us all.
2.おお主よ、我等が神は立ち上がり
敵を蹴散らし、潰走させ、
姑息な罠をも打ち破りたもうた
我等の望みは汝にあり
神よ我らを守りたまえ
3.Thy choicest gifts in store,
On her be pleased to pour;
Long may she reign:
May she defend our laws,
And ever give us cause
To sing with heart and voice
God save the Queen.
3.女王に注がれし天賦の才能
御代の永らえんことを
我等の原理を擁護し
我等に大義を与えたまえ
心を込めて謳わん
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
4.Not in this land alone,
But be God’s mercies known,
From shore to shore!
Lord make the nations see,
That men should brothers be,
And form one family,
The wide world over.
4.我が国のみならず
神の御慈悲は陸を渡り
主は世界中の国々に知らしめる
人類は一つの兄弟であり
家族であるべきことを
5.From every latent foe,
From the assasins blow,
God save the Queen!
O’er her thine arm extend,
For Britain’s sake defend,
Our mother, princess, and friend,
God save the Queen!
5.伏兵や暗殺者らの手から
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
国家のため、汝の御手により
我等が母、王妃そして友
神よ我らが女王陛下を守りたまえ
6.Lord grant that Marshal Wade
May by thy mighty aid
Victory bring.
May he sedition hush,
And like a torrent rush,
Rebellious Scots to crush.
God save the King!
6.ウェイド元帥の勝利が
主の強大なる助力によりもたらされんことを
彼が反乱を鎮めんことを願わん
激流の如きスコットランドの反乱を打ち破らん
神よ我等が国王を救いたまえ!
フランス
フランス国歌『ラ・マルセイエーズ La Marseillaise』は、18世紀末のフランス革命戦争の際に、兵士の士気を鼓舞するために作曲されました。
1.Allons enfants de la Patrie,
Le jour de gloire est arrivé!
Contre nous, de la tyrannie,
L’étendard sanglant est levé!
L’étendard sanglant est levé!
Entendez-vous, dans les campagnes,
Mugir ces féroces soldats?
Ils viennent jusque dans nos bras
Egorger nos fils et nos compagnes!
1.いざ祖国の子らよ!
栄光の日は来たれり
暴君の血染めの旗が翻る
戦場に響き渡る獰猛な兵等の怒号
我等が妻子らの命を奪わんと迫り来たれり
[ Refrain ]
Aux armes, citoyens !
Formez vos bataillons !
Marchons ! marchons !
Qu’un sang impur abreuve nos sillons !
<リフレイン>
武器を取るのだ、我が市民よ!
隊列を整えよ!
進め!進め!
敵の不浄なる血で耕地を染めあげよ!
2.Que veut cette horde d’esclaves,
De traîtres, de rois conjurés ?
Pour qui ces ignobles entraves,
Ces fers dès longtemps préparés ?
Ces fers dès longtemps préparés ?
Français, pour nous, ah ! quel outrage !
Quels transports il doit exciter !
C’est nous qu’on ose méditer
De rendre à l’antique esclavage !
(Refrain)
2.奴隷と反逆者の集団、謀議を図る王等
我等がために用意されし鉄の鎖
同士たるフランス人よ!
何たる侮辱か!何をかなさんや!
敵は我等を古き隷属に貶めんと企めり!
<リフレイン>
3.Quoi ! ces cohortes étrangères
Feraient la loi dans nos foyers !
Quoi ! ces phalanges mercenaires
Terrasseraient nos fiers guerriers !
Terrasseraient nos fiers guerriers !
Grand Dieu ! par des mains enchaînées
Nos fronts sous le joug se ploieraient !
De vils despotes deviendraient
Les maîtres des destinées !
(Refrain)
3.何と、我が国を法で縛ろうというのか!
何と、金で雇われた傭兵共の集団で
我等の誇り高き戦士を打ち倒そうというのか!
我等を屈服せしめるくびきと鎖
我々の運命を支配せんとす下劣な暴君共よ!
<リフレイン>
4.Tremblez, tyrans et vous perfides,
L’opprobre de tous les partis,
Tremblez ! vos projets parricides
Vont enfin recevoir leurs prix !
Vont enfin recevoir leurs prix !
Tout est soldat pour vous combattre,
S’ils tombent, nos jeunes héros,
La terre en produit de nouveaux,
Contre vous tout prêts à se battre!
(Refrain)
4.打ち震えるがいい、暴君共そして反逆者等よ
恥ずべき者共よ
打ち震えるがいい、恩知らずの企みは
報いを受ける最後を迎えよう
国民すべてがお前達を迎え撃つ兵士なり
たとえ我等の若き戦士が倒れようとも
大地が再び戦士等を生み出すだろう
戦いの準備は整った
<リフレイン>
5.Français, en guerriers magnanimes,
Portez ou retenez vos coups !
Epargnez ces tristes victimes,
A regret s’armant contre nous.
A regret s’armant contre nous.
Mais ces despotes sanguinaires,
Mais ces complices de Bouillé,
Tous ces tigres qui, sans pitié,
Déchirent le sein de leur mère !
