ー本物の教育者になる〝コツ〟ー
私が教師になった頃(昭和60年)は既に死語になっていましたが、「でもしか先生」という言葉がありました。
「日本各地において学校の教師が不足していた第二次大戦終結から高度経済成長期(1950年代~1970年代)に教師の採用枠が急増し、教師の志願者のほとんどが容易に就職できた時代に、他にやりたい仕事がないから「先生でもやろう」あるいは特別な技能がないから「先生にしかなれない」などといった消極的な動機から教師の職に就いた、無気力で不活発な教師に対する蔑称である」と公的な定義がなされています。
その後、高度経済成長期が終わりを迎えた1990年代以降は、少子化にも影響されて教師の採用枠は激減し、教員採用試験は競争率の高い狭き門となりました。
しかし、2020年代以降、長時間労働や保護者・生徒の対応、部活動顧問の大変さが明るみになったことで教職の人気が低下し、さらに多くの「でもしか先生」が定年退職を迎え採用人数が増えたことで、教員採用試験の倍率が下がってきています。そして今、教員の質が下がり、第二の「でもしか先生」が誕生するのではないかと危惧されています。
教育の低下は日本の衰退にも繋がります。今こそ、本物の教育とは何かを明確にし、『プロの教育者』になることを目指して、〝コツ〟をお伝えします。
プロの教育者10の「心得」
1.心身ともに、いつも健康である。
2.「教師」を演じることができる。 (服装・言葉遣い・表情・姿勢・動作)
3.授業がうまい。
4.話上手である。(「譬え話」のネタをたくさん持っている。)
5.教育哲学を持っている。かつ、柔軟な考え方をしている。
6.謙虚な姿勢で学び、常に向上心を持っている。
7.対人関係処理能力に優れている。 (生徒との関係、保護者からの信頼、教師同士)
8.生徒を一番に大切にする。
9.「時」を守り、「場」を清め、「礼」を正す。
10.学校行事や部活動を大切にする。
目 次
1.学級経営編
3.姿勢教育
4.道徳教育
5.健康教育・性教育
7.キャリア教育
2.児童生徒指導編
3.問題行動対応
4.保護者対応
5.いじめ対応
6.不登校対応
7.教育相談・カウンセリング
3.学校経営編
1.校長マニュアル
2.危機管理対応
3.教頭の役割
4.中堅教員(ミドルリーダー)・部下の育て方
6.体育主任として
4.授業編
1.学習指導のコツ
2.ドラマの授業
3.特別活動・校外学習(修学旅行)
5.校外指導編
2.家庭・地域との連携
3,PTA/地域支援活動
6.その他
□採用試験
Real:「本物の」
偽物ではないことを強調する表現で、「偽物(人工物)ではない」「この世にちゃんと存在する」ことを意味します。
Genuine:「本物の/真の」
real同様「偽物ではない」ことを意味し、またそれが「純粋で、唯一のものである」ことを表します。
authentic:「本物の/真の」
genuine同様「本物」で、それが「世間一般に知られている」かつ「信頼がある」様子を表します。
teacher:大学未満のレベルの学術を指導する教師や講師。一度に教える生徒の数はあまり関係ないが一般的には 30 人程度。
tutor:一般的には専門性の高い内容を教授する講師。個人指導や 15 人未満の少人数を対象に指導する。
educator:教育に携わる全ての人を指す言葉。教える内容、相手、場所などは問わず使うことができる。