中学生の学習の仕方・五大原則
皆さん、おはようございます。
学校の成績は、IQ(知能指数)などで測られる頭のよしあしで決まるものではありません。
学業成績は、勉強の「質」と「量」の掛け算で決まると考えられます。
すなわち、
『学業成績=(学習意欲)×学習能率(方法)×学習時間』
「繰り返すことは最良の勉強法である。」
学校を卒業して就職すると、「記憶力が悪くなったなあ」と感じることがあると思います。また、なかなか人の名前、特に卒業生の名前が思い出せなくなったと感じることもあるでしょう。
実はなんのことはない、それは、単に『復習』することをしないからです。社会人になると、学生時代のようにテストがないから、復習する回数がぐんと減るので、なかなか記憶に定着しにくく、「記憶力が悪くなったなあ」と感じるのです。
「繰り返すことは最良の勉強法である」というのはポーランドのザメンホフという言語学者が残した言葉です。
眼の前にある「教科書」「ノート」「机」「鉛筆」「消しゴム」といった言葉を、私たちはどうやって覚えたのかというと、何回も、目で見て、耳で聞いて、時には臭いを嗅ぎ、手で触ってきたのです。それらの言葉が記憶として脳に定着したのは、脳細胞に36回以上の刺激があったからだそうです。学習内容も同じように、きっと、36回の復習で記憶として定着するのでしょう。
経営コンサルタントでダスキンのフランチャイズ事業を行う株式会社武蔵野代表取締役社長の小山昇さんも「経営研究会」でいつもこんなことを述べているそうです。
「6回以下の訪問は行ってないのと同じ。人と人とのコミュニケーションは「質より量」が大原則です。」
また、自転車に乗れるようになった時のことを思い出してみてください。自転車に乗れるようになるまでは、よく転んだことでしょう。しかし、その途中でやめてしまえば、それまで何十回と転んでいた練習が無駄になってしまいます。自転車乗りの練習回数と上達の度合いもグラフにすると、正比例のグラフにはなりません。最初はあまり効果がみえないけれど、ある日、突然、何かのきっかけに乗れるようになるのです。そして、一度、自転車に乗れると、乗れない状態には戻りません。これが、「ワザ」を身につけたという状態です。
英会話に至っても、同じような現象がみられます。単語を何回も辞書でひいたり、一生懸命に発音したりしていても、最初はなかなか英語を話すことができません。しかし、これを何日も何日も続けていると、ある日、英語が口をついて出てきます。まるで、バケツの水があふれ出すように、その日から英語が理解できるのです。
絵では「100回描け」と言われますし、刑事さんも事件解決のためには「100回現場に行け」と言われるのだそうです。行動がワザとして身につくまでには、100回のトライが必要なのです
つまり、成長曲線のブレイクスルーの目安は、『わかる』には36回、『できる』には100回です。
中学生の学習の仕方・五大原則
1.学んで理解したと思うことは、機会があるごとに繰り返し理解せよ。
2.復習には力を入れ、どんな場合にもかかな。
3.決して、一度にまとめてやろうとするな。
4.丸暗記に頼らず、なぜそうなのか、その内容、理由をよく考えながら覚えよ。
5.粗雑でも速く・正確をモットーに。
勉強は授業が勝負
授業に取り組む姿勢を確立せよ。
「ここのところは、家に帰ってからやろう。」などと思うことは、もう、すでに勉強への姿勢を踏み外しています。「授業は先生が教えてくれるものだ。」という受け身的な姿勢では何も掴めません。強い関心と疑問をたくさんもって授業を受けていると、事象を分析・総合する力がつき、実力も伸びます。
授業中は想像力を豊かにして「何が大切か」ということをしっかりつかんでおく。
大事なことは絶対に見逃すな。
大事なところにくると、先生の顔つきや態度が変わってきて、声も大きく、熱を帯びてきます。先生の癖を掴むことも大切です。
授業を復習にしよう。(予習をしておく。)
授業で「初めて習った」なんてことを言っているようはダメです。ある程度、予習をしておき、授業では「なるほど」と確認(復習)する気構えが欲しいものです。
※クラスによって、先生が授業をしやすいクラスとそうでないクラスがあります。
先生たちも人間ですから、当然、授業のしやすいクラスでは熱が入るものです。授業中に私語がなく、黒板や先生に視線が集まり、質問に対して反応のあるクラスは、全体の成績も上がってくるものです。
勉強する時は集中力が大きくものをいう。
・家庭学習では、(学年+1)時間が当たり前。
・学習時間を作り出そう。・・・『15分あれば、ひと勉強できる。』
記憶(暗記)する方法
・先ず、記憶する方法に慣れろ。・・・「習うより慣れること」です。
・記憶は頭で行われるが、それが頭の中での習慣にならなければ定着しない。
・頭にどれだけの刺激を与えるかが勝負である。
→人間の五感をフルに使うべきです。必ず、書いて覚える。声を出して耳で聞く。(録音テープを使うのもよし。)
・何を記憶しているか、何を記憶していないかをはっきりさせる。
→覚えたところはどんどん省いていく。同じことを何度やっても時間の無駄です。
・記憶(暗記)には、暗記方法=『術』がある。
→「基礎結合法」・「連想結合法」・「鈴なり式記憶法」・「数字変換法」・「変換記憶法」・「文章まる暗記法」といった術を心得えておけば、効果的です。
不得意教科の征服
・その中でも、比較的よくわかっているところを完全に理解し、自信をもつこと。
・ノートの工夫をせよ。(ゆったり大きく記入する。)
・その教科の先生を好きになる努力をせよ。(100%いい人なんていないのと同じで、100%悪い人もいない。少しでもいいから、教科の先生のいいところ,好きになれそうなところを見つけよう。)
『計画のないところに成功はない』
⇒進度表を作ろう。
<進度表の作り方>
➀試験範囲などで、何をどのように勉強すればよいか、内容の分析をする。
②学習の期間を定め、いつ、どれだけの内容をやるか、当てはめる。
(ゆとりをもった計画をたてること。)
③内容に応じて、予定時間を決める。(他教科との時間配分も考える。)
④表にする。
⑤表の予定に従って、確実に実行する。残した分は、必ず、あとの予定に組み込んでおく。
記憶について
勉強法で最も大切なポイントは、「繰り返し」理解するということです。
記憶が定着するには、36回の繰り返しが必要と言われていますが、勉強していて、「ああ、もっと記憶力がよかったらいいなあ」と思うことはないですか?