(Refrain)
5.我等がフランス人よ、寛大なる戦士たちよ
攻撃を控えることも考えよ
我等に武器を向けた事を後悔した哀れな
犠牲者達は容赦してやるのだ
ただしあの残虐な暴君と
ブイエ将軍の共謀者等は別だ
冷酷にも母体を引き裂いて生まれ出でし
暴虐な虎共には容赦無用なり!
<リフレイン>
6.Amour sacré de la Patrie,
Conduis, soutiens nos bras vengeurs !
Liberté, Liberté chérie
Combats avec tes défenseurs !
Combats avec tes défenseurs !
Sous nos drapeaux, que la victoire
Accoure à tes mâles accents
Que tes ennemis expirants
Voient ton triomphe et notre gloire !
(Refrain)
6.復仇を導き支えるのは神聖なる愛国心なり
自由よ、愛しき自由よ
汝を守る者と共にいざ戦わん
御旗の下、勝利は我々の手に
敵は苦しみの中、我々の勝利と栄光を
目の当たりにするだろう
<リフレイン>
7.Nous entrerons dans la carrière
Quand nos aînés n’y seront plus;
Nous y trouverons leur poussière
Et la trace de leurs vertus.
Et la trace de leurs vertus.
Bien moins jaloux de leur survivre
Que de partager leur cercueil,
Nous aurons le sublime orgueil
De les venger ou de les suivre !
(Refrain)
7.我々は進み行く 先人達の地へ
彼等の亡骸と美徳が残る地へ
延命は本意にあらず
願わくは彼等と棺を共にせん
取らずや先人の仇、さもなくば後を追わん
これぞ我々の崇高なる誇りなり
<リフレイン>
評論家の八幡 和郎氏がフランス国家について、次のように述べています。
通産官僚時代、フランスに5年間滞在したが、少なくとも私は、滞在中に国民が国家「ラ・マルセイエーズ」を斉唱する姿を見たことがなかった。イギリスの国民はわりと斉唱すると思う。日本はイギリスを真似しているのかもしれない。フランスでは普通は吹奏だけだし、セレモニーで歌手が歌っても派手な伴奏つきで、歌詞などあまり深く考えなかった。 ところが、1992年のアルベールビル冬季五輪の開会式で、女の子が伴奏なしで歌い、国民は改めてぞっとなった。フランス革命の歌詞があまりに血生臭さかったからだ。それで当時、国歌を変えようという機運が起きたが、そのうちに忘れられてしまった。
国歌「君が代」について
君が代は 千代に八千代に さざれ石の巌(いはほ)となりて 苔のむすまで
「君が代」の歴史
以上のようにみていくと、世界の国歌には、戦争や血や敵などという戦闘的なイメージが多く、基本的には賛美歌か軍歌だということに気付くでしょう。
しかし、日本の「君が代」は、1903年にドイツで行われた世界国歌評定会(世界国歌コンクール)で第1位の秀歌に選定されるなど、大変平和的な歌なのです。歌詞としてみても、曲の美しさからしても、世界の例外中の例外だといえます。
「君が代」の元歌は、905年に編纂された勅撰和歌集『古今和歌集』巻七「賀歌」巻頭に「読人知らず」として、「我君は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」とある短歌を初出としています。「賀歌」とは、祝賀の際に歌です。
その後、1013年の和漢朗詠集に歌詞が書かれています。そこで「君が代」は、世界の国歌の中で、作詞者が最も古いといわれています。事実、「君が代」は世界最古の国歌としてギネスにも登録されています。
国学者の本居宣長は『古今集遠鏡』において、「君が代」の元歌を次のような平易な言葉に訳しています。
「コマカイ石ガ大キナ岩ホトナッテ苔ノハエルマデ
千年モ万年モ御繁昌デオイデナサレコチノ君ハ」
なお、宣長のいう「コチノ君」とは、祝賀を受ける席の主賓を指し、天皇ただ一人を意味しているわけではありません。
これが江戸時代に入ると、流行り唄「隆達節」の、「君が代は千代に八千代にさざれ石のいわおとなりて苔のむすまで」という歌詞になり、「君」は婚礼では新郎を指すなど、祝賀の宴の主賓に向けられた寿歌(ほぎうた)として広く庶民に歌われてきたのです。
さらに、この歌詞は全国へと普及して、薩摩の琵琶歌『蓬莱(ほうらい)曲』の中にも取り入れられることにもなりました。
そして明治2年、イギリスの軍楽隊長の「外国の国々には必ず国歌というものがある。日本にも国歌を制定する必要がある」という進言を耳にした薩摩藩砲兵隊長の大山弥助(後の大山巌陸軍元帥)が、「それを新たに作るよりも、古くから庶民に歌い継がれてきたもののほうがいいのではないか」と考え、『君が代』の歌詞が国歌として選定されたのでした。
ところが、戦後、GHQ占領下の学校・教育現場では、1946年の国民学校令施行規則から「君が代」合唱の部分が削除されました。
