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「自然体」であろう!…“LET  IT  BE”

タイトル 「自然体」であろう!
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“LET  IT  BE”

2月2日は、聖母マリアの清めの日で、「キャンドルマス(聖燭節)」です。イエスが生まれて40日後に、律法に従い、イエスが両親に連れられ、初めてエルサレムへ行き神殿で神にささげられたことを記念する日です。日本でいうお宮参りですが、これは、もともとユダヤの習慣であったそうです。教会ではミサの始めにローソクを持った行列を行います。この日でクリスマスシーズンが終わり、クリスマスツリー等を燃やします。

また、3月25日は、マリアが天使ガブリエルから受胎告知を受けた日とされています。

ところで、ビートルズの歌で、“LET  IT  BE”という有名な歌がありますが、そこでは、種々の困難のさなかにあったとき、聖母マリアが近づいてきて、知恵に満ちた言葉を語ってくれた、それは“LET  IT  BE”だ、と歌っています。「あるがままにすべてを受け入れよう」という意味でしょうが、自分に与えられた全てのものを、それがよいものであっても悪いものであっても、幸福であっても不幸であっても、苦難や困難さであっても、全てを受け入れ、あるがままに生きていこうということのようです。

聖書では、“LET  IT  BE”というのは、イエスを産むことになると天使から伝えられ、いったい何のことかと戸惑いながらも、マリアが答えた言葉で、「お言葉通り、この身になりますように」と書かれています。

美術の世界では「受胎告知」というタイトルで、多くの名画の題材とされた場面があります。倉敷の大原美術館にあるエル・グレコの受胎告知の絵なんかを眺めていると、マリアの戸惑いの姿と、その告知を受諾することによって、これから起こるであろうさまざま困難を予想しながらも、それでも神を信頼し、その神の言葉に自分を捧げようとする決然とした姿勢に感動を覚えます。「お言葉通り、この身になりますように」という姿勢に、人間と神との関わりの基本姿勢みたいなものを感じるからこそ、多くの芸術家たちは、敬虔な思いをこめて、この場面を描いたのでしょう。

自然体

さて、ビートルズの”LET  IT  BE”は、ポール・マッカートニーが夢を見て 14 歳の時に亡くなった実母のメアリーからされた提案・アドバイスだったそうで、「その状況を在るがままにしておけば良いよ」「自然なままにしておきなよ」といった意味とされています。

本来、”Let it be.”は「なんとかなるさ」「そのままにして」「なすがままに」」という意味で使われますが、日本では、「自然体」という言葉がぴったり合うのではないでしょうか? 

歩き始めたばかりの赤ちゃんは、体によけいな力が入っていないので、転んでも大けがはしません。転ぶ時、へんに抵抗せず、素直にしっかり転ぶ,その「自然体」が、かえってリスクを軽減するのでしょう。

また、川釣りの極意は、「川に入れば木になり、石となる」ことにあるそうです。自然と同化することが、達人への大きな一歩です。

そもそも「自然体」とは、柔道でからだの力を抜いて自然に立つ基本姿勢のことをいいます。そこから比喩的に、力まずに物事に臨む(物事を処する)態度を指しています。

講道館柔道創始者 嘉納 治五郎の自然体

<自然体な人の特徴>

1.誰に対しても分け隔てなく接する

2.自分に芯を持っている

3.無理をしていない

4.心に余裕がある

5.見栄を張ることがない

6.お世辞を言わない

7.好きな仕事をしている

<自然体でいることのメリット>

1.人に好かれやすくなる

2.ストレスがたまりにくい

3.信用を築きやすい

4.前向きでいられる

<自然体でいることのデメリット>

1.他人に嫉妬されてしまう

2.受け入れられない可能性がある

3.仕事によっては良しとされない場合もある

人生のキャンドルサービス

田中良雄という人がこんなことを述べています。

金や財は、分けたり使ったりすると減ります。

しかし、優しい心や労りの心、慈悲の心、それに微笑みなどは、与えれば与えるほど、人の心に暖かい灯をともし、次から次へと増殖していきます。そんな小さな灯をともし続けていけたらいいなと思います。それが、やがて大きな灯になることを祈ります。

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