ちなみに、ウソも100回唱えると本当になり、技術の習得には1000回の試行を必要とするのです。野球で「1000本ノック」というのも、決してしごきだけでなく、意味ある繰り返し回数なのです。
私の高校時代の友人にK君という子がいて、彼はとても記憶力がよかったのです。東大に現役合格し、ハーバード大学大学院を卒業して、日本のある企業に勤めていましたが、35歳の頃だったでしょうか、心を病んで入院したという連絡を受けました。
人生には嬉しいことや楽しいこともありますが、悲しいことや辛いことも当然あります。彼は記憶力がすごくて、その悲しいことや辛いことが忘れられなかったのだそうです。
私なんか、すぐ物忘れをしたり、なかなか覚えることに時間がかかったりするタイプだなあと自覚していましたが、「忘れることの出来る人間でよかった」と思いました。
バーグマンというスウェーデンの女優さんが、「幸福とは、健康と記憶力の悪さじゃないかしら……」という言葉を述べています。忘れることは素晴らしいことなのです。
しかし、そうはいっても、テスト前はそうも言ってはおられないでしょうから、今日は「記憶術」をいくつか紹介します。
英単語連想記憶術
「英語を制する者は受験を制す」と言われていますが、英語は「英単語」を覚えていないとお話になりません。
英単語の覚え方にもいろいろなコツがありますが、その1つに、武藤 たけ雄さんという方が書いた『英単語連想記憶術』というのがあります。
たとえば、“altitude”という単語を「ある地ちょうど『海抜』0メートル」とか、“intend”を「いい点どうしても取る『つもりである』」という感じで覚えようとするものです。
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「基礎表」に関連づける方法
次に、「基礎表」を作って、覚えることをそれに関連づけるという方法があります。たとえば、電車が好きな人なら、大阪環状線のJRの19の駅と関連づけるのです。新幹線の駅の名前やJRの駅なんかでも出来ます。
もっと簡単な方法では、五本の手の指(お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さん、赤ちゃん)と関連づけるとか、1月~12月の季節、頭から足までの体の部分でも出来ます。
「基礎表」に関連づける実例 ~7つの習慣~
1つ、皆さんに覚えておいてほしい、スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」というのがありますので、日曜日~土曜日の基礎表を使ってやってみましょう。
「7つの習慣」というのは、次の通りです。
第1習慣 主体性を発揮し、自分で選択する
第2習慣 目的を持って、終わりを考えてから始める
第3習慣 重要事項・一番大切なことを優先する
第4習慣 Win-Winを考える
第5習慣 まず相手を理解してから次に理解される
第6習慣 相乗効果を発揮する
第7習慣 自分を磨く(刃を研ぐ)
これを日曜日から土曜日に関連づけてみます。
たとえば、日曜日の朝は、昼まで寝るか、朝から運動するかで迷うことにします。そこで「主体性を発揮し、自分で選択する」道を選ぶということを関連付けるのです。こんなふうに、自分で物語を作ると覚えやすいでしょう。
ところで、こんな言葉をどこかで聞いたことがあるでしょう。
心が変われば、態度が変わる。
態度が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、運命が変わる。
運命が変われば、人生が変わる。
アメリカの哲学者で、プログラマティズム(実用主義)を唱えたウィリアム・ジェームズの言葉だと言われていますが、スイスで哲学者であったフレデリック・アミエルや日本の社会教育家、蓮沼 文三氏も同じような言葉を残しています。
Sow a thought, reap an action.
Sow an action, reap a habit.
Sow a habit, reap a character.
Sow a character, reap a destiny.
If Kaware is destiny, kife-changing.
もともとは、ヒンズー教の教えでもあるとも言われています。
さて、これらの中で最も人生に影響を与えているのはなんでしょうか。
それは、「習慣」habit なのです。
古代ローマの哲学者キケロも、「習慣」は第二の天性」Habit is second nature.と言っています。
自分にとってベストの暗記術を習慣づけてみてください。
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