そして、1958年の学習指導要領で「儀式など行う場合には国旗を掲揚し、君が代を斉唱することが望ましい」と記載されたことなどから、学校で再び、日の丸掲揚・君が代斉唱が行われるようになり、これに反対する日本教職員組合等との対立が始まりました。
その後、1989年、「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と改訂され、それ以降、入学式・卒業式での掲揚・斉唱が義務付けられています。
しかし、正式に、「君が代」が日本の国家に制定されたのは、国旗及び国歌に関する法律」(国旗国歌法)が成立した1999年(平成11年)になってからでした。
「君が代」歌詞
「君が代」の歌詞の意味は、「あなたの命が、小さな石が長い年月をかけて大きな石となり、その石に苔がつくまで、永く永く続きますように」で、ここでの「君」は、身近な人を指すと考えられており、特定の人物をさしているわけではなく、身近な人の長寿を祈る歌とされています。
しかし、元歌が「君が代→我が君」となっており、当時は「我が君」というのは男性に対して使う言葉だったことを考えると、この歌は名も知れない女性の男性へのラブレターであったのです。
また、古代日本語では、「き」は男性を、「み」は女性を表わしています。日本神話に登場する「イザナギ(イサナキ)」の「キ」が男性、「イザナミ」の「ミ」が女性を指します。そこで、君が代の「君(キミ)」は、新進ともに完全に成長した男女を指すという考えもあります。つまり、「君が代」は、「心身ともに成長した男女が、時代を超えて、永遠に千年も八千年も生まれ変わってもなお、協力し合い、団結をして固い絆と信頼で結びついていこう」と解釈されます。
軍国主義の象徴のように思われている「君が代」ですが、その原歌は『古今和歌集』にある「愛するあなた、あなたの命がいつまでも長く続きますように。そしてあなたがずっと幸せでありますように」と願う〝愛の歌〟であると言えるでしょう。
ところで、「君が代」は1番の歌詞のみが日本の国歌として「国旗及び国歌に関する法律」で定められていますが、実は3番まで歌詞があります。
1.君が代は 千代に八千代に さゞれ石の 巌となりて 苔の生すまで
2.君が代は 千尋の底の さゞれ石の 鵜のゐる磯と あらはるるまで
3.君が代は 限りもあらじ 長浜の 真砂の数は よみつくすとも
2番は平安時代末期の武将、源頼政の詠んだ歌です。
3番は詠み人はわからず、第58代の光孝天皇の大嘗祭に奉られた歌だと言われています。
ただ、平安~鎌倉時代の公家で歌人だった藤原俊成が第79代の六条天皇の大嘗祭の時に贈ったとされる次の歌が、明治23年の「生徒用唱歌」という教科書に3番として掲載されています。
3.君が代は 千代ともささじ 天の戸や いづる月日の 限りなければ
さらに、明治時代、平安時代の公卿、歌人の大江匡房が詠んだ歌が4番に加わっていたという説もあります。
4.君が代は 久しかるべし わたらひや いすずの川の 流たえせで
「君が代」の特徴
「君が代」の曲調は「ペンタトニック・スケール」と呼ばれます。1オクターブにある7つの音階のうち5つしか使わない曲で、しかも「君が代」はハ長調ですから、始まりも終わりも「ド」であるべきなのに「レ」で始まり「レ」で終わっています。
ですから、聞いていると、何か曲が終わっていないような感覚を覚えるのです。終わりがないという曲調は永続性にも繋がっています。日本神話の『古事記』などが始まりと終わりが明確でないのと同じで、これが日本文化の大きな特徴だといえるでしょう。
作曲家の団伊玖磨さんが「素晴らしい国歌の3条件」をあげています。
| 1.短いこと。 2.エスニックであること(民族性が表れている)。 3.好戦的でないこと。 |
最後に、イギリスの日本研究家バジル・ホール・チェンバレンの「君が代」英訳をみてみましょう。
A thousand years of happy life be thine!
Live on, my Lord, till what are pebbles now,
By age united, to great rocks shall grow,
Whose venerable sides the moss doth line.
汝(なんじ)の治世が幸せな数千年であるように
われらが主よ、治めつづけたまえ、今は小石であるものが
時代を経て、あつまりて大いなる岩となり
神さびたその側面に苔が生(は)える日まで
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まとめ
「君が代」が日本の国歌として正式に法制化されたのは、1999年(平成11年)の「国旗及び国歌に関する法律」(国旗国歌法)以降です。そして、8月12日が「君が代記念日」とされています。
「君が代」の歌詞は平安時代の『古今和歌集』に由来し、明治時代(1880年頃)から国歌として歌われ、1893年(明治26年)には文部省告示で学校での使用が定められ、事実上、国歌として定着していました。
世界の国歌には、戦争や血や敵などという戦闘的なイメージが多く、基本的には賛美歌か軍歌です。しかし、日本の「君が代」は、世界国歌評定会(世界国歌コンクール)で第1位の秀歌に選定されるなど、大変平和的な歌なのです。
世界の国家と比較しながら、「君が代」の歴史を振り返ってみましょう